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九話

 ふう、ご馳走様でした。

 そんなに時間もかからず食べ終わったわね、お腹は8分目ってとこかしら、でも食べてる時に気付いたんだけど食べるだけHPが回復するみたい、食べる前までは3分の2しかなかったのが今は全回復してる。

 自然に回復するとか他に回復方法があるのかは分からないけど、今は食べたら回復できるってことが知れてよかった。

 脇腹の痛みも食べてるうちに良くなってきたし行動していきましょうか。


◆ ◆ ◆


 よいしょ、よいしょ。


 ふう、これ結構大変ね、ここまで来たんだしちょっと休憩。

 ただいま絶賛木登り中。

 え?前に木登りできないって言ってなかったかって?

 ふっふっふっ。

 今の私には爪があるのだよ!

 進化したおかげで爪が生えたから、それを引っ掛けて登れるようになったの。


 まあ、爪撃ってスキルは全然使えないってわかったけどね…… 試しに木に向かって爪を振るってみたけど表面の樹皮がちょっと傷付いただけだったし……

 流石にこれで他の生物の皮膚を傷つけられるとは思えないわね。


 ま、まあ、爪のおかけでこうして登山ならぬ登木を出来るようになったからね!

 で、今は私が乗っても折れなさそうな太い枝に捕まって休憩中ってわけ。


 お、あれは……

 スキャン発動!!


 【アメリーゼ ロウ アクウォルゲーター】

 【レベル35】


 見た目はワニみたいだけど、何かしらあれ、土の中を泳いでいるように見えるんだけど……


 そうそう、レベルが上がった影響でレベルが見れるようになったの、これで相手の強さもちょっとわかるようになったわ。

 この森のレベルの高さも分かったけどね、他の生物のレベル基本的に30越えてるのよね……

 私のレベルまだ3よ、どうしろと……


 しかもさっき戦ったリスみたいなレスエスト スクウォールみたいに私と同じくらいの強さの生物はこの森にはあんまり居ないみたいなのよね、あのあと見た生物の中でレベルが20以下のやついなかったし。


 だから食料確保が本当に大変、今はちょっと前に食べたから大丈夫だけどまた次お腹が減ってきたときにああいう私が倒せる生物に会えるかはわからないからね、餓死まっしぐらになる前に試せることは試しておきたい。

 草が食べられたら良かったんだけど最初に試しに食べてみたときから何度か他の草も食べてみたんだけど全部身体が受け付けなかったのよね……


 と言うわけで、今は木の実の採取を目指しています!

 草がダメなら木の実ってことで、食べられるかどうかは分からないけど、食べられたら食糧問題が大分解決してくれる。


 けど、ここの森私が届くような低いところには木の実がなってないからこうやって登らないと取れないのよね。

 白い毛玉が木に張り付いてる構図はかなり間抜けに見えそうだけど今は良しとしましょう。


 よし、もうちょっとで木の実に手が届きそう。

 よし、取れた!


 見た目はサクランボをおっきくすればこんな感じになるかな?って感じね食べれるといいんだけれど……

 あ、スキャンしてみたら何かわかるかしら?


【チルエリーズ】


 ふ、ふむ、レベルが上がる前の【木の実】しか出ない時よりかは進歩して名前がわかるようになったのはいいけど名前だけ分かったとしてもどうしようもないわね、こんな名前の木の実聞いたことないし、毒があるかどうかとか分かんない。

 まあ、ちょっとでも名前すら分からない時よりかは進歩があることを喜びましょうか。


 何はともあれ、いただきまっすー!

 手でもぎ取るとかはできないから口でパクッと赤い実をほうばる。

 口の中で割れた身からは甘い汁とちょっとだけの果肉、かなり固い種がある、が。


 うん、だめだこれ食べれないみたい、草と同じで身体が受け付けていない感じ。

 まじか、木の実もダメか、これは肉しか食べれないってことなのかな……


 ……切り替えていきましょ、とりあえず木の実はダメだったけど魚肉とかはまだ食べれるかも知れないからね。

 あ、そうだこの木の一番上まで登ったらこの辺りを見渡せないかな?

 もしかしたら川が見つかるかもしれない!


 よし!

 前向きに考えないとね、頑張るぞー!


 よいしょ、よいしょっと


◆ ◆ ◆


 ふう、この木思った以上にかなり大きいのかな、全然上にたどり着かない、下から見上げた時は葉っぱと枝が邪魔してどこまで高いのか分からなかったのよね。

 でも葉っぱの間からちょっと陽の光が見えてきたからもうちょっとのはず。


 それからちょっと登った後日差しがだんだんと強くなってきた、そしてついに登りきる、ぱっと開ける視界、目に飛び込んでくるのは雄大に聳える山々、対岸が霞んで見える海と見まごうほどの大河、青々と茂り生命を感じさせる森の木々、そしてそこに実る果実達、そしてその森の中に一点、黒い煙が立ち上っている、人だ!


 とかが物語とかのテンプレだと思ってたんだけどな。


 登りきった先には視界を遮るようにこの木よりも背が高い木々が周りを覆っている。

 だけど辛うじて木々の隙間から丘のような場所が見えている。

 

 ここよりかはちょっとは周りを見渡せそうだしあそこに行ってみましょうか。

 よし、そうと決まれば行ってみよう。


 ん?でも降りるのはどうすれば?

 羽でなんとか出来るかな?

 いや、多分無理ね、そのまま落ちる気がするこの羽じゃ。

 まあ、登ったときみたいに爪を引っ掛けながら降りればいけるかな?

 あいたたた、爪が剥がれそう、あいたたた。


 ふう、なんとか降りられたわね、じゃあ、丘を目指して歩いて行きましょうか、上から見た感じそこまで遠くはなかったからすぐに着けるはず。


◆ ◆ ◆


 数時間ほど歩いて無事丘まで到着。

 ここに来るまで何匹か他の生物がいたけど近ずかれる前にスキャンで発見して逃げてたから大丈夫だったよ。


 そこにから見える雄大な景色に私は言葉を失っていた。


 遥か地平線の彼方まで広がる抜けるような青い空。

 その下に広がる青々とした森、右手の方にはかなり大きな川が見える。

 左手の方には霞んで見えるほど遠いが大陸が一段上がったような地形にそこから滝が流れ落ちている。

 そして何より真正面に見える山だ、大きい、とてつもなく大きい。


 一陣の風が私の身体を撫でる、その時初めて私の頬に涙が流れているのに気がついた。

 こんな景色は前世でも見たことがない、いや、映像や聞いた話ではあったかもしれない、けれど自分の目で見る雄大な自然の景色というのがここまで心に響いてくるとは思わなかった、混乱し荒んでいた心に入ってくるとは思わなかった。


 だが、そこで私はある違和感に気づく。


 右を見る。

 そこには雄大な川が流れている。

 スキャンの結果も【川】スキャンはどうやら全体像を捉えるとそれ全体でのスキャン結果を教えてくれるみたい。

 左を見る。

 そこからのスキャン結果は【岩】と【滝】だ。

 その結果はまだいい、普通にここから見えるものと変わらない。

 しかし、前に見える山だ、山の筈、しかしそのスキャン結果は。


【アメリーゼ ガイアシルトクレーテ】

【レベル測定不能】


 とある。

 これは生物をスキャンした時の結果の筈なのだけれど……

 正面に見えるのはどう見ても山にしか見えない、スキャン結果も【山】になると思ったんだけど。


 まさかね?


 あまり考えたくない考えに行き着いた時、あたりを昼間以上に明るくするような光が包み込んだ。


 な!なにこれなにこれ、無茶苦茶眩しいんだけど!

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