特訓、開始!
俺は一眠りしたあと、ネーグさんを訪ねに宿へ行った。
「やあ、ラリーゴくん。決心はついたかい?」
ネーグさんはイケメンだ。
俺はゴリメンだ…
「ネーグさん、すみません。今回は遠慮させてください。」
俺は父さんから指導を受ける旨を伝えると
「マシラさん、やっと本気になったみたいだね。」
断られたのにネーグさんは嬉しそうだ。
「こないだ君にマシラさんとの差について話したの憶えてる?」
「はい、憶えてます。」
「単純な戦闘力では君とマシラさんは同じレベルだろうね。」
え?でもあの時天と地ほどの差があるって…
「君に今足りないものをしっかり身につけるんだよ。」
「あの、俺に足りないのって経験ですよね?」
「それは僕が君に伝えていい事じゃない。直接マシラさんから教わりなさい。」
そう言ってネーグさんは俺の頭をガシガシと撫でる。
「君の頭は気持ちいいね。上質なブラシみたいだ。」
今気がついた。この人変わってる。
「分かりました。俺、がんばります!」
「そうだ、君がマシラさんからお墨付きをもらったら一度王都においでよ。」
「王都ですか!」
「うん。やっぱり君と一度、迷宮に潜ってみたいからね。」
「分かりました。是非伺います!」
王都で再会する約束をして俺はネーグさんと別れた。
さあ、家に帰ろう。
父さんが待ってる。
「よろしくお願いします!」
俺は父さんの前で声を張る。
「うむ。では始めよう。」
俺の特訓が始まった。
「ラリーゴ、メタモルフォーゼしてみろ。」
「はい、ワイルドスピリットを引きだすんですね。」
「そうだ、やってみろ。」
意識を集中させる。
体の中が熱い。
…来た!
「うぉあああああっ!!」
体が変わっていく。
犬歯が伸びてきた。
俺の周りに電気、雷が迸る。
「う、があああああっ!」
メタモルフォーゼ完了。
「遅い、遅過ぎる。」
俺がメタモルフォーゼするまで約3分くらいだったと思う。
「見てろ。」
ドンッ!
巨大な獣気が辺りを震わせる。
その瞬間、そこに金色の猿人がいた。
わずか数秒。
父さんは一瞬でメタモルフォーゼした。
「獣気を抜け。最初からだ。」
凄い、やっぱり父さんは凄い!
「そうだな、メタモルフォーゼ完了を五秒で出来るまで続けるぞ。」
「はいっ!」
その日、夕暮れまで特訓は続いた。
本日あと三話更新します。




