伊織
むかしむかし、あるところに、3つの都市はありました。
発音の仕方に制約のある、『音歌市』。確定した意志変えたりしない、『ことのはタウン』。観測して固有の色により仕分けする、『街彩花』。
この3つの町は、それはそれは平和に、そして個性的に、生活していました。
争いや異変の起こらない平穏な地区、久留里地方の音歌市。ここは、古くから伝わる、気風のある所。言の葉の使い方は、清音の利用するという風習。
相手に嫌な思いさせてしまわないように、聞こえ方に配慮して、言い方の質感、大切にしていました。
そんな中、伊織はおちつく毎日、経過していました。
視界開けるより前に、等身から伝わり、認識する冷えの感覚。
柔らかな陽の光は、カーテンの隙間から差し込み、朝ということは分かる。
布のすれる音は聞こえて、深く息する。少し寒くて冷たい身体。
のそのそと起きては、手の甲使い、目、こする。
リンリンとなるアラームの鳴る音より、先に目は覚めた。
その日は、早起きは三文の徳という目的に到達したいい日。嬉しいということ、一つ見つけた。
引き戸は引き、押し戸は押して、洗面室へ行く。
ミラーに写り、容姿の確認とお手入れ行う。とかした髪に星の形の留め用品付けることは、毎朝の決まり。
そのあと少し休憩の為に、温かい飲み物と、朝食取り入れた。
引き戸「玻璃」から入り込む採光。少し開けると通りゆく通風に吹き抜かれた。
急須に入れたお茶のお湯、熱湯よりも少しぬるい。
容器へ入れた温かい飲み物から、薄ら薄ら見えるのは、水滴より繊細になり気体へと変化した白い湯の気。
特有の香りは、安定さ引き立てる。
落ち着いた一息の後、ひそやかな朝の光の中、色の付いた紙、折る。
形にしたいことの祈りの意思込めて、なにか作ろうとした。
その白い紙は、
折り目に沿わせて折る。
すいせんのはなにみせるように、ひらいた。
やすらかさの雰囲気取り入れたくて、ひとはら、丁寧に折る。
こころうつすように、形整えて、何かの証となるように、残された跡にすいよせるように、合わせていく。
このうちにいるとこころはほこほことする。
すこしこの家のいいところ、思考してみる。
『天然の資産活用して建築された安息の地、確保したことにより安定的。地域の気候に沿い管理のしやすい理想の家にして、健康かつ快適に暮らせる機能性兼ね備えており、開放感あり耐震性負荷抑えられる。音の聞こえない閑静な騒音対策されてある上に、災難取り払い寄せ付けない構成。天災地変起こらない。』
こんなところかな。
ほら、完成した。
お花の形した一枚の紙。
そうして作り終えた後、少しお散歩しようと外へ行く支度終えさせて、近くの道、歩くことにする。徒歩圏内の徘徊することにより、健康は促進される可能性ある。
外へ行くと、町の人達は話しかけてくれる。軽く会釈して挨拶交わす。
お子さん達には、ニコニコとしつつお手て、振る。
明るい色の雲、色々な石の形、落ちてるきのみ。土の色、敷地に使われている床板、鳥の声や通りゆく足音、聞こえる音に耳澄ませ、草木の揺れ見つめては、心の中整えられる、何も起こらない、満ち足りたひととき満喫する。
「今日はいい天気。お花、綺麗。」
温かいお日様に照らされて、ほんのりと落ち着く。
景色の中に溶け込む、輪郭の曖昧な凹凸のある石の近く。
久留里地方音歌市は、基本的に特出したことはなにも起こらない、穏和な毎日、経過していける町。夕刻になると一カ所に集まり、皆いっせいに、お歌、歌い、お祈りします。
これ、行うと、なんと、いつか、祈りは叶う日、来るらしい。
古くから伝わる歴史のある歌は、心を癒し、本来の目的を思い返させてくれる。
印となるテープやコーン、仕切り板に仕切られている所へ行くと、固定された一刻に、整列して沢山の声、歌にする。
町の空気に溶けていく色々な声の高さの音。みんな一斉に一緒の時に歌い、放送からも音は鳴る。
そのとき、伊織も、列に入り、歌っていた。
「
あかるいしかい ついにみえた
ふいにてんかい かいえんする
いつつかんかく けしきうつる
しらないほうへ ゆけるけいろ
そうさくれきし おとしはなし
しんけんになり ききとれるよ
けいかしていく たんきかんに
ひきこまれてく たいけんした
」
格調高き一節一節の言の葉の連なりは、降りかかり積もる雪のように、心に染み入り溶けていくかのような幸福感に浸れる調和。
終わると余韻は残る中、解散していき、ほつほつと人は減りいなくなる。
カチカチと時計の針は進み、空の色淡くなる頃に、布団へ行き、本読みする。今回読む本に期待寄せて、落ち着いた体勢になり、本に意識集中させる。
布団の中はぬるい。体温の低下するくらいの気温と、落ち着ける軽快さ。蛍光灯の灯りは、部屋のなか、照らしてる。
これにて終わり。
一日は経過し、眠りにつく。
またの機会に。




