表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

復讐5

ナース服をきた看護師たちが忙しそうにあっちにいったりこっちにいったり。その様子を眺めながら少年は受付に足を運んだ。

「父のお見舞いにきました」

「あら、佐藤さん。毎日毎日、ほんとにできたお子さんだこと。私の子にも見習わせたいわぁ」

「そんなことないですよ」

他愛もない会話を一言二言交わして受付を離れ病室へとむかう。病室では衰弱してきた父親がベッドに横たわっていて少年の姿をみつけるとゆっくりと起き上がろうとした。

「いいよ、父さん。無理しないで」

優しい言葉をかける。

「すまんな」

一言謝ると再び横になる。

「父さん、また父さんの仕事場の人達が何人か死体で見つかったって。父さんも気をつけてよ」

眉間にまゆを寄せ心配そうに言う息子に男は優しく笑ってみせた。

「そうだな、確かにあの日我々は殺されるに値することをした。だが、私は大丈夫だ。もう隠居した身だからな」

「甘いよ、犯罪者は腐っても犯罪者、あぁもう腐ってるか。腐ってるのは捨てなくちゃ。俺も黙認してたんだから同罪だ死にに行こう」

「武?」

「でもその前に死んでよ父さん」

息子に銃口を突きつけられ男はあまりのショックと恐怖で動けなくなる。パァンパァンと音が大きくならないように近づけ発砲。

べりべりと息子は顔の皮をはいでいく。したから現れたのは肉や血ではなく全く違う顔だった。

少年は病室の窓の枠に足をかけそして一度だけ振り返りクスッとわらった。

「バイバイ、お父さん?」

ふわりと飛び降りた少年。犯人は男の息子だというニュースが次の日のTVで流れることはまたべつのはなし。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ