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夜空 ~それを飾るもの~
私「えっと、目線が一人ではありませんから困りました」
俺「そういうわけだから、セリフだけで行くことになりました。パチパチパチ」
僕「企画説明は十分でしょうかね。この台本読みも終わりにして、一話目に突入と行きますか」
私「星とか月とかが好きな気持ちはわかります。太陽は苦手ですから、月の昇る夜の方が、どうしても好きになってしまうのですよね」
僕「……あのっ、あ、あなたは星よりも綺麗です、月よりも輝いていりう」
私「ありがとうございます。ふふっ、無理はしてくださらなくて構わないのに。噛むほど慣れていないことを、わざわざありがとうございますね」
俺「ちょっと、俺の親友に手を出そうとするの止めてくれませんかね」
私「(嫉妬してくれてるのかしら。もっと、もっと言って頂戴)」
僕「親友だって言うんなら、別に構わないじゃないですか。そっちは親友枠として頑張ってくれたところで、別に僕は醜い嫉妬などしませんけど?」
僕「(なんて言ってるけど、嫉妬するだろうな。あなたがあいつに、こんな奴ばかりに好意を向けるからっ! 僕なら愛おしいあなたを忘れたりなどしないのに)」
俺「この美少女は、こう見えて男性なんです。困らせないであげてくれます?」
私「あの、私も嬉しいですから、喧嘩は止めて? そんなことより、星でも見に行きませんか。話していたら、星空が見たくなってしまいました。今日では綺麗な月は見られないでしょうが、曇ってはいなさそうですから、きっと星は見えるでしょう?」
俺「そろそろ太陽も沈む頃だろうし、行くとしますか」
虹色 ~濁ってしまった色~
僕「そういえば、虹って見ます? 外に出ることが少ないのもありまして、虹を見た記憶がほとんどないのですけれど」
私「確かに。滅多に外を出歩きませんし、出るにしても夜が多いですから、私もあまり虹を見る機会はありませんね。この前に虹を見たといえば、虹が見えるからと言って外に引っ張り出されたときでしょうかね」
俺「(すごい俺を見てる。これはつまり、それをしたのは俺ってことなのか)」
私「珍しいものだからというのもありますが、虹というのは綺麗なものですよ。好きな人と一緒に見ると特に、綺麗に見えるというものなのでしょうね」
俺「(すごい俺を見てるって。ドキドキしちゃうんだけどどうしよう! 相手は親友、相手は親友、相手は親友のはずなのに。勘違いかもしれないけれど、俺に対して好きと言ってくれているようにも聞こえるぞ)」
僕「にやにやすんなよ、ちっ」




