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6~8



 虹色 ~濁ってしまった色~


「赤と青を混ぜたら、何色になると思いますか?」

 無垢な彼女は迷わなかった。

「それくらいわかるさ。赤と青なんだから、赤青だろ!」

「じゃあ、赤橙黄緑青藍紫、この色を混ぜたらどうですか」

 今度は少しだけ迷ってから、彼女は言った。

「知ってら。虹色っていう、いろんな色でできる色があるって」

 笑顔はまっすぐだった。



 来世 ~縄文の恋心~


 一度は死んだとしても、もし僕と彼女が運命によって結ばれているのなら、来世でも会えることになるかもしれない。

 それは夢のある話だ。

 神様が幸せな僕を来世でもまた幸せへと導いてくれるように、僕はきっと一生懸命努力して、他人のために尽くさなければいけないのだろう。

 自分のために、神様にアピールしようと思って、他人のために尽くすのはいけないことかもしれない。


 それでもどうか神様、僕を助けてください。

 彼女ほどまっすぐじゃないかもしれないけれど、って、僕には彼女がいるじゃないか!

 迷いなく彼女が素敵な人だから、彼女の願いを叶えるという形で、僕の願いも一緒に叶えてくれるのではないだろうか。

 だって僕と彼女の願いは同じだから。


「ちなみに、来世でもきちんと巡り合えたのですか?」

「なんのごとだ? 何を言っちゃるがさっぱりじゃけんが、とっかくおめらが幸せそうでよかな。おらたっちゃ幸せしかね」

 手を繋いだ二人の姿に、巡り合えたのだと僕は確信した。

 僕たちも巡り合えるだろう。


 また月の魔法が僕たちを導いてくれる。

 勇気を出した僕たちを助けてくれる。

 また、また巡り合える。

 それなら何も怖くない。僕たちが恐れるものはない!



 恐怖 ~強くなれずに弥生の時を~


 一人でいるのは楽だ。

 彼女と一緒にいるときの方が僕は幸せだが、そんな彼女が傍にいてくれる僕だって、一人でいるときの方が楽なのは確かだ。

 逃げているのは、楽だ。


 本を読むのは好きだったから、本の世界は魅力的だったから、それほど楽で楽しいことはなかった。

 努力しなければならないし大変なことだってあるけれど、そっちの方が間違えなく幸せだって僕は知っている。

 僕の努力なんて、大したものではないかもしれないけれど、家から逃げ出したんだ。


 扉を叩いた。

「世界は広いですよ。外には、夢があります。月を見たことがありますか? あれは美しいですよ、文字列とは違っていました、美しかったですよ」

 反応はないかと思ったのだけれど、扉を叩き返してくれた。

「さすがに月くらい見たことあるよ」

 部屋の中から小さな声があった。


 驚きである。

「満月ですよ?」

「それくらい見たことがあるって」

 本当に驚きである。

 それを知ってどうして外に出ないでいられるのだろう。



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