嫉妬の炎、黒き計略
「よう、ラリーゴ。」
知った顔だ。
「ギュネイ。」
「あらあら、ギュネイくん、こんにちは。」
ネーナ先生は誰にでも優しい。
「先生、ご無沙汰しています。」
ギュネイ、痩せたな…
「と、ところでラリーゴ、ミュウにはその…」
あ、忘れてた。
でもなぁ、今更な気がするが伝えておくか。
後々面倒くさいし。
「実はな、ギュネイ。俺とミュウは婚約したんだ。」
っ!!殺気?
ギュネイ?
ギュネイは愕然とした表情で俺を見ている。
「あ、ああ。そうか。お前らずっと仲良かったからな。そうか、おめでとう…」
「ラリーゴくん、先生初めて聞きました!どう言う事です?さぁ、説明してください!」
せ、先生、落ち着いて!
「あ、ああ。もう行かなきゃ。またな、ラリーゴ。」
「ああ、また。」
「ラリーゴくん、早く説明を!」
先生どうしちゃったんですか?!
俺が解放されたのは昼前になる頃だった…
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どういう事だ?
婚約?
バカな!
あんな薄らデカい奴にミュウを幸せに出来る筈がない!
そうだ、騙されてるんだ。
なんだ、そうか。
ミュウ、僕が助けてあげるよ。
僕がミュウを幸せにするんだ。
ふふふっ。
ふふふふふっ。
~某所~
「坊主、こないだの話しだが。乗った。」
「よろしくお願いします。」
「あちらさんが手配した奴らは全部こっちに付いた。」
「それは。ありがとうございます。」
「こっちにとっても旨い話しだからな。下手は打てんさ。」
「分かりやすくて助かります。それでこちらが念書になります。」
「ほう、用意がいいな。任せる。俺たちは金さえ手には入れば問題ねえ。」
「約束は鉱山利益の一割を毎月お支払いする、でいいですね。」
「ああ、上出来だ。」
「手付け金は店の方からお支払いしますが鉱山開発がある程度進まないと大金は入りませんよ?」
「構わんさ。それにしても店から、ねぇ。」
「問題ないでしょう。僕しか相続する人間がいなくなるのですから。」
「ちげぇねぇ。」
まずは手札を揃えるまでこぎつけた。
後は実行あるのみ。
「決行は明日の晩でいいな?」
「それなんですが。スケープゴートに都合のいい駒がいまして。ちょっと仕込みたいんですよ。」
「分かった。…お前、今すげぇ悪い顔になってるぜ?」
そりゃそうさ。
ゲスから身を守り資産と手下を手に入れ、好きな女を助けるんだ。
僕は悪魔にでもなってやるさ。
始めよう、黒き宴を。




