1 護衛がジャマ
西洋風ファンタジーを描き始めて、約一年半。
物語の構成を練る上で、一番障害になるのが『護衛』の存在だ。
王族や貴族の外出時には、必ずくっついてくるであろうこの『護衛』。
これがまあ……とにかく厄介だと感じるのは私だけだろうか。
事件や事故でヒロインをピンチに追い込みたいのに、すぐに守っちゃう。
秘密にしたいことも、全部ヒーローや親に告げ口しちゃう。
…………何も出来ん。
もう今日は大人しく留守番していてくれと言いたくなる。
描いてて一番イライラしたのが二作目。
娘(皇女)を心配する父親が、学園の合宿にまで、護衛兵をわんさか送り込む。
そこで事件が起きると、またすぐに人数を増やす。
いや、もう事件の起きようがないんですけど。どうしたらいいの?
たまりかねた作者は、ついにヒーローにこんな台詞を言わせてしまった。
ヒーロー「……兵の数が増えましたか?」
ヒロイン「はい、合宿の一件以来、父が心配して」
(ヒロインの肩にヒーローが自分の上着をかける)
ヒーロー「風邪でも引かれて、また兵が増えたら鬱陶しいので」
この台詞を言わせたのは物語の終盤。護衛の目をかいくぐり、ここまで来るのにどれだけ苦労したか。
…………本当に本当に鬱陶しかったんだよ。
その後も、ヒロインとライバルの令嬢をサシで戦わせたかったのに、護衛が告げ口してすぐにヒーローが来て助けちゃうわで……
最後までとことんジャマな存在だった。
読み専時代、他の方の作品で、
『何で護衛がいないの? 普通いるでしょ』
という感想を見たことがあるのだが、書き手になった今なら分かる。
……だってジャマなんだもん!
護衛がいたら事件も事故も起こせなくて、平和なまま終わっちゃうんだもん! と。
護衛……やっぱりつけなきゃダメかなあ。
暇があると、常に護衛の撃退方法を考えている自分がいる。
(気絶させる、敵に始末させる、閉め出す、抜け出す、逆に利用してやる、etc……)
☆おすすめ漫画①
『ベアトリーチェ』
作画:Cierra先生 原作:macherie先生
奴隷になったベアトリーチェ(クロエ)王女と、アレクサンドロス大公の恋物語。
翻訳された原作ノベルも同時に読んでいますが、作画が綺麗なので漫画がお勧めです。
(大公閣下のムキムキがたまらん♡)
異世界恋愛は、韓国の作品が好きでよく読んでいます。日本の作品よりも恋愛要素が多い気がするのですが、どうでしょう。