三話
はあ、はあ、結構走ったわね。
後ろを振り返っても鬱蒼と茂った森が広がるだけだし、そろそろ逃げ切ったかしら。
それにしても、このちっこい身体は森をかけるにはなかなか便利ね。
あの二人組に追いつかれないように低木の間を縫うように走ってこれた、まあ、お陰で私も今来た道とか全く分からなくなっちゃってるけど。
はあ、転生して初めて会った生物が人間ってのはまだ良かったけど、襲ってこられるとは思わなかったわ。
まあ、結果的に生きてるし卵からも出れたからいいわ!
これからどうするか考えないとね、その前にいろいろと確認しておきましょう。
幸いにもここら辺の木は私から見たらかなりの大きさで私が入れそうな窪みが幾つも空いているからそこに入ってれば他の生物にも見つからないでしょう。
何がいるかわからないから用心しないとね。
まずはさっき進化キャンセルしちゃったし、改めてステータスの確認をしておきましょうか。
ステータス!!
《あなたのステータスを表示しますか? YES/NO》
イエス!
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名前 ナシ
種族名 アメリーゼ レスエスト ラビリット
Lv:1
次の進化までLv2
HP:10/10
MP0/0
攻撃力:2
防御力:1
素早さ:3
魔力:0
魔力量:0
保有スキル
・頭突きLV1
保有称号
・常道より外れしもの
総合ランクG−
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あら、進化が2レベル必要になっちゃってるわね、これはキャンセルするとこうなるってことなのかな?まあ、進化の道がなくなっちゃうよりはましね!
条件を満たしていませんって一文が消えてるけどなんだったのかな条件って、あのタイミングだと卵から孵ること?それとも人に発見される事とかかな?
能力的には変化はなしっと。
あ、頭突きのスキルはちゃんと増えてるわね。
称号の『常道より外れしもの』はなんなのかしらね、能力に影響もないし、体の変化もないし。
取得したのもよく分からないのよね、進化キャンセルしたからなのかな?だとしたら随分と簡単な取得条件だし大した物じゃないのかな?
さて、次は明るいところにでれたし身体を改めて確認しましょうか。
私の体の大きさはさっきの人間が普通の人の大きさだとすると20センチくらいかな?
かなりちっこいね。
それに真っ白で透き通るような毛が身体を覆ってるわね。例えるなら兎が近い、とゆうか兎そのものね、耳もあるし。
うん、いいじゃない!
人じゃないのはマイナスだけどかなり見た目可愛いわ!
鏡とかないから顔は見れないけど兎ならそこまで悪くはないはずよ。
とゆうか兎の顔の良し悪しとかよくわからないし。
さっきの二人はたぶん私のあまりの可愛さに錯乱したのね、たぶん。
そうだといいな……
ステータスと身体はいいわね、次はできるか分からないけどやっておきたい事ね。
天の声さん?
頭の中でそう呼びかける、声に出そうとしても鳴き声しか出ないし。
《…………》
んー、流石に返事はないか、じゃあ、こういうのはどうかしら?
鑑定を覚えたい。
《鑑定というスキルはありません、しかし、同じ効果でスキャンというスキルはございます。》
おお、やった、反応してくれた!
改めて感じるけど頭の中に直接声が響いてくるのってなかなか面白いわね。
まあ、そんなことよりも結構天の声さん柔軟性があるわ、ないってことも教えてくれて似たようなスキルまで教えてくれた。
じゃあ、スキャンを覚えたい。
《スキル・スキャンを覚えるにはスキルポイントがたりません。》
えー、そこはさっきのタイミングで教えてくれてもよかったんじゃないかしら、柔軟性がありそうでないわね。
でも、スキルポイントってゆうのがあるのがわかったわね、スキルポイントって私いくつ持ってるのかな?
私のスキルポイントいくつあるの?
《あなたのスキルポイントは現在0ポイントです。》
ぶっ、1もないのか、最初っからボーナス的に持ってるとかないのね。
あ、でもスキャンにいくつポイントが必要か聞いておこうかしら。
スキャンにはいくつスキルポイントは必要なの?
《スキル・スキャンには1ポイントのスキルポイントが必要です。》
ほうほう、低!
予想以上にポイントいらないのね、どうやってポイントが貰えるのか分からないけどたぶんレベルアップで貰えるんでしょう、転生物のテンプレだものね。
ふむ、天の声さんってある程度柔軟性あるみたいだし、聞いたら色々答えてくれるのかしら。
レベルってどうやってあげるの?
《レベルは対象を倒す、特定の称号を得る。または特定の建造物を破壊することで経験値を獲得しそれによって上昇します。》
ほうほう、敵を倒すだけじゃなくて称号を得たり建造物を壊すことでも得られるのね、敵と無理して戦う必要がないのはいいことかな?
どんな生物がいるかわからないし、この兎の身体で戦えるとは思えないからね。
称号の手に入れ方と特定の建造物ってのが謎だけど。
スキャンってどういう能力?
《スキル・スキャンは対象を選択しその対象の能力を見ることができます、スキルレベルが上がることにより対象の情報をより多く得られるようになります。》
ほうほう、じゃあ、最初はほとんど情報を得られないのかな?
でも、色々な転生物で猛威を振るってきた鑑定さんと同じようなスキルなんだしハズレでは無いはず。
スキャン以外のスキルってどういうものがあるの?
《…………》
ん?あれ?返事なし?これは答えられないってこと?天の声さんにも分からないことが有るのかな?一つ一つ確認しなきゃダメなのかしらね。
まあ、今度ゆっくりできる時間がある時にありそうなスキル聞いてみましょうか。
今はどんなスキルがあったとしてもスキルポイントがないから取れないし。
他にはー。
この場所は地球どこらへんなの?
周り完全にジャングルだし、もしかしたら南米のどこかなのかもしれないし、本当にもしかしたら日本のどこかかもしれないし、一応聞いておきましょう。
まあ、地球とは別の場所って可能性が高いけど。
《ここは地球ではありません、現在地はアメリーゼ大森林です。》
やっぱり地球じゃないのか……
それなら異世界なのかな、最初にあった二人組も全く知らない言語話してたし、天の声なんてのが聞こえるし、ましてや兎に転生するなんて地球じゃ考えられないからそうだろうなーと思ってたし、そこまで驚きはしないかな。
アメリーゼ大森林ってのも全く聞いたことないや、あれ?でもアメリーゼって私の名前についてるやつじゃない?
ここで生まれたからって事なのかな?
他の生物がスキャンできるようになったら見てみましょう。
よし、お腹もすいてきたしとりあえず次で最後にしましょうか。
天の声さん、あなたは一体何者で私は何でここに転生したんですか?
《…………》
やっぱり何も答えてはくれないか……




