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幼なじみ

~ラリーゴ5歳~


「ラリーゴくん、まって~」

俺の後方約10mから声がする。

幼なじみのミュウだ。

俺と同い年の猫人族の女の子。

ネコミミ幼女キター!って最初は思ったけどね。

この世界で五年も生きてたら慣れちゃった。

因みに俺の父さん、マシラは人間だぞ?

豪猿族の獣人ではないからな。間違わない様に!


「どうしたの?ミュウちゃん?」

「はぁ、はぁ、ラリーゴくん一緒に行こうって昨日お話ししたのに先に行っちゃうんだもん。」

駆けてきたミュウは胸に手を当て息を整えている。

「あ、ごめん。そうだった!」

「もー。おいてっちゃやだよ…」

上目つかいでちょっと涙目で見つめて来るミュウ。

はうっ!可愛い!!

「ごめんね。学校に行くのが楽しみで仕方なかっんだ。謝るからさ、機嫌治して?」

ゴリラ顔の少年が美少女に謝罪する姿は子供ながら周りにどう見えるのか。

俺的にはミュウに嫌われるのはかなりキツい。

幼なじみとは言えこんな美少女とは二度と親しくなれない可能性が高い。ゴリラ顔だから。

だけどミュウは

「じゃあ手つないでくれたら許してあげる」

はあー!甘酸っぺー!!

「うん…じゃ行こ?」

俺はミュウの小さな手を手の甲にちょっと濃い産毛のある俺の手と繋いで歩き出した。


今日から俺は学校に通う。

学校では読み書きと算術、歴史・地理、そして武術を学べる。

聞けばこの世界では四則計算が出来れば商人として大成するか国庫を担う官僚にもなれるとの事。

しかし、俺が期待しているのは「計算出来て俺天才!」アピールする事じゃない。

この学校では魔法の基礎知識と指導も行っているんだ。

魔法ですよ、魔法!

家庭用ゲームの成長期に子供時代を過ごした俺。

親に怒られながら遊んだゲームの中でモンスター達をやっつける魔法です。

テンション上がるわ!!

そういえばコンティニュー用のパスワード、よく控え間違えて落ち込んでたっけ。

あ、俺の名前も賢者ラリーゴから名付けたって母さんが言ってたな。


「楽しみだね、学校。ね?ラリーゴくん!」

花が咲いた様な笑顔だ。

俺には不釣り合いな…って男は顔じゃねえ!ハートだ!!

「うん!ミュウちゃん一緒に勉強がんばろうね。」

「私うんと勉強してラリーゴくんのお嫁さんになるの。だからがんばる!」

マジ嬉しい!てか恥ずい…

「あの、ミュウちゃん?声大きい…」

そこには真っ赤な顔のゴリラ顔少年がうつむいていましたとさ。

だけど…大人になってもそう言ってくれるかな。

自信がねぇ…

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