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9.オリジナル用語、ストレスなく読むためには?

 これも前話と同じく、『ゴリゴリの世界観を作っている』小説を書く人が、参考になる【かもしれない】話です。

[私的なこだわり!!]

[間違ってる可能性も十分ある!!!]

[正解はありません!!]


①オリジナル用語は何度も説明しよう!


②オリジナル用語の登場にスパンが空くなら、その度に毎回説明しよう!


③読者側でも、読むスピードはまちまち


④いろんな場面で、いろんなキャラに説明させれば、何度説明しても飽きにくい!


──────────────────────

①オリジナル用語は何度も説明しよう!

──────────────────────


 知っていてほしい、覚えていてほしいオリジナル用語は、何回も何回も登場させましょう。そして、何回も説明しましょう。

 ‎読者が「もう聞いたから!」ってツッコミたくなるくらい、毎回説明してください。


 オリジナル用語が出るたびに説明するのです。


 あ、よっぽど分かりやすいオリジナル用語なら必要ありませんよ。

 例えばヴァンパイアなんて言葉は、みんななんとなく予想できますから、そこまで説明しなくていいです。


 ‎でも、例えば『ヴァンピリア』というオリジナル用語を作ったとします。 

 ‎ヴァンパイアは少しだけ人間の血を飲んで生きている種族。ヴァンピリアは、必ずその人間の血を全部飲み干して殺してしまう種族だとします。


 主人公がヴァンパイアだとするなら、ヴァンピリアは外道なわけです。しかもオリジナル用語です。なので、ヴァンピリアが出たら必ず説明しましょう。


******

 あいつはヴァンピリアだ。人間の血を飲む時に必ず最後の一滴まで飲み干し、その人間を殺してしまう種族。俺たちヴァンパイアとは全く生き方が違う。

******


 みたいな感じですね。これを三回か四回はやった方がいいです。

 ‎ヴァンピリアが物語でしょっちゅう出てくるなら、読者も覚えるので、最初に何回か説明するだけでいいと思います。




──────────────────────

②オリジナル用語の登場にスパンが空くなら、その度に毎回説明しよう。

──────────────────────


 ‎登場と登場のあいだにけっこうな時間が空くなら、毎回説明した方がいいですね。


 話数でいうと、10話またぐなら絶対に毎回説明すべきです。読者は忘れてます。


 最初にヴァンピリアが出てきたのが第1話。そのあとずううっと影を潜めていて、第10話でまた登場したら、その時に同じ説明をしましょう。 ‎


 しつこい!って怒られることはおそらくほぼないです。しつこくて、ちゃんと覚えてる読者は読み飛ばしますから。読み飛ばしができるように、説明はまとめてしちゃいましょう(よっぽど複雑な設定でない限り)。




──────────────────────

③読者側でも、読むスピードはまちまち

──────────────────────


 例えば児童書などの場合、15万字程度が1巻です。そして、1巻で説明していたことも、2巻でまた同じ説明をするわけですよ。


 ‎1巻から2巻まで一気読みしてる読者は、たぶんオリジナル用語を覚えています。

 でも、1巻を読んだあと1週間経って2巻を読んでいるなら、忘れてる可能性が高いです。

 そうすると、出てきた時にまた説明があった方が親切なわけです。

 ‎

 ‎なろう小説は1巻2巻という区切りがないので分かりづらいですが、おそらく半分くらいの読者は【少しずつ読みます】。


 つまり、児童書のように、第1章まで読んだらまた来週、みたいな読み方をしてるんじゃないでしょうか。

 ‎だからこそ、オリジナル用語は何回も説明するのです。前の話を若干忘れててもなんとかなるようにするのです。


 【これまでのあらすじ】に書いていれば、まぁいいといえばいいものもあるかもしれませんけどね。



 書きすぎるとウザイと思われる?


 たしかに、それも有り得ます。でも、たぶん分かってる人は飛ばすんですよ。「はいはい、オッケーオッケー」ってな感じで飛ばします。むしろ確認にも使えますし。だから大丈夫です。

 ‎

 ‎すごく頻出するオリジナル用語ならいいんですけど、それ以外の、頻出度の下がるオリジナル用語の説明は書いた方がいいです。

 毎回書くってのはさすがに言い過ぎですが、言い過ぎるくらいじゃないとみんなやらないかなって……笑。


 まぁでもとにかく、1ページ(1話)の中に同じ説明が三回繰り返されてるとかじゃない限りは、「うざいよ!」とは思われないと思います。



 頻出する単語については


①最初に説明

②3話後に登場してきた時に一応説明

③10話後に登場してきた時に説明


 ってくらいがいいですかね? これは【頻出する単語】ですよ。

 頻出度が下がる単語は、そもそも登場回数が少ないと思うので、気持ち【毎回説明しよう】くらいで大丈夫だと思います。


 私は皆さんの小説を読んでないので、その塩梅(あんばい)が分からないのですが、おそらくほとんどの人は【説明は1回きり】だと思うので、少なくともそれは見直してください。 




──────────────────────

④いろんな場面で、いろんなキャラに説明させれば、飽きにくい!

──────────────────────


 設定用語は


・いろんな場面で、

・いろんなキャラに、


 説明させるといいです。



 ‎例えば私の小説では宗教があります。悪魔(デモン)教という宗教があるのです。


 この宗教に関して、大きく三回説明されます。


悪魔(デモン)教を主に信仰している王国と出会った時、会話文で軽く。


②転移者がこの世界の宗教って何があるんだろう?と疑問を持った時、簡単に、簡潔に。


③全ての宗教を総括している学校のような場所で、改めて丁寧に。


 悪魔(デモン)教の説明を聞く【場面】も【キャラクター】も、全て変わっていきます。


 ‎場面やキャラが変われば、読者もあんまり【飽きない】んじゃないでしょうか?



 また、【説明の仕方を変える】のも大切です。地の文か会話文か、砕けた口調か真面目な口調か、そういうことです。




 それ以外に、【違う視点からの説明】もアリですね。


 さっきのヴァンピリアだったら、主人公はヴァンパイアでしたよね。そして主人公はヴァンピリアが嫌いだと。(←ほらほら、こうやってもう1回説明するんだよ。OK?)

 ‎

 ‎そうするとですね、


・「ヴァンピリアが嫌いな側」からの説明

 =主人公による、地の文の説明


・ヴァンピリア本人からの説明


・主人公から、全く関係ない第三者への説明

 =主人公とあるキャラの会話にる説明


 みたいなことが出来るわけです。



 ‎主人公が、地の文でヴァンピリアの説明


******

 あいつはヴァンピリアだ。人間の血を飲む時に必ず最後の一滴まで飲み干し、その人間を殺してしまう種族。俺たちヴァンパイアとは全く生き方が違う。

******


 をしたあとに、何話かあとでヴァンピリアのキャラが登場して、


******

「俺たちは人間の血を全部飲むのが好きなんだよ! 分かるか?! それが本来の吸血鬼だろうが!」

******


 とか言わせるわけです。

 ‎

 ‎三番目に関しては、一般人(例えば人間の女の子)に対して、主人公が、


******

「吸血鬼には二種類いるんだ。俺はヴァンパイアだよ。ヴァンパイアは~~で、ヴァンピリアは~~なんだ」

******


 てな感じで説明するわけです。



 ‎既に、「主人公による地の文の説明」と、「ヴァンピリア本人からの説明」があるんですから、そりゃ読者はもう知ってますよ。

 ‎だから省略することもできるでしょう。でも、


 ▲あえて省略しない!▲


 のです。そうすれば説明する機会が増えますから。



 こうやって、場面やキャラクターを分けながら、同じオリジナル用語を何度も説明するのです。


 また、毎回丁寧に説明する必要はありません。ざっとでいいのです。

 ‎「ああーそんなんだったそんなんだった」と読者が思う感じで、かるーく説明しましょう。



──────────────────


 前書きを読んでいる以上、あなたは設定のゴリゴリ詰め込んだ世界観の小説を書いてるんですよね? そうなんですよね……?


 それなら、問答無用で何回も説明してください。


 私の『愛した人を殺しますか?――はい/いいえ』の小説は、設定集も作っています。読む気がない人は、設定集だけでも見に行ってください。(読む人は見ちゃダメですよ! ネタバレになるからね!)


 死ぬほどページが多いです。見ればわかります。

 ‎

 おそらく、死にます。びっくりしますよ、こんなに設定深いのって。


(あそうだ。『本好きの下剋上』って知ってます? 私あの小説好きなんですけど、おそらくあれくらい設定は作りこんでます)



 そうだな、分かりやすいようにこんなのを用意してみました。

(ちなみに、『愛した人を殺しますか?――はい/いいえ』はファンタジー小説です。一応転移者も脇役で出てきますが、ゴリゴリのハイファンタジー世界です)


挿絵(By みてみん)


 これ、『愛殺(あいころ)』の小説の地図です。私が作りました。すごいでしょ~~!!

(※愛殺とは、『愛した人を殺しますか?――はい/いいえ』の略称です)

 ‎パソコンのアプリ?でこういうことが出来るらしいです。


 そしてこれを見てわかると思うんですが、『ケンタロス移動ルート』とか書いてありますよね。


 本来は、地図にこの文字ないんですよ。赤丸もないです。

 まぁ、あるわけないですよね。本来の地図は『ケンタウロス移動ルート』ってのは書いてないし、赤線もありません。



 ‎じゃあなんで、この地図はあるのか?


【ケンタロスの移動の話をした時に挿絵として挿入したから】


 です。


 これと同じように、主人公のキャラが「ハイマー王国のベルンに着いたわ!」って言ったら、歩いた道のりを線で書いて、『ベルン』という都市を赤丸しています。そういう画像を挿絵として挿入しています。

 そんな感じで、これと似たような画像が大量にあります。



 じゃあ、なんでこんなことするのか?


 この地図、全部覚えられます?

 無理ですよね。

 ‎

 ‎無理だから、私は毎回地図を入れるんです。地図が必要そうなシーンは必ず入れてます。



 それでですね、この地図を見て、『愛した人を殺しますか?――はい/いいえ』の世界観がやばいって分かってもらえたと思います。


 でも!!!

 それなのに私は、

 読者に、この見るからに『死ぬほど設定の多い複雑な小説』を【読みやすい分かりやすい】って、言われています。


 こんなにやばそうなのにですよ?!!!


 地図もやばいし、設定集も多いし、絶対覚え切れそうにないし分かりにくそうなのに【分かりやすい】って言われてます。



 なんでか? 


 おそらくそれは、【何度も説明してるから】です。


 同じ設定を、手を替え品を替え説明してるんです。


 たぶん私の小説は設定が深すぎて、【何回説明されても】「ウザイ」「もういい」とは思われないと思います笑。毎回ありがたがられてるんじゃないでしょうか笑。



 だから、【複雑な世界観の小説】を書いてる人は、是非参考にしてください。私のように、【何回も何回も】説明してあげてください。


 ▲読者は作者じゃないんです▲


 読者は、作者のように小説のことだけ考えて生きてるわけじゃないんです。

 ‎会社帰り、学校の行き帰りに、チラッと読んでるだけなんです。暇つぶしに読んでるだけです。


 ▲忘れます▲


 当たり前に、忘れます。

 だから、毎回説明してください。


 私は週3で更新してますけど、月1とかで更新してる人なら、もう毎話説明してもいいくらいですよ。だってスパンが1ヶ月も開くんだもん。

 週3更新ですら忘れられます。みんな覚えてませんよね? 他人の小説の設定なんて。


 だから、頑張って何回も説明するんです。


 頑張ってくださいな(*´∇`)ノ

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