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幼女×イケメン高校生=ターゲット×殺し屋…?

第一話「大大大仕事」

「ほ、報酬額30億っ!?」

「あぁ、30億だ。」

この目の前のおっさんは何を言ってるんだ…。

殺人依頼で30億だなんて、俺もまだ高校生ながら経験は積んでいるがこんな高額の依頼、見たことも聞いたこともねぇぞ…

「い、一応だが契約書にサインは書いてもらうぞ…、あと身元も!」

この手のやつはいわゆる依頼詐欺ってやつな可能性もある。契約書と身元確認は絶対だ。

「ち、ちなみにターゲットは…?」

「あぁ、この子なんだが…」

そう言っておっさんは紙切れほどの大きさの写真を机に置く。そこに写っていたのは…

「ガ…ガキ!?」

そう。まだほんの小学生ほどの少女である。

小学生がターゲットッ…まぁお偉いさんの子とかならなくはない話だが…

「なんでこんな小さいガキを…?」

「理由はどうでもいいだろう。とりあえず

この子を殺してほしい。それだけだ。失敗は許されないぞ…?」

ハッ、この俺がへまなんかするかよっ、と

内面では思いつつも俺は尋ねる。

「…ちっ、分かった。そんで詳細は?」

「うむ…。この子の名前は四葉花。まぁ君も知ってると思うが、あの四葉グループの社長令嬢で年は小学4年。」

「よ、四葉グループッ!あの大企業の!?」

「あぁ。あの大企業のだ。」

そう。四葉グループとはそんじょそこらの

企業とはわけが違う、我が日本が世界に誇る

超絶大企業である。そこの社長令嬢か…

「よくおっさんも俺みたいな殺し屋にそんな依頼をするな。」

「俺みたいな…?スカしてるのか知らんが、君は今裏社会ではそれなりに有名なルーキーじゃないか。」

「いや、でももっとベテランの殺し屋とかさ…」

「うるせぇよさっきから!こんな大大大仕事きたんだからよろこべガキ!そもそも今日本に殺し屋自体少ねぇんだからお前がトータルでいえば一番良かった、それだけだ!」

「アーソースカ…」

「…ったく…、そんでこれがその詳細の書類だ。」

「ふむ…なるほど…」

俺はまずターゲットの住所を確認する。

「え…俺のアパートからめちゃ近いじゃねぇか…」

「あぁ、そこらへんも含めて君に依頼したんだよ。」

「…しかしやっぱり気になるな。殺し屋としての俺の流儀というか、殺人依頼の動機が

知りたい。しかもこんなガキんちょとなると…、どんな関係でどんな理由なのか…」

するとおっさんはバンッ!と激しい勢いで

台パンする。…あー、せっかくの紅茶が…

「…うるせぇってさっきも言っただろ…俺だって…俺だって好きでこんなことを…」

「…あー。わかった。悪かったなおっさん。もういいよ。とりあえずこの契約書に情報諸々書いて。」

「…あぁ。」

そして手早く契約書にサインをし、おっさんは機嫌が悪そうにさっさと帰ってしまった。

俺は契約書に目を通す。

…38歳、ごく普通の会社員…

どうせ社長令嬢が目的ならどこかの裏の世界の方の組織の者かとばかり思っていたが、

そんなことはなさそうだ。…まぁ、ここに

書かれている情報も真実かどうかすらあやしいからな…

おっと紹介が遅れた。俺の名は一条葵(いち

じょうあおい)。高校二年生だ。表面では

真面目で部活に励む隠キャっぽく過ごしているが裏の顔は殺し屋である。

…おっさんが去っていった途端に静かになるアパートの一室…。俺は棚に飾ってある母親の写真を睨む。今思えばこいつのせいだ。

母は俺が2歳の頃に行方不明になりほぼ死亡ということにされた。こいつが死んだ上にに莫大な借金を残すから…その額なんと50億。一般人が死ぬ気で借金の額を増やそうとしてもこうはならないと思うがこんなクソみたいなやつのせいで俺が借金の後始末をしないといけないわけで…嫌々ながら俺も殺しの道を歩むしかなかった。母の持っていた高価な物を売ったりなどあの手この手を使いに使いまくって今返しきれた額が20億。小学生の頃から今に至るまで死ぬ気で頑張ってもこれっ

ぽっちだ。まだ半分も行けてない。こんな

生活にもそろそろ嫌気がさしてきたころだったんだ丁度。もう人を殺しまくり金を蓄える日々にはこりごりだ。今の地獄から抜け出せるなら…社長令嬢を殺すだけで抜け出せるなら…例えガキでも殺してやる。


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