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最低校の異者ども!  作者: 眞鍋 大輝
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プロローグ

このストーリーには、作者が作った、考えた言葉が含まれます。


ですがわかりやすく、読みやすくしたつもりなので、読んでやってください





この物語は、宇宙からの侵略者によって


全ての国が滅び、人類は衰退した。


それから数百年後の、物語である








歌代(うたしろ)真琴(まこと)は急いでいた。


つい先程までの話だったが。



今日という日は《学校》の卒業式である。


しかし…


ほんの少し起きるのが遅れ


だが、やはり朝はしっかりと食べてから行くべきだろう



あ、もうこんな時間…。



「あ、忘れてた。この時計狂ってやがる。」


仕方ない。部屋に戻って時計を確認して…


「・・・8時40分。うむ、遅刻だな」


真琴の通っている《学校》とは、その名の通り「生徒を育て上げる場」であることはいつの時代とも同じで、不変だ。


がしかし、「生徒」に関しては変化が生じていた。


「この世界には2種類の人類が存在する。


1つは、国家が揃って滅びた歴史上で最も有名な《大災害》。


あれ以前に表舞台で活躍していた、何の異能も持たない、いわゆる『常人』。


そしてもう1つは《大災害》以後から表に出て



『ママー。あのお兄ちゃんずっと1人で喋ってるよー?』『シッ!見ちゃいけません!』



…。


《大災害》以後から表に出てきた、異能を持つ超人類。


通称、『異者(チェイサー)』だ。



この異者(チェイサー)は、それぞれ個人が特殊すぎる能力を持っていて大災害から今まで『地上』を取り戻すために戦ってきた。


かなり遠回しにはなったが、つまり『学校』とは、その『異者(チェイサー)』の能力を上げ、一刻も早く地上を取り戻す…そのための基礎を学ぶ所なのである。」



そして今日は、そんな学校の卒業式。今日という日を無事終えることで、めでたく『養成校』への進学になるのだが…偶然に偶然が重なり、結果としていつも通り遅刻してしまった。と、いうわけなのである。

「どうせ遅刻には変わりないし、折角だ。ゆっくり歩いていくか。」


そう言い、言葉通りゆっくりと歩き出す。



真琴の住む地域は、五舎である。


ここ、『天国』には大きくわけて一舎から二十四舎まであり、それぞれの地域に学校と養成校が一つずつ設置されている。


学校は、入学基準のようなものはない。


しかし、養成校は別である。

地上を取り戻すために異者(チェイサー)を教育する。


当然、異者(チェイサー)にも優劣は存在するのである。


学校に通っている間、そこまで大きな差は生まれない。


がしかし、卒業間近のこの季節ともなると、その差は顕著に現れる。


従って、実力のある者は数字の若い校舎へ、


実力のない者は数字の大きい校舎へと。



いわば、「仕分け」されるのである。



数字の若い養成校を卒業できたものは、常人の生活をより良くするため。という口実で、常人の住まう「月居住区」へと派遣される。


逆に、例えば二十四舎を卒業したような。


俗に言う「落ちこぼれ」は、即座に地上に回される。


よって、養成校舎の一から二十四までの数字は、そのまま実力の序列である。


が、真琴はまだ学校生。



五舎は真琴が生まれ育った場所であり、故郷なだけ。


真琴もまた周りの学校生と同じように、養成校のある舎へと移るのである。


そのため今日がこの見慣れた景色を見る、ひとまず最後の日。


卒業式が終わり次第養成校の寮へ引っ越すことが決まっているため、もう当分は見ることの無い景色となる。



さて、話は戻りに戻って真琴に戻る。


「…30分遅刻か。今頃みんな教室に戻っている頃だろうし、そのまま紛れ込めば、行「行かせねーよ。」



「…おはようございます我が担任桃井先生。」



「遅刻の理由を聞こうか。」


「時計が「狂っていたのは先週から聞いている。」困っている女子生徒を助「お前以外に今日の遅刻者及びに欠席者は学校、養成校双方にいない。」…寝坊しました…。」


「最初から素直にそう言え馬鹿者。」


桃井は呆れたようにため息をつき


「…早くしろ。皆がお前を待ってる。」



教室の扉を開ける。


「…!まこと!来たんだね!」


嬉しそうに近づいてくる、人を惹き付ける綺麗な水色の髪をした女子生徒。


「さすがに今日休んだりはしねえよ…氷華(ひばな)。」


雪平(ゆきひら)氷華(ひばな)


3年制である学校に、2年から転入してきた女子生徒であり、真琴の事を想っているのだが、真琴は気付いていない。


基本的に恥ずかしがりで大人しい性格である。




「よくもまあ、毎度毎度そんなに遅刻できるな。」

「俺も少し不思議に思い始めたぞ。」

「遅えよ。不思議に思い始めるのが。」




黒樹(くろき)七海(ななみ)


真琴の幼なじみである。


髪を長く伸ばした、後ろ姿からは一見して女性のように見える男子生徒である。


この2人は真琴の、いわばグループであり仲間である。実はもう1人いるのだが…


「はいはい。席につけ。」


クラスが違うので今この場にはいない。


「いいか生徒共。お前らも来月から晴れて養成校生だ。気を引き締めておくことだ。


…本格的に地上へ降りる奴らもいるのだからな。」


今現在、真琴達が住んでいるのは地球の上空である。


先程にも説明したように、常人は月居住区に。


異者(チェイサー)は、この上空に存在する天国に住んでいる。


地球の大気は、この数百年で常人には毒となるほどのものになってしまったらしい。


「とはいっても。


この学校をトップの成績で卒業する4人の生徒が、揃いも揃って一舎からの誘いを蹴って二十四舎へ進学するとか訳の分からない事態になっているがな…」


「あはは…」


「…(目をそらす)」



その4人のうちの2人である氷華と七海が申し訳なさそうにするのに対し、もう1人は


「…てへ。」


「…地上に命綱も何もなしで投げ落とされる覚悟は出来たか。真琴。」


「なんで俺だけなんだよ!」


そう、真琴は一舎からの誘いを迷わず蹴り飛ばし、一番序列の低い二十四舎へと進学すると言い出した。


「もも先生も分かってるでしょ。俺には…歌代真琴には、取り返さなきゃならない『者』があるんですよ。


その為には一舎を卒業して安全な仕事に就くよりも、今すぐにでも地上に降りて戦わなければならないんです。」


今までになく、真剣さを含んだ真琴のその碧い目。


その視線を向けられた桃井は


「分かってはいるがな。


なぜ他の3人まで二十四舎なんだ。」


聞かずにはいられないのだろう。返ってきた答えはやはり予想通りで


「俺は真琴の補佐が出来るやつを俺以外にいないと思っているからな。」



「わ、私はまことにずっとついて行くつもりなので…」



最早それは告白ではないのか、夫婦なのかという言葉がヒソヒソとクラスメイトの中で囁かれる。


しかし全くそれに気づかない真琴。


「でも炎華はなんでなのか俺は知らないぞ。」


「そんなの決まってるぞ!


真琴がいる場所に私がいないなんて、そんなこと私が私を許さないぞ!!」



勢いよく教室の扉が開き、入ってきた少女がそう言い放つ。




雪平(ゆきひら)炎華(ほのか)


氷華の双子の妹であり、姉とは違い真琴への好意を本人に全く隠すつもりがない。


先程の4人のうちの、残り1人であり、グループの中で唯一違うクラスになってしまったのである。


「…雪平妹。


まだこのクラスは終礼が終わっていないのだが…?」


というよりまだほかのクラスもどこも終わっていないはず、少し戸惑ったように桃井が聞く。


「…天下の異者(チェイサー)と謳われた桃井(ももい)蒼歌(あおか)でも戸惑うことはあるのだな。」


「七海。多分それとこれ関係ないぞ。」


七海と真琴が漫才を始めた中、氷華は思い出したようで



「私達もう出なきゃ…引っ越しの時間ですから…」



「まあ確かに五舎から二十四舎までは軽く半日近くかかる…

今から出て向こうに着くのはちょうど日付が変わる頃になるのか。」



「That's right.んで、炎華が痺れを切らして迎えに来てくれたってわけですね。


…一足お先だが、行かせてもらいます。」



これはつまり、同じ二十四舎に進む生徒以外とはもう会うことすら無いかもしれない、そんな別れになるのだ。


もちろん、学校の教授である桃井の生徒では、もう、無くなってしまう。


「…そうか。

…また、顔を見せに来い。


今度は生徒と教授ではなく、異者(チェイサー)同士。

飯でも連れていってやろう。」


「ほほう。それは奢りで?」


「ちょ、まこと!」


「…ふふっ。もちろん私の奢りだ。」



今日一番の笑顔を見せた桃井。


そして


「行ってこい。絶対に、無理だけはするな。


…はやまるなよ。」


「はい!」


「…ああ。」


「お世話になりました。」




学校を出てしばらく4人で喋りながら歩く。


「じゃあとりあえず、向こうで合流するんだぞ。」

「そうだな。

俺と真琴、氷華と炎華の二手に別れて二十四舎に向かうとしよう。


俺と真琴は家が元から近いし、2人は姉妹だし。


自然とこうなるな。」


おー。んじゃさっさと帰ろうぜ七海ー。

と、真琴が気の抜けた返事で返す。


「そうだね。業者の人ももう待ってるだろうし、それじゃ。また向こうで!」


氷華のその言葉で、二手に別れた4人組は歩き始めた。







歌代(うたしろ)真琴(まこと)


髪は透き通るように真白く、瞳は碧い。


まるで容姿は日本人には見えない。


政府により保護されている《怪物》であり、だが本人はそのことを知らない。


彼は、望まずとも周りに人を惹き付ける


不思議な魅力を持つ。



彼は歩く。とある目的のために、一歩ずつ、一歩ずつ。



彼の道は鬼の道である。歩くものの足を引き、「地」へと引きずり降ろす、修羅の道である。



「彼」の、いや。



「彼ら」の歩みは


ここから、始まる。



いかがでしょうか。(笑)


これだけの、ほんの少しのストーリーを投稿するだけでかなりの時間と労力が持っていかれますね。。。


読んで下さった方。(いるかはわかりませんが)ありがとうございました!


拙い文章に下手くそな日本語とは思いますが、良ければバンバンアドバイスや応援()などこの作者めに下さい…泣いて喜びます。お気に入りなんてされた日にはもう…∩(´;ヮ;`)∩ンヒィ~~~~


真琴(まこと)たちの物語は始まったばかりです!彼らが行く道は闇の中ですが、どうかご応援の方よろしくお願いします。

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