12 『さらっと性格が悪いヒロイン』に萎えてしまう
※あくまでも個人の好みです。
※今回は『読者』目線で好き勝手に呟いておりますのでお許しください。
「お前はどうなんだ?」と突っ込まれる前に、言わせていただきます。
……はいっ、木山は性格が悪いです。
自信を持って言えます!( ・`д・´)
なので、キャラの性格にも寛大な方だと思っている。
人間なんだし、欠点があって当たり前。
特に恋愛なんて醜い欲のぶつかり合いだし、だからこそ、むき出しになる裸の感情が美しく見えるのだと思っている。
あざとヒロインもぽんこつヒーローも好きだし、嫌われがちな元サヤだって、そこに至るまでの過程が丁寧に描かれていれば全然アリだ。
そんな私が、『性格悪いよね……あんた』と萎えてしまう、最恐のヒロイン達について語りたい。
① 容姿のみで他人を見下すヒロイン
つい先日も、とある漫画で出会ってしまった。
何かされたとか、内面を知っている上で容姿も……というならまだ分かる。
でも、最初から見た目だけで『普通』だと見下し、露骨に態度にも表していた。
しかもその後で、イケメンにキラキラ目を輝かせるものだから……それ以上先が読めなくなってしまった。
いくらコメディータッチな作品とはいえ、私はどうしてもそこが引っ掛かってしまって。
お話が面白かっただけにガッカリ。
② 虎の威を借りて豹変するヒロイン
これはもう本っっっ当に多いのよ。
スパダリヒーローに溺愛されて、どんどん高飛車になるヒロイン。
虐げられていたヒロインが、ヒーローに導かれて『強くなる』のはいい。むしろ大好きなパターン。
だけど、『威張りくさる』のは違うと思っている。
ヒロインが自分の能力や努力でのし上がったならまだしも、ヒーローの力を盾にして守られているだけなのに……もっと謙虚にしなよと引いてしまう。
このタイプのヒロインが登場する漫画は、最初と最後の方で、ヒロインの顔付きが驚くくらい変わっていることが多い。
最初は可愛かったのに、いつの間にこんなキツい表情になった? 絵柄が変わっただけ? と感想欄を覗いたら、『ヒロインの性格変わってない? 顔もキツくなってるし』みたいなことが書かれていて。
感じてたの私だけじゃなかったんだ……とホッとしたこともある。
③ 自分さえよければそれでいいヒロイン
『ヒロイン』ですからね。ちょっとくらい我が儘でもいいし、物語の中で誰よりも幸せになって欲しいと願っている。
だけど自分が幸せになった途端、急に視野が狭くなって、周りの痛みや苦しみに鈍感になるタイプは苦手だ。
たとえば、過剰な報復に全く心を痛めないとか。
そこに関係ない人まで巻き込んでいることに気付かないとか。
もし①+②+③のハイブリッド型ヒロインがいたら、これはもう、悪女と言ってもいいんじゃないかとすら思っている。
女性向けの恋愛作品は、どちらかというとヒーローの資質に目を向けられがちだと思う。
溺愛してくれるスパダリヒーローなんて、女性の憧れだものね。そりゃあ理想を追い求めたい。
その一方で、この『さらっと性格が悪いヒロイン』に関してはあまり語られない気がする。
……と思ってこっそり呟いてみた。
個人的には、ぽんこつヒーローよりもずっと萎える①~③のヒロイン。
みなさんはあまり気にならないですか?
☆おすすめ漫画⑫
『私の愛する圧制者』
脚色・作画:LICO先生 原作:Cersei先生
革命と戦争に翻弄される、夫婦の切ない愛憎劇です。
最近読んだ漫画の中で、一番心に残りました。
ずうっと切ないし、妻に理不尽な憎しみを向け続ける夫に、なんなの? と思うのですが……
夫の辛い過去が明らかになる内に、ただただ二人の幸せを願わずにはいられない。
恋愛ものですが、戦争の描写もリアルで、ヒューマンドラマとしても読み応えがあります。
こんなに素晴らしい元サヤもあるんだな……と感動した名作です。