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 運命 ~避ケラレナイ運命ナドナイ~


 悲劇的にも見えますけれど、それはとてもポジティブなものであるようにわたしには思えました。

 努力で運命を打ち勝っていこうというところには、共感というようなことではありませんが、力をもらえるような気はします。

 わたしは、小さな障害を仕方のない運命として片付けてしまわないで、戦うしかないような強い心がわたしの中に育つようでした。

 もっと、たくさんの文字を知りたくなったのです。

 できることなら、本を読んでみたいのです。

 できることなら、あなたと楽しい文通でもしてみたいのです。


『もじをよめないというのは、とてもくるしいし、りかいしてもらいづらいから、ちいさなしょうがいなんかではないとおもいます。とてもくろうなさっているし、がんばっていることをしっていますから、むりはするものではありませんよ』


 とても綺麗な文字で、わたしにも読めるように全て平仮名であなたが書いてくれました。

 ところどころわからない文字があるので、いつもそこにいてくれる人に尋ねて、どうにも通訳のような役割を果たしてもらわないではいられません。

 けれどわたしの努力を応援してくれているもので、どうしてもわたしがわからないというようなときに、その部分だけを教えてくれるくらいなのです。全て答えを教えてくれようとはしないで、隣で見守っていてくれるのです。

 本で調べながら読み取れるなら、自分でその場でどうにでもなるのですが、言葉はわかりますが文字がわからないものですから、困りますね。

 どうにも迷惑をかけてしまわなければならないのが、苦しいところですね。


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