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雷の如く

「俺は雷。俺は雷光。俺は速い。俺は強い…」

繰り返し呟く。

メタモルフォーゼ状態で雷を纏い俺は森の中を駆ける。

前方20m先を視認しそこに居るイメージを頭に描く。

バリッ!

俺の体が雷となり目標地点に落ちる。

落ちた瞬間、雷は俺の形を作り俺になる。


俺は走る。

ただひたすらに走る。

途中魔獣に出会ったがどいつも襲って来る気配はない。

それはそうだ。俺の後ろからはもっと恐ろしいものが追ってきているのだから。


「その先1kmで止まれ!」

俺の耳元すぐで声がする。


「サー!!イエスサー!!」

残り1km、俺は繰り返し雷と化しながら走り続けた。



「よーし。上出来だ。小僧。まさかあの糞がここまでやるとはな。」

か、感激であります!

涙が零れる。


「サンキューサー!!」


「これからお前には少し眠ってもらう。なに、痛みはない。安心して眠れ。」

はっ!恐縮であります。

俺のような糞を労い休息を下さるとは!


「眼前の者から奪え、記憶を。我に不都合な事柄を忘却の彼方に…奪記!」

教官殿がなにやら魔法を唱えると突然俺の意識は闇へ落ちた…



「ラリーゴ?ラリーゴ。」

優しい声がする。

目を擦りながら起き上がると母さんがいた。


「あ、母さん。俺こんな所で寝てたの?」

森の中。何があったんだ?

確か母さんに魔法を教えてもらう筈だったんだけど。


「ラリーゴ、メタモルフォーゼして見せて?」


「あ、うん。危ないからちょっと下がってて。」

母さんに言われ俺はワイルドスピリットを引き出しメタモルフォーゼする。

なんだ?

以前と違う。

違和感はないが以前より力強く、体が軽い。


「じゃ、あの木の根元まで移動してみて。ああ、歩いちゃダメよ?イメージするの。」

歩くな?イメージ?

どうやって歩かず移動するんだ?

とにかくやってみる。


イメージ。

俺はあの木の根元へ行きたい。

俺はあの木の根元にいる。

俺は…

その瞬間、俺は雷光に包まれ気がつくと母さんが指示した木の根元にいた。


「か、母さん!これは!」


「ウフフ。これは雷迅と獣気を融合させた移動技、迅雷よ。」

なんか逆さまにしただけのネーミングだけど…

凄い!

本当に俺がやったのか?


「母さん、なんでいきなり俺…こんな事が出来たんだろう?」


「そ、それはラリーゴに才能があるからに決まってるじゃない、オホホホホ。」

なんだ?母さんの笑い声、乾いてる。

ん?なんで俺の方をみないんだろ?

変な母さんだなぁ。


「と、とにかく私が教えなくても迅雷を習得出来たんだからいいじゃない、ね?」

なんか誤魔化されてる気がするけど…


「さ、家へかえりましょう。今夜は腕によりをかけてご馳走作るわね。」


「!やったー!俺、ハンバーグがいい!!」


「はいはい。ラリーゴは甘えん坊さんね。」

今日はハンバーグだ!やりー。


ひとまず俺の訓練は一段落した。

何か…大切な何かを失った気がするが…


気のせいだろ。


俺と母さんはひさしぶりに手を繋いで家路についた。


~自宅~


「!ラリーゴ!!」

あれ、父さん、ミュウ。どうした?


「ラリーゴ、もう止めてぇ~。それ以上強くならなくてもいいからー。」

ミュウが泣きながら抱きついて来た。

おふっ。色んな所が柔らかい。


「ラリーゴ、無事か?!」

父さんまでなんで泣きそうなの?


「みんなどうしたのさ?」

ミュウが驚いて俺を見上げる。

父さんはあんぐりと口を開けている。面白い顔。


「戻ってる!」

「ラリーゴが帰って来た!!」

???


「まあ迅雷もマスターしたし、ミュウ。明日は組み手で遅れは取らんよ。ふふふっ。」

俺は自信満々で言い放つ。


「ふにゃー。ラリーゴ、良かった~。帰って来た~。」

また抱きつき泣き始めるミュウ。

よく分からんが可愛いからいっか。

よしよし、と頭を撫でてやりながら


「今日はハンバーグだって!ミュウも食べてくだろ?いいよね、母さん。」


「もちろん。ミュウちゃん、お手伝いお願いね?」


ミュウと母さんはハンバーグにテンション上がった俺と台所へ向かう。

あれ、なんか忘れてる?


玄関に目をやると固まったままの父さんが夕日に染まっていた。


強引ですがうまく?辻褄合わせできました。


次回から新章へ移ります。


本日、時間をずらして二話投稿予定です。

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