表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/18

4.これまでのあらすじ、を書こう!

 これまでのあらすじを書いてみましょう!


※このページにおける「あらすじ」は、全て【これまでのあらすじ】を指します。なろう小説の、タイトルの下にある、全体を総括する「あらすじ」のことではありません。



 15万字以上の長編を書いている人は、物語の途中で【これまでのあらすじ】を書いてみるといいです。

 ‎章ごとに書くといいですね。目安としては、10万字~15万字に一つ、【これまでのあらすじ】を書いていくといいです。


 私の場合は、


第1章 海賊の冒険

1~22話


第2章 転移者

【これまでのあらすじ】

23話~38話


第3章 愛

【これまでのあらすじ】

39話~63話


 って感じで書いてます。拙作『愛した人を殺しますか?――はい/いいえ』は、1話5000字程度なので、1章10万字くらいですね。


 章ごとに分けてない人でも、キリのいいところで【これまでのあらすじ】を書くことをオススメします。



 なんであらすじを書いた方がいいのか?


 特にファンタジー小説やSFを書いている人の場合、情報がかなり多いと思います。オリジナル設定もあるでしょうし、群像劇なんかだと、読者はどの情報が重要でどれが放っておいていいのか分からなくなります。


 おそらく作者が、


「この情報・展開は、なんとなく書いただけ。いつかまたこのキャラが出た時に、分かる人だけが『もしかしてあの時の……!』ってなってほしいだけなんだよねー」


 なんて思って書く話もあると思います。


 ‎つまり、読者が


・別に忘れてしまってもいい展開、情報


 は、絶対にあるはずなんです。



 ‎物語というのは、結局のところ、【主人公たちが何をやっているか】さえ分かれば話について行けるはずなんです。もちろんあまりにも専門用語が頻発する物語なら無理ですが、そうじゃない限りは、表面的な出来事さえ分かればなんとかなります。


 この、「表面的な出来事」をあらすじで書くのです。


 これがあるだけで、読者はかなりスムーズに小説を読んでいくことができます。



「あーなんだ、ここまで知ってればいいわけね。このまま読み進めてOKそうだな!」


 なんて、適宜(てきぎ)確認して読むことが出来るわけです。

 ある種、指標(しひょう)になるわけですね。

 小説の軌道から外れて、あんまり重要じゃないところを一生懸命読んでる読者さんに「そこは置いといていいよ! これだけ分かればいいからね!」って伝えることができるのです。


 この【これまでのあらすじ】があるだけで、安心する読者さんは多いと思います。



 もちろん、表面的な話だけじゃなく、【絶対に覚えておいてほしい設定や展開】も入れてもOKです。

 ‎でも、伏線やら謎に関わるものはカットしましょう。なぜなら、伏線を楽しんだり、謎を楽しんで解きながら読もうとする読者は少ないからです。


・悪役がなにか悪いことを企んでいる。まだ何かは分からないけど、××と怪しい会話をしている。

・このキャラが取った行動がのちのちの伏線になり、繋がってくる。


 こういう話はあらすじに入れる必要はほとんどないと思います。

 ‎のちのちの伏線になるなんて、どうでもいいです。気付く人だけが気付けばいいのです。伏線は、【気付かれないと思って】書きましょう。いや、とりあえずこの話は置いておこう。




 それでは、【これまでのあらすじ】を書く時のポイントを紹介します。


①【これまでのあらすじ】に1ページ割く。すなわち、1話分として投稿する。

(なろうの前書きや後書きに詰め込まない)


②他の普通の話とは、全く違う見た目のタイトルをつける。


③出来ることなら一人称視点で書く。


④文字数は1000字程度。改行を多めにする。


⑤わかりやすく、短く、簡潔に、伝えたいことだけを、分かってほしいことだけを書く。


⑥【あらすじ】のページに、一番上に【これまでのあらすじ】と明記する。


⑦キャラクターは主要キャラだけ。記号を使おう。




 詳しい説明をします。


──────────────────────

①【これまでのあらすじ】に1ページ割く。すなわち、1話分として投稿する。

(なろうの前書きや後書きに詰め込まない)

──────────────────────


 そもそも、【これまでのあらすじ】とは何のために書くか。


・一気読みをしている読者が、今まで読んだ部分を整理するため

・章ごとにちょっとずつ読んでいる読者が、新しい章を読んだ時に前の話を思い出すようにするため

・一話ずつ好きなタイミングで読んでる読者が、前の話を忘れた時に振り返るため


 こんな目的があると思います。



 わざわざ一ページ割く理由は、


▲ここに【あらすじ】があるんだよ!▲


 っていうのを分かりやすくするためです。

 ‎一気読みしている読者にとっては、前書きだろうが一ページ割いていようが関係ありません。


 でも、三つ目の「好きなタイミングで読んでる読者」は、前の話を思い出すためにあらすじを使うかもしません。

 ‎なので、分かりやすくしておいた方がいいのです。「あ、このページがあらすじね」ってな感じで、ポチっと押せば出てくるようにした方がいいです。


 どうせ書くなら、みんなが使いやすいように、親切にしましょう。




──────────────────────

②他の普通の話とは、全く違う見た目のタイトルをつける。

──────────────────────


 これは上の話と直結します。例えば普段から、


砲撃戦

移乗戦

海賊の掟


 ってな感じで小タイトル(サブタイトル)をつけているなら、


▶第一章のあらすじ◀


 みたいに、タイトルに記号をつけてわかりやすくしましょう。


 記号を付けたり、【】で括ったり、とにかく周りの話とはタイトルを差別化してください。こうすることで、目次を見た時にぱっと見で違うものを発見できるのです。

 ‎間違っても、


砲撃戦

移乗戦

海賊の掟

第一章のあらすじ

新しい宿

勉強会

消えた靴

愛とは?


 こんな感じにするのはやめてください。

 ‎これじゃあ、【あらすじ】だけを探し出すのは絶対に無理です。


砲撃戦

移乗戦

海賊の掟

【第一章のあらすじ】

新しい宿

勉強会

消えた靴

愛とは?


 こんな感じで差別化しましょう。




──────────────────────

③出来ることなら一人称視点で書く。

──────────────────────


 まぁこれは「出来ることなら」です。


 なんで一人称で書いた方がいいかというと、三人称視点であらすじを書くと、おそらくただの説明になってつまんないからです。

 ‎まぁたしかにあらすじはただの説明ですが、読むからには楽しんでもらった方がいいと思います。


 普通の物語の方は、三人称とはいえ【物語】ですから、楽しんで読めます。でも、三人称視点のあらすじは、たぶん【ただの説明】になります。これはおそらく、よっぽど上手く書かないとつまんないと思います。


 もちろんあらすじなので飛ばしてもらってもいいのですが、あらすじは、『この情報以外はどうでもいいから忘れてくれていいからね~』てな感じで、【作者からのメッセージ】にもなるんです。

 ‎そういう意味で、できる事なら多くの読者が読んでくれた方がいいですよね。


 あとは、あらすじは【休憩】でもあります。ほっと一息つく所なので、こここそ、なるべく分かりやすい文章で、簡潔に、面白く書くといいと思ったのです。



 ただ、小説によっては「面白おかしく」あらすじを書いたら、そこだけ【浮く】可能性があります。なので、そのへんは自分の小説の雰囲気に合わせて書くのでもいいかもしれませんね。


 ‎でもいくらシリアスな小説だとしても、主人公の男の子や女の子の一人称というのは、普段三人称であれば余計、「新鮮で一味違ったもの」になります。


 普段は三人称だからこそ、ここだけちょっと雰囲気を変えるのも、また面白いのではないでしょうか?

 ‎

 あらすじを楽しみにしてもらえるくらい、素敵なあらすじが書けるといいですね。




──────────────────────

④文字数は1000字程度。改行を多めにする。

──────────────────────


 普段改行が少ない人も、あらすじはなるべく多めにしましょう。

 ‎一段落ごとに改行してもいいかもしれません。ちなみに、一段落は3~4文をお勧めします。なろうの携帯で見た時も、3行程度がいいでしょうか。


 特に大事な文章は、一文の上と下をそれぞれ一行開けて書きましょう。




──────────────────────

⑤わかりやすく、短く、簡潔に、伝えたいことだけを、分かってほしいことだけを書く。

──────────────────────


 あらすじは分かりやすさが命です。たぶん。

 ‎普段は文章を長くしている人、難しい比喩をたくさん使っている人、あらすじだけはやめましょう。


 さっきも言ったけど、あらすじは【休憩】です。読者がほっと一息つけるように、もう中学生や小学生でも分かるくらい、分かりやすく簡潔にしてください。

 ‎この時ばっかりは、ストレートな文章を心がけましょう。当たり前ですが、情景描写や人物描写はいりません。


 あとは、例えば第一章が終わり、第二章の冒頭に【これまでのあらすじ】を載せるとします。

 そのあらすじは、もはや【第一章をまるまる読んでなくても、ほぼ問題なく第二章を読んでいける】レベルで、分かりやすく書いてください。


 かといって、説明過多はダメですよ。とにかく削りまくるのです。必要なことがなんなのか、何を最低限分かっていれば次に進めるのか、ちゃんと考えてください。


 あらすじを書くのは勉強にもなります。ある意味、自分の小説の要約ですから。

 第一章で主人公たちは何がやりたかったのか、それを簡潔にまとめるのです。




──────────────────────

⑥【あらすじ】のページに、一番上に【これまでのあらすじ】と明記する。

──────────────────────


 【あらすじ】を読む人の中には、一気読みをしている人も含まれます。

 ‎一気読みをしている人は、あらすじは基本読む必要がないと思います。もしくは、さらっと読めばいいです。


「これは本文じゃなくて、ただのあらすじなんだな。じゃあそんなにガチで読まなくていいか」


 と、読者に分かってもらえるよう、【あらすじ】であることを明記しましょう。



 ちなみに、タイトルに【これまでのあらすじ】と書いていても、()()()()()()()()()()()


 なぜなら、


▲‎小タイトルはほとんどみんな見てないからです▲


 皆さんもそうじゃないですか? 連続で読んでる時は、タイトル目に入ってないですよね。だから、本文はこんな感じで、



******


☆これまでのあらすじ (〇〇視点)


 わたしは学校で授業を受けている途中に、異世界転移を果たした。クラスのみんなも一緒だ。~~


******



 書いてください。



 ‎いいですか、


【タイトル以外に()()()()あらすじであることを書く】


 んですよ?!!!

 ‎本文にも絶対書きましょうね!!!




──────────────────────

⑦キャラクターは主要キャラだけ。記号を使おう。

──────────────────────


 あらすじに、主要キャラの説明を入れるのは大切なことです。ですが、ダラダラ説明を書くのはやめましょう。

 ‎あとは、主要キャラだけにしましょう。10万字で一つのあらすじを書くんだとしたら、新しく増やす主要キャラは3~5人が限度です。特に一番最初に書くあらすじは、3人程度がいいんじゃないでしょうか……。


 そして、キャラの紹介には【記号】を使いましょう。

 ‎このキャラと言ったらこれ!っていうやつです。そもそもこの【記号】は、物語を作る上で考えた方がいいですね。


 種族でも悪くはありません。


 ヴァンパイアの女の子といえばこの子

 ‎猫耳といえばこの子

 ‎海賊といえばこいつ


 そんな感じですね。

 ‎当たり前ですが、ヴァンパイアや猫耳のキャラがたくさん出てくる(二人以上)なら、この記号に意味はありません。他の記号を使ってください。


 見た目も悪くはありませんが、よっぽど目立つ見た目以外はNGです。髪の色や瞳の色は絶対にダメです。そんなの覚えてる人いませんから(一人だけアフロとかならok)。


 アフロの男、〇〇

 ‎オネエの〇〇

 ‎いっつも牛乳ばかり飲んでる熱血漢〇〇

 ‎ボクっ娘〇〇

 ‎宝石が死ぬほど大好きな〇〇


 とか、そんな感じですね。こういう記号があると、あらすじ以外にも、キャラとして覚えてもらいやすくなりますよ。

 ‎キャラの紹介を20字程度の一文で説明できるようにすると、色んなところで使えるかもしれませんね。


 でも、キャラの紹介はあんまり長くしないでくださいね。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ご好評いただいております!

【長編・ファンタジー】
愛した人を殺しますか?――はい/いいえ

i519554

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ