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冤罪

たしかに俺は敵を倒し結果的に命を奪った。

だがそれは自分を守った結果だ。

人殺しと言われればそうかも知れない。

上手くやれば敵を殺さず捕らえる事も出来た筈だ。

しかし相手は俺を殺そうとしていた。

それは言葉として耳にしている。

「お前の命、もらい受ける」と。


ギュネイ。

お前は最初から俺をはめるつもりで近づいたんだな。

目的は叔父さんの財産と…ミュウか。

ゲスタさんの奥さんも倉庫内で死体で見つかった。

刃物で滅多切りだったらしい。

しかし…

この世界にも裁判というシステム自体はあるのだが俺の知る裁判とは違う。

教会の司祭と街の有力者たちが罪人を裁く。

多分俺は状況証拠だけで有罪となるだろう。

…悔しい。

だがもうどうにもならない。

裁判まで誰かに会えれば、あるいは…



*************

「ラリーゴは人殺しなんかしない!」

私は信じない。

あんなに優しいラリーゴが面識もない人を殺すなんて。


「勿論だ、ミュウちゃん。」

マシラさん…


「何か理由があるはずです。私がなんとかラリーゴくんと接触してみます。」

ネーナ先生。


「よろしくお願いします!」

ネーナ先生、ラリーゴを助けて!



*************

~燃料屋~


「上手くいったな。」


「はい。ご苦労様でした。」


「まさか女房を人質にとっただけでああも上手く動いてくれるとは思わなかったぜ。」


「ええ、全く。」


「しかし嵌めた相手がマシラの倅とはな。」


「何か問題でも?」


「ああ、バレたら俺たちは消し炭にされるだろうな。」


「そ、そんな!」


「知らずにケンカ売ったのか?マシラは絶闘士だが実力は真闘士並みだ。お前が嵌めた小僧が産まれたからって真闘士に昇格しなかったって話しだ。」


「……!」


「まあ奴が処刑されちまえば大丈夫だろ。俺たちの誰かが口を割らない限りはな。」




*************


~教会・牢~


「面会は15分です。」


「分かりました。」

誰?誰か来た!


「ラリーゴくん…」

「先生!俺は、俺は!」


「落ち着いて下さい。あの晩の事、教えてもらえますか?」


俺は手短に、詳細に言葉を選んで話した。


「なるほど、動機は充分ですね。」


「森へ向かう俺を見た人はギュネイについては?」


「ラリーゴくんしか見てないと。」


「ギュネイの叔母の死因は?」


「刃物による失血死です。」


「……」


「先生、お願いがあります。」


「何でも言って下さい。」


俺は詳細を先生に伝え、ミュウや父さんたちに指示をお願いした。


見てろ、このまま都合よく死んでやらないからな!

ギュネイ、お前の居場所は牢屋だ!



俺救出作戦が開始された。


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