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サー!イエスサー!!

翌朝。


「おはよう、父さん。母さん。」

今日から俺は母さんから本格的に魔法について学ぶ。

学校では基礎魔法を習ったが俺は雷系魔法以外はからっきしだった。

母さんに相談したこともあったけどいつもの「ウフフ」でスルーされていた。


「おはよう、ラリーゴ。」


「おう、ラリーゴ。」

父さん?その目の周りの痣は…何も言うまい。


「朝ご飯出来てるわよ。さあ、頂きましょう。」

今朝のメニューはベーコンと目玉焼き、そして固いパン。

今度マジで発酵パン焼こう。


「いただきます!」

固いパンをちぎって半熟の目玉焼きの黄身を付けて口に入れる。

この世界でも養鶏技術は確立されており新鮮な卵は割とポピュラーだ。

卵の主は鶏ではなく魔獣なんだが味は申し分ない。


「ん、ん!ラリーゴ、まあ、何だ。」

どうした、父さん?


「その内に弟か妹が出来るかもな…」

えっ?まさか夕べ…

母さん、頬に手を当ててイヤイヤしてる。

オフッ。ゴチソウサマ。


「じ、じゃあラリーゴ、ご飯食べたらさっそく練習しましょう。」


「はい。」

なんだ、この空気。前世でも親のそう言う…

対処できん、無理!


俺は食事を済ませて席を立つと父さんに腕を掴まれた。


「ラリーゴ…死ぬなよ。」

はい?なにちょっと怖い。

父さんの真剣な顔が更なる不安を呼び起こした。



~裏庭~


俺は支度を済ませ母さんを待つ。

さっきの父さんが凄く気になる。

なんだ、この言い得ぬ不安とプレッシャーは。

と、そこへ母さんがやってきた。

…軍人さん?

ちがう、こんなの母さんじゃない!

誰か嘘だと言ってくれ。


「気をーつけー!!」

母さんは腰の後ろで手を組み大きな声で叫ぶ。

俺は慌てて気をつけをする。


「これからお前を只の糞から1人前の糞に鍛え上げる!」

いやーっ、やめてー。こんなの母さんじゃない!


「分かったらイエスだ!分からなくてもイエスだ!」


「イエスサー!!」

あ、つられて返事しちゃった。


このあと俺は知る。

本当の恐怖とは何かって事を。




~数日後~


「マム!準備が整いました!」


「うむ、ご苦労。」


俺は台所に立っている。

食事を作り教官殿に食べてもらうために。


「ふん、魔獣のエサよりはましだな。」

そう言って教官は食事を始める。


「あの…母さん?」

父さんどうしたんだ?教官に意見するつもりか?

なんて命知らずな…


「なぁに?マシラ。」


「こりゃやり過ぎじゃないのか?ラリーゴの奴変わりすぎだぞ。何させたんだ?」

俺は上官の会話に参加する事を避けるため一礼してドアの方に向かう。


「小僧、ここで待機だ。」


「サー!イエスサー!!」


「いやいやいや、ダメなヤツだぞこれは!」

父さんダメだ!本当に殺されるぞ!


「いやだわ、魔法の授業に決まってるじゃないの。おかしなマシラね。」

そう言って教官殿はウフフと笑う。


「ちょっと母さん、こっちへ…」

父さん、教官殿とどこへ?

2人は俺を残して部屋から出て行った。

後片付けをしなきゃ。

チンタラしてたらまた教官殿に怒鳴られる!


食器を洗い片付けを終えると俺は裏庭に駆け足で向かう。


「ラリーゴ、戻って来い!ラリーゴー!!」

なぜか父さんの悲痛な声が響く。


さあ、今日は気を失わないように頑張るぞ!



某軍曹やっちゃいました(笑)

勢いでやっちゃたのでどう収めるか…


次回更新は明日9時です。

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