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夢大陸 ~届かない平安を求めて~


 主人公


 十五歳

 中流貴族の生まれで家はそれなりの力を持っていたのだが、武士のクーデターによって関係のあった大臣の力が弱まり、巻き込まれる形で一族は没落した。

 従者たちがどうにか彼だけでも救おうとアイデアを振り絞り、三年前に元服を済ませたのに未だに役職に就いていないことを利用して存在を偽り隠されることになった。

 七歳の娘ということになっている。



 男


 十六歳

 下流貴族の生まれで力もないことが幸いしてか、全てが変わるようなクーデターがあったけれど、ほとんど何も変わらなかった。

 通り掛かりに主人公を垣間見し、その美しさに一目惚れした。

 あとで主人公が噂の少女であると知り、年齢を偽っていることから非道の男の噂も事実だと察すると、不憫な心も助力して更に彼に惹かれるようになった。

 歌詠みだけが得意である。



 先生


 三十一歳

 下流貴族の生まれだが優れた学力から出世を果たし、しかし政界からは疎まれたため貴族の童の教師として働くこととなった。

 だれからの相談も快く受け入れ、適切なアドバイスを送る力と優しさを持っているので人望が厚い。

 主人公へ密かに恋心を抱いていた。



 下衆男


 二十八歳

 下流貴族の生まれで、武士のクーデターに便乗して政権を乗っ取った。

 やりたい放題で、不満がどこからも漏れ聞こえてしまっている。

 自分がそうでないからか、教養のある大人びた女性を虐げることを好んでいるという。




 悲劇の中で始まる愛、大きく変わり揺れ動く社会の中で惹かれ合い揺れるハッピーエンドでバッドエンドな物語。

 一度先生の家に行っているが、それ以外に外出はなく主人公の部屋の中から舞台が移り変わることはない。


 男性 一人称


 日付が変わった瞬間ではなくその日が終わり掛けている二十三時台の更新で、終焉へと向かっている二人の運命がそこにある。


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