12~16
夢大陸 ~届かない平安を求めて~
何もかもが咲き乱れる時代か。
全てを壊す力を持っていて、かつ全てを壊すことを望む、そんな人間に養われている生とは、どれほど不安に満ちていることだろう。
いつ興味を向けられて、壊されるかわからない状態。
幸せになることを望むことが、一番の恐怖に近付く瞬間だとは、皮肉で辛い、質の悪い人間に相応しい制度だね。
きっと夜に生きているんだろう。
いろいろなものを手に入れても、夜でしか生きられないのだろう。
……なんて、僕にはよくわからないんだけどね。
夜が好きな現代人でしかないし、時代がどうのだとか、力がなんとか言われたって僕に気持ちはわからない。
そんなの今の世でもあるとは思えないもん。
だけど、なんて言うんだろう。
なんとなく綺麗だなって思える。
綺麗なんだけど昼になり切れない感じが、僕が好きな景色を見せてくれていた。
距離 ~背負う鎌倉の夢の夜に~
兄弟がいるというのはどういう気持ちなのだろう。
並び立つ星のようなものなのだろうか。
夜空に二つ並ぶ、照り輝く美しい満月のようなものなのかもしれない。
太陽と月みたいなものなのかな。
照り輝く太陽がそこにあったなら、夜よりも昼を愛せるのかもしれない。
昼が好きになれるかな、僕。
別に昼が正しいなんてだれが決めたわけでもないのだから、何を言われる謂れもない。
でも時折、僕はただ寂しがっているだけなんじゃないかとも思うんだ。
春 ~桜の頃へ交わす想い~
桜の儚さや哀しさは、その切なさは魅力的なものだろう。
夜桜となったら、それは果てしなく美しいことだろう。
単なる夜にさえ魅力を感じてしまう僕は、夜桜ともなると狂おしいほどに魅力を感じてしまうのだろう。
見に行ってみようかな。
ちょっと、行ってみようかな。
外に出るのは好きじゃないけれど、夜ならば外に出ていける。
桜の咲いている場所、どこかへ、ちょっと探してみようか。
ちょっと行ってみようかな。
愛 ~それは偽りでも~
愛されているって思えるんなら、それが嘘だとしても構わない。
あえて自覚してしまわなければ、どんなに惨めなことだったとしても、本人としては幸せじゃないか。
本人が幸せなら、構わないじゃないか。
そんな気持ちはないでもなかった。
僕のこの気持ちみたいなことを、彼女も言っているのだろうか。
夜酒 ~君の香りに溺れて酔うも酒の所為か~
夜に酔っていると、酒にも酔うことになるということだろうか。
今のところ僕は完全に夜にやられてしまっているのだし、酒を呑むようになったら、そのまま酒に頼るようになるのかもしれない。
全ての理由を押し付けることになるのかもしれない。
それはちょっと怖かった。




