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ビースト  作者: のの
1/21

No.0

キーワード、悩みました。

皆様初めまして、作者です。

以前は別名義で活動していました。再びやってきました。

(あっ 呼んでないとか言わないで……!)


リアルでは猫派、犬嫌い。でもキャラ的にはどっちもアリ!

というわけで、ファンタジー的に言えば獣人。SF的に言えば突然変異。

本編をどうぞ。

 彼らは闇に潜み、獲物が隙を見せる瞬間をただひたすらに待つ。息を殺し、殺気を抑え込んで。

 そして哀れな獲物が気を緩めた瞬間、飛び出し、その喉元に食らいつく。


「――あ、もしもし教官? 俺でーす。ユーヤ」

 少年は通信端末のむこうにいる相手にのんびりと言う。

「任務終わったぜ。あちらさんは全滅したから。ん? ……いまさら言うなよなぁ、そんなこと。全部殺しちゃったよ」

 きわめて物騒な単語を、まるで軽い失敗のように語ってみせる少年。

 暗がりの中で彼の姿をはっきりと見ることはできないが、もしこの部屋に誰かまともな感覚を持つ者が入れば、辺りに充満する匂いに吐き気を覚えるだろう。

「それよかさぁ、アスに伝えてくんない? そうそう。アーシス・レオン。風呂沸かしといてーって。ほら、数が多かったじゃん? 俺もリラも血まみれでさ。ええー、いいじゃん。伝言くらい。俺頑張ったんだから。……ちぇっ はいはい。分かりましたよ、自分で連絡しますぅー」

 ユーヤは通信を切り、再度舌打ちをした。

「チッ なんだよ、ケチ臭いな。こっちからかけたら二度手間じゃんか」

 悪態をつき、足元に目をやる。

「あいっかわらず手応えのねー連中ばっかだし。伝言は断られるし。散々じゃんか、まったくさぁ。おい、リラ。帰ろうぜ」

 ユーヤの声にこたえるように、突如何もなかった部屋の隅に人影が現れた。それは少女の形をしていながら半透明で、足が床についていなくて、どう見ても幽霊だった。

『ご機嫌斜めだね、ユーヤ』

「斜めにもなるっつーの」

 大げさに溜息をついたユーヤは、少女に近付きにやりと口角を上げた。

「でもまっ リラがたーっぷり甘やかしてくれるんなら、機嫌もなおると思うけど?」

『じゃあ、ずっと不機嫌でいいよ』

「お前も相変わらずつれないよなぁ……」

 ユーヤは苦笑し、少女リラの頬に手を伸ばす。

「実体化しろよ。キスしたいんだから」

『却下。帰るんじゃなかったの?』

「いいじゃんか。ご褒美ご褒美」

『却下』

 リラはユーヤの身体を通り抜けて、部屋のドア付近まで移動する。

 ドアを半分通り抜けた状態で、不満顔のユーヤを振り返った。

『おいてくよ』

「へいへい。てか、飼い主がペットおいてくなよ。動物愛護に反するだろー」

『愛護すべき動物を飼った覚えがない。うちには猛獣とけだものしかいないから』

「そのけだものが今ちょー不機嫌なんですけどー。寝込みを襲われるぞー」

『しばらく実体化しない』

「鬼か!」

『幽霊』

「けち」

『おいてく』

「あ、おい!」

 リラの姿がドアの向こうに消え、ユーヤは「あーもう」と頭を掻いた。

「待てって、リラ! 団体行動は基本だろー!?」


 ユーヤもリラもいなくなった部屋。

 翌日、この部屋に警察が捜査に入る。

 太陽が室内を照らす昼間、そして彼らは目にするのだ。

 マフィアの組織員たちが一人残らず、喉を食いちぎられて絶命しているのを。

……で、今後どうしよーかなーなんて思うわけですよ。

最終目標、みたいなのが無い話なので、ゆるーく、何となーく、進めていきます。

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