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8、9



 恐怖 ~強くなれずに弥生の時を~


僕「ネガティブになってはしまうけれど、それで引き籠もろうという気持ちがわからないのですよね。だって一人でいたって、もっと悲しくなるばかりではありませんか」

私「ええ、一人は怖いです。一人でいると、ネガティブになってしまって、怖くなってしまって……。新たな温もりを求めたくもなってしまうものです……」

僕「……っ」

僕「(どういうことどういうこと。これはつまり、寂しいから、僕に新たな恋人になってくれって言っているのかな? 遠回しに告白されたのかも……っ! 何これいつの間にやら脈ありだったということ?)」

私「そんなの……、寂しさを紛らわすために拠り所を求めたところで、後悔するだけに決まっていますのにね」



 死後 ~受け継いできた古墳~


俺「死んでからのことだとか、気にしたって仕方がないもんだろ。でも記憶喪失って、生きてはいるけど変な気分で、こんなの生まれ変わりと変わらないよな。記憶を少しずつ戻していったところで、前世の記憶と変わらないんだから」

私「そこで完全に思い出すことがあったとしても?」

俺「前世の記憶を取り戻したようなものなんじゃないかな。一旦全てをリセットしている時点で、その感覚は抜けないんだろう」

私「でも、私への感情は持っていてくれたのでしょ?」

俺「前世からの約束、契り、愛、びびっと感じる運命の出会い」

私「そう。そっか。そうね」


私「って、愛? 私への感情って愛なの?」

俺「違うのか?」

私「いや、そりゃ、……私は違わないけど。でも私こう見えて男なんだよ、わかっているのでしょ?」

俺「関係ない。たぶん、前世の俺もそんなことは気にしていなかったはずだ。親友でいたなんて本当なのか? 俺は、俺は本当に親友でなんていられたのか? こんな可愛い子を前に親友のままでいるのだとしたら、そんな奴はただの馬鹿だ」

私「本気?」

俺「本気だ」


僕「(何を見せられているんだ。期待だけさせるんだから、本当にひどい。最初からそういう役割だと思われているのだとはわかっていたけれど、これはいくらなんでも辛い、辛いよ)」

私「ありがとね。本当にありがとうございますね。とっても助かりました」

僕「(……か、かわいいっ)」

僕「いえ、これくらい。でも、一つお願いを聞いてもらえるのなら、キスをしてもらいたい」

私「え、私が? うーん、じゃあ、ほっぺね。ちゅ♡」

僕「えへへ(〃´∪`〃)ゞ」


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