番外編その1(メリーさん)
【美咲の場合】
Pull...Pull...
「はい、もしもしー?」
「わたし、メリーさん。今貴方の家の近くにいるの。」
「え…?」
Pull...Pull...
「はい、もしもしー?」
「わたし、メリーさん。今貴方の家の前にいるの。」
「えっと、あの…」
Pull...Pull...
「はい、もしもしー?」
「わたし、メリーさん。今貴方の部屋の前にいるの」
「あのー、わたしお店でアルバイト中なんですけどー?」
「………………」
【沙耶の場合】
Pull...Pull...
「もしもし…」
「わたし、メリーさん。今貴方の家の近くまできてるの。」
「そうですか…」
Pull...Pull...
「もしもし…」
「わたし、メリーさん。今貴方の家の前まで来てるの。」
「そうですか…」
「…よし、今度の人はちゃんと部屋にいるみたいね。じゃあさっそく電話を…ってあれ?」
Pull...Pull...
「もしもし、メリーですけど?」
「私、沙耶です。今貴方の後ろにいるの…」
「へ…きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
【マネージャーの場合】
Pull...Pull...
「はい、もしもし?」
「わたし、メリーさん。今貴方の家の近くにいるの」
「え…?」
Pull...Pull...
「もしもし?」
「わたし、メリーさん。今貴方の家の外にいるの。」
「ちょ、ちょっと貴方!悪ふざけをするのはやめてください!」
Pull...Pull...
「もしもし…」
「わたし、メリーさん。今貴方の部屋の前にいるの。」
「っ!?」
Pull...Pull...
「……………」
「わたし、メリーさん。今…貴方の後ろにいるの。」
「っ!?きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!?!?!?!?!?!?!?!」
「…………………」
「……………………?」
「………うぅ、やっと普通に驚いてくれたぁ…ぐすん」
「え、ええっ!?」
「だって、だって…最初のところじゃ部屋まで行ったのに不在だったし、次のところじゃ逆に恐怖を植えつけられたし…わたし、もうメリーさんなんてやめたいよぉ…」
「えっと、その…ココアでも飲みます?」
「頂きます。」
つづく…たまにはこんなのもアリ?