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刻まれるは生きた証 設定とネタバラシとあとがき

※ネタバレ含みます。ご注意ください。

 本当にただの設定集です。

 たぶん話の中で不明のままだった内容とかもはっきりします。魔王の目的とか。



■世界観

 ̄ ̄ ̄ ̄

 おおよその設定は元ネタに準拠。魔王は別世界の元人間。世界樹の力を持って滅びかけた故郷を救おうとしている。そのために魔術と科学を掛け合わせた魔導科学の発展を阻害する必要があり、戦争という手段を用いた。しかし、争いは争いを生み、結果としてその願いはこの世界の人間に打破されることとなる。

 元ネタとちょっと違うのは、あらゆる魔術師の目指す到達点として神の力に等しき力を持つ究極魔術なるものがあると信じられている、というところ。設定思いついたときは気づかなかったけど、これFateっぽいね。オマージュって事にしといてください。




■魔術設定

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

○魔術

 コレを読むような人には当たり前の単語。めんどいので本文から抜粋。

 魔術とは即ち、魔力によって人為的に引き起こされる超常現象そのもの。

 魔力とは即ち、人の内なる力を持ってして、世の摂理に手を加え、超常現象を起こすための原動力。

 ちなみに固有の魔術名ルビは語感のみで決めているものも多い。


○魔術の等級

 下級、中級、上級(大魔術)、とカテゴライズされているが、これは効果範囲と影響度の大きさ、制御難易度で適当に区切られている。魔術研究者が新規魔術を開発してお披露目した場合、「これは中級程度の魔術かな」「バカ野郎!これは中級じゃねえ!上級だ!制御めっちゃ難しいんだぞ!」「でも効果しょっぱいし」「てめぇ!」という感じで喧嘩になったりすることもある。


魔術言語マギウスワード

 魔方陣のこと。印、あるいはルーン。魔術発動時にはこれが目に見える形となって輝く。呼び方が違うだけでありがちなアレ。たぶん読んだ誰にも伝わらなかったと思う。雰囲気さえ感じてくれれば良いんだ。


○魔導科学

 元々、魔術を研究する人間の間では、魔術式の理論化が行われてきていたが、それが自然科学と合わさって、物理現象の本質が解明されていくと、より洗練された魔術式の構築、魔術と同等効果の道具に生産に繋がっていった。これが魔導科学と呼ばれるものである。人でない自然物自体にも魔力が宿っていることは魔術師の間では一般的な認識であったが、この事実が魔導科学の発展に大きく寄与した。尚、精霊は自然物魔力の究極系として見られており、精霊の力を術師以外の者も扱うことができれば文明の発展に大きな転機を与えうると言われているが、いまだかつてそれを成した者はいない。


連続魔チェインスペル

 連続魔とは魔術を一旦放ったあとに、構築した術式の一部を残して別の魔術を発動させるもの。

 連続性をキモにしていて、尚且つ前の術式を利用する形になるため、連接させる魔術の種類にいくらか制限がある。(極端な話、連続性を意識しなければ制限は無いも同然。その場合、普通に連続して別の魔術を放つのとそう代わらなくなってしまう。魔力消費量は若干少なくて済むけど)デメリットとして、魔術言語、構築術式に相当の知識が必要。(連続性は前もってどの術式を連続させるかを検討していればどうにかできる)


転換魔チェンジリンク

 転換魔とは構築した術式をリアルタイムで全く新しい術式に書き換えるもの。連続魔は術式を残してそのまま利用するが、転換魔では残した術式をさらに繋ぎ変える。

 放たれている魔術も構築術式に影響を受けるため、リアルタイムで変化する。

 例えば、火の玉を飛ばしたのに途中で石弾に変換するとか。

 魔術は事象をあやつるもので、一つの術式に対し一つの事象効果しか及ぼさないが、転換魔は単発魔術で複数の事象をあやつる───すげえ簡単に言うと、二つ以上の魔術の事象操作を合成、あるいは連続させた別の魔術を()()()()()。作中でオリヅアが使っていた常識外の魔術はこの効果で生み出したもの。実は、力場魔術から最後の自爆魔術まで、全て一つの術式を切り替えて放っている。詠唱不要で発動させていたのはこれが理由。

 問題は魔術をずっと撃ちっぱなしの状態なので燃費がクソ悪いことだが、このリアルタイムの変化が<何でもできる>魔術を生み出す過程の一つとオリヅアは考えていた。

 ある意味で、これ自体も万能魔術と言える。

 マギウスワードと同じく、読者の誰も本文からじゃこれを理解できなかったと思う。情報不足しすぎだよね。


力場魔術フォーススペル

 いわゆる重力魔法のこと。作中ではジュエがものすごい魔力量がないと使えないと思っていたが、別にそんなことはない。というか、それを解決したからオリヅアが使えた。具体的には「圧縮の流れを生む事象」と「圧縮力を増す事象」の二つに術式を分けてつなげたから、魔力量を抑えることができたというのが実際のところ。作者的にはオリヅアが凄い魔術師だという認識さえ持ってもらえればオールオッケー。


○根源精霊

 良いルビ思いつかなかったよ……

 人の魂は精霊そのものである。その精霊の力を純粋に利用したものが、剣士、戦士、しのびと言った者たちが扱う魔術と呼べない特殊スキル。生命力を糧に発動させていると言われているが、根本は根源精霊にある。精霊であるがゆえに魔力も宿し、魔術も別途扱うことが可能。

 魂絶炎生エグゾート・バジェの魔術はこの精霊自体を魔力によって精神世界より召喚して分解させた上で、他人の根源精霊に直接干渉するえげつない魔術。干渉により、一つの根源精霊として成り立っていたものが崩壊する。そんなことしたら当然術士も死ぬし、相手も死ぬ。逆らうすべは効果範囲外に逃げる他にほぼ存在しない。


○神光術

 魔術とは異なる力、法則で発動する術。体内魔力をほとんど用いず、どこか外部から力を取り寄せていると言われているが、実際のところその詳細は未だ不明とされる。使用者の資質、使うために必要な条件等、全く明確になっていない。全てが噂、予測の類に過ぎず、ゆえに、まさしく神の術だと言われている。






■キャラ設定

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

○ムオン(享年24歳)

 無音。名無しの意。とある事件により大切な人の命を奪われた青年。しのびと呼ばれる諜報活動や暗殺を得意とする一族の一人。簡単には人が近づけないとある大森林の奥地に住んでいたが、目的のために故郷を出奔。その際に昔の名を捨て、以降は最後まで自らの願いを叶える為だけに生きた。


○欲望の魔術書

 願いをかなえるために世界を書き換える究極魔術をその身に宿している。人が作った創造物にも関わらず、人の霊魂が元になっているためか、インターフェースの擬似人格が人間に近い心を持つに至っている。擬似人格の元々の役目は使い手たる者の資質検査と術式補佐。擬似人格の覚醒後、使い手が見つかるまで浅い眠りについていたが、ムオンの魂の一部を代価に再起動した。それがため、ムオンの意識の表層を読み取ることもできる様になっている。言葉無くともムオンと会話できていたのはそのため。赤の他人とそんなことは出来ない。


○オリヅア・D・ガーデンツ(享年41歳)

 術式変化こそが究極魔術足りうるという理念の下、真理を解明しようとしていた稀代の魔術師。「あらゆる効果の術式へ変化する万能魔術」を追い求めていた。また、魔導科学研究の中心人物でもあった。彼の人生は世界に大きな影響を与え、後世の歴史書では魔術師としてだけでなく、文明発展に寄与した偉人としても伝えられている。


○ジュエ

 筋肉ムキムキの赤い体を持つ魔物。額には一本ヅノ。下半身は蛇。凄まじいまでの膂力と頑強さを誇る。その上で高い魔力を持ち、非の打ち所の無い強さを持つ。ルヴォルクの側近。すんげー強いので、ガーデンツと刺し違えたのは割りと魔王軍にとっても痛手。魔王軍は数の暴力に任せている部分が往々にして大きく、指揮を取れるヤツが減ったことは、ガーデンツがいなくなったことを考慮しても五分五分といったところ。

 話には出てこなかったが、かつてルヴォルクの一番弟子だった人間の魔術師。


○ストウナ

 翼を持つ鳥類の魔物。青い鱗肌を持つ。風の魔術を得意とする。翼を持つだけあって素早い。生命力がめっちゃ高く、すげえ治癒能力を持つ。腕が千切れても即座に生えるみたいな。さらに補助系の魔術が得意。威力は低めだが技巧派の魔術師。ヴァルシュナ戦役でレクス達に敗北し、ムオンと刺し違える。

 攻撃と防御のジュエ、速さと回復のストウナという感じ。

 話には出てこなかったが、かつてルヴォルクの弟子だった人間の魔術師。ジュエにとっては弟弟子。


○魔王ルヴォルク

 滅びを目前にした星から避難してきた異邦人。魔術による故郷の救済を夢見て「人を神と成す進化魔術」の研究を続けていたが、その過程で自らの魂、すなわち根源精霊に手を加えるに至り、不死性を得た。

 人から異形へ。魔術を使い、先を求めることで人間を捨ててしまったが、それでも願いを成すには力及ばなかった。魔術による救済に限界を感じた彼は、神に近しい力を宿す世界樹の力を借り受ける手段を見出す。

 世界樹の精は彼の懇願を受け入れたものの、人間が生み出そうとしている科学と魔術を掛け合わせた力が人に備わる内在魔力でなく、自然界に漂う魔力を凄まじい速度で消費するために、自然回復が追いつかず、救済の実りを生み出すだけの力が貯められない、あるいは枯渇する可能性があると指摘。

 それを知った魔王は魔導科学の発展を阻害する、引いては存在そのものを打ち砕く、ただそれだけのために人類と戦争を開始する。


○ミデルテ・リアーレット(享年76歳)

 世界三大魔術師の一人。「あらゆる願いを叶える万能魔術」を物質化した、欲望の魔術書を作成した人間。実は飄々とした好々爺。住んでいた村では子供たちに物知りじーちゃんと呼ばれ親しまれていた。

 願いを叶える術式は己の興味、魔術師の本懐の一端として作り上げたが、結局のところ、それを使う人間がどうあるべきかという哲学めいた問答に答えが出ず、完璧な構築を断念。それでも、もし心あるものが救いを求めるならば、と老い先短い命を投げ打った。書に宿る意思は彼の霊魂が元になっている。その事は誰に知られることもなく、歴史書にはアメリア暦1190年から行方不明と記されることとなる。


○レクス・アールヴィン(17歳)

 魔王ルヴォルクを倒した英雄の一人。天才剣士。

 アールヴィン流剣術宗家の跡取り。血気盛んな金髪の熱血少年。厳格な父の教育の元、正義感に溢れ、情に厚い少年として育っていたが、家族は魔王の差し金によって全て死んだ。それどころか暮らしていた村ごとすべて焼き払われており、ルヴォルクを殺すために悲しみを乗り越えて剣を取った。復讐心と正義感。相反する二つでその精神は若干不安定な所がある。が、その感情すらも糧にし、魔力と根源を合わせて放つ、治癒速度を恐ろしく遅滞させる呪いの剣技を習得するに至り、それを持って確実に魔王を殺すと誓っている。


○ミーティ・アリアード(18歳)

 魔王ルヴォルクを倒した英雄の一人。神に仕える僧侶。万物の最高位に位置するとされる神の力を借り受けることを許された神光術師。長い金髪を持つおっとりしたお姉さん属性。レクスと同じく家族の命を魔物に奪われている。慈悲の心が強く、レクスほど強い復讐心に囚われてはいない。


○アイヴェ・クレイムル(17歳)

 魔王ルヴォルクを倒した英雄の一人。ハーフエルフの魔術師。ピンク色の髪をポニーテールでまとめた屈託の無い少女。年老いた人間の父と二人で暮らしていたが、種族の違いで引き離された母を探す旅に出る。エルフの血が混じっているだけあり、魔力はかなりのものを有している。ちなみに貧乳がコンプレックス。母性を体現するミーティにひそかな対抗心を燃やしている。


○グランス・F・マイスター(29歳)

 魔王ルヴォルクを倒した英雄の一人。精霊術師であり、魔術研究者。精霊を使役し、その力を持って魔術と似た力を操る。純粋な魔術と違い、使用するためには大精霊との契約が必須であるため、各地で契約の旅を続けてきた。常に冷静な理論屋。彼も究極魔術を追い求めており、その手段として精霊研究を行っている。ただ、実際のところ彼が求めているのは魔術によって起こる事象の法則性とかそういった類を理論化、数値化、文章化することで、魔術の使えない人間でも魔術を使えるようにする方法を見出すことを主眼としているため、魔導科学に強い興味を持っている。


○ジェン=ジェスター・オーガライト(17歳)

 作中では未登場。設定のみ。

 細目でニヒルな皮肉屋。レクスの幼馴染。両親を早くに失い、たった一人の家族である妹を周囲の人間(レクスの家族等)の手を借りつつもほぼ独力で養ってきた。その妹をレクスと同じくルヴォルクに殺されてしまうが、凄まじいまでの怒りで悲しみを乗り越えた。その復讐心はレクスよりも強く、深く根付いている。


島森しまもり りん(11歳)

 作中では未登場。設定のみ。

 ムオンと同郷の出身。祖父はしのびの頭領。紛れもなくその才能を受け継ぎ、まだ幼いながらも次期頭領として期待されている。その期待を裏切ることを恐れ、心は子供にあるまじき冷徹さを備え、感情を表に出さないようになってしまった。本来の気性は子供らしい優しく穏やかなものであり、内面と表面の大きな差でずいぶんと歪な状態になっている。


○墓前の女性(??歳)

 詳細全く考えてない!!



■あとがき

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 すげえ昔に書きかけで放置していたとあるゲームの二次創作をオリジナルとして書き起こしたもの。設定は改めて立ち上げたが、固有名詞やストーリーに名残があるので、分かる人には分かるかも知れない。英雄出るとこ書くとき変な笑いが出ちゃった。


 あと、本当は書に語り部をやらせてあとでバラすやり方が一番だと思ったんだけど、書きにくかったんで単純な第三者視点で妥協した。今の筆者にこれ以上は無理。まあでも、結局自分が満足できるものは書けたかな。戦闘ばっかりだけどね!というか、『───』やら『強調・』を一杯使って大満足だよ!使い方おかしい気もするけど!『───』って間延びするからすげえテンポ悪くなるね!


 以上、設定好きの血が騒ぐまま中二病をふんだんに振りまいた純粋ファンタジーでした。

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