伝説の一家
王の暗殺から1日が過ぎた今朝、姫はショックで泣いていた、俺、アスタ・ラースは幼い頃から姫の護衛の仕事をしていた。
ゆえに、姫のことなら誰よりも知っているつもりである、しかし、あんなに泣く姫を俺は今まで見たことがなかった...
姫が泣いているのに、何もできない...
俺は、悔しい....自分の無力さが憎い......
そんな俺は、ただただ姫の隣にいることしか
できなかった。
白髪...白髪の子供...それしか姫は暗殺者の手がかりはないという...
この世界ひろしと言えど、白髪を持つものは珍しい、実際、俺は一度として見たことがない....
もちろんすぐに、姫の証言を元に国中を探したが、該当するものは居なかった。
私は父が暗殺されてから泣いていた、父の敵討ちをすることができなかった、自分の無力さが憎い、
まるではがたたなかった自分が情けない...
情けなくて、憎くて、一晩中泣いた
そばには昔から私の護衛をしてくれたアスタがいてくれた。
そのおかげか、散々泣いたあと私は冷静に考えるようになった、
白髪の髪の男の子...暗殺者.....
「白髪...か...」
そう言えば私は幼い頃、綺麗な白髪を持った女の人とあったことがある。なにかの仕事でこの城に来ていたらしいが、私は彼女の仕事がなんなのかまでは知らなかった。
あの人、名前はなんだったかな...
え〜っと、確か...
「し...シロ... シロ・エシル」
そう、シロ・エシル...彼女は確かそう言っていた。
「エシル? 今エシルと言いましたか?」
突然ずっととなりにいてくれたアスタが聞いてきた。
「えっ...ええ、昔そんな名前の白髪の方を見たことがあったと思ったから...それがどうかしたの??」
アスタはいった。
「姫、エシルと言うのは伝説の一家です。そう..伝説の暗殺一家の...」
「伝説?そんなすごい一家があるの?そんなの聞いたことないけど?」
「姫...失礼ながらもう少し世間について学ぶべきかと....」
なかなかカチンとすることをいうようになったな!
私はそう思ったが、ここはこらえた。
「で、その一家について教えてはくれませんかね!ア・ス・タ・さん!!!」
すこしこらえきれてなかったかもしれないけど...
「はい、エシル一家とは、我々が生まれる前の戦争で大いに活躍を見せたという暗殺一家です。なんでも、その一家だけで国をいくつも潰したとか...」
「でも、暗殺一家なんて、他にもいくらでもあったんじゃないの?」
私は素朴な疑問を聞いてみた
「もちろんその通りなのですが、その一家は桁が違います、文字通り潰したんですよ、国を...」
「国にいる全ての人をひとり残らずころしたんですよ...」
信じられなかった、そんな一家がそんざいしていたなんて...でも...
「でも、そんな一家、今じゃあ全く聞かないわよ?そんなにすごい一家なら、いまだに活躍しててもいいんじゃないの?」
そう、私は昔はどうあれ、今では立派な大人だ、(みんなは子供扱いするけど...)
そんなすごい一家がいまだにあるなら、名前ぐらい聞いたことあっても良さそうなのだが...
「殺されたんですよ...一族は...」
アスタはいった。
「その一家はあまりに強すぎた、だからついに、その一家は狙われてしまったんです。」
おかしな話だ
「でも、普通暗殺者ではなく、その暗殺者が属している国を狙うものなんじゃないの?」
そう、暗殺者とは普通の兵士のようにどこかの国につかえるものなのだ、暗殺されたなら普通はそのつかえている国を狙うべきなのではと思った。
「それは、エシル一家はどの国にも属さないからです。あの一家はお金さえ払えばどの国でも協力します。ようするにフリーの暗殺一家なんですよ。」