第九話〜インターホン〜
今、ちびたこたちはみんなでトランプをして遊んでいる。
たこすんは夜ご飯の買い出し中だ。
「やったー!僕の勝ち!」
ババ抜きで一抜けしたちびたこ。
初勝利で大喜びしている。
今日は何回かババ抜きで遊んだのだが、ちびたこは毎回最下位だった。
「僕も一抜けできるのだよ。」
ちびたこは調子に乗っている。
「くそ〜。僕が買う予定だったのに。」
たこおたが悔しそうに言う。
「次は僕が勝つ!」
たこしは改めて気合を入れる。
「俺が勝つわ!」
たこきれも負けずに気合を入れる。
「いーや、俺だね。」
自信満々にたこやんが言う。
「まあ?僕が勝ったから褒めてくれていいんだよ?」
ちびたこが褒めてもらいたくて、みんなに言う。
みんなはちびたこに冷たい視線を送る。
「……。よし、この試合はなかったことにするか。」
「次こそ勝つ!」
たこきれが冗談で言う。
それにのるたこし。
「えっ、それだけはやめて!」
必死に止めるちびたこ。
「冗談だぜ。よし二位はおれじゃあ!」
ババ抜きが再開する。
しばらくトランプで遊んでいるとインターホンがなる。
ピンポーン ピンポーン
「だれだ?」
そう言うとたこきれが誰が来たのかが見ることのできる場所に行く。
玄関には小型カメラがあり、その映像が映し出される。
映像を見ると、そこにはたこすんがいた。
たこきれについてきていたたこおたが玄関に向かおうとする。
「鍵忘れちゃったから開けて〜。」
映像越しにたこすんが言う。
たこおたは
「はーい。」
といって玄関に移動し始めたが、
「あ、結構です。」
と、たこきれが映像を切った。
「えっ??」
映像が切れる直前に聞こえたたこすんの声。
それが聞こえていたたこおたは混乱して、玄関に向かっていた足を止める。
「あれ?開けていい?」
「あー、いいよ。」
たこおたは玄関の鍵を開ける。
たこすんは驚いていたが、家に入ると食材を冷蔵庫にしまい始めた。
その日の夜ご飯はたこすんではなく、たこきれが作ったらしい。
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