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第一話

 流れで私は古物商として古物商を営むことになった。というか、私のやれることなんて飲食店でバイトかスキルを活かした古物商くらいしかなかったので、こうなった。


 私は仕事というか、バイトの帰りに交通事故に巻き込まれて死んでしまったようだ。私はいわゆる本やゲーム、CDにDVDのようなものからフィギュアや流行のカードゲームを買取と販売をしているホビーショップに勤めていた。

 高校卒業してたら進学するわけでもなく就職するわけでもなく趣味に囲まれた生活をしたいとバイト生活をしていた。オタク趣味が大好きでコスプレもしている。コスプレのイベントに行けば撮影の声をかけられるし、SNSのフォロワーもそこそこいた。


 そんな生活をしている時にいつもとは違う店舗に欠員が出て応援を求められて暇だった私はそちらの店舗へ出勤したのだ。

 仕事自体は無事に終えて帰宅途中のことだった。交通量が多い割に片側一車線の道を運転していた時のことだ。

 ここは高速道路やバイパスへのハブ道路になっていて大型のトラックや工事車両の往来も多い。

 そんな中、私は事故に巻き込まれてしまった。分離帯の無い道なので居眠り運転をしたトラックが車線をはみ出して私の車と正面衝突したのだ。私は避ける場所もなくそのまま正面でぶつかるしかなかった。私の車はなけなしのお金で購入した軽自動車だったのでトラックと正面衝突したらひとたまりもない。避ける場所も無かったし、迫ってるトラックがスローに見えたのは貴重な経験だった。


 私の現世での記憶はそこまでだった。


「目が覚めた?」


 綺麗な女の人に声をかけられた。どことなく私の好きなアニメのキャラに似ているような気がした。

 石造りの床に四隅にある灯しと椅子が二つあるだけの殺風景の場所だ。地獄には見えないが天国にも見えない。女の人は天使に見えなくもない。

 少なくても病院ではないことは確かだ。


「あの、ここってどこですか?」


「まぁ、そこに座って」

 その女性に促されて椅子に座る。


「ショックを受けないで聞いてくれる? あなたは死んだのよ。ここは転生の間みたいなもの。アニメとか好きなら分かるかな?」


「はぁ……死んだのも事故の直前の記憶があるので分かります。転生も何となく分かりますが、そんなことあるんですね……転生ってどこかの世界に飛んで魔王とかと戦うんですか? 私、運動神経もよくないですし、そんなの無理ですよ?」


「じゃあ、商人とかやってみない? 私は転生先の世界を発展させたいのよね。鑑定スキルとか付けてあげるから、元の世界の仕事を活かして古物商とかやってみない?」


「マンガやゲームの買取ですか? 昔は知らないでさけどああいうのって買取価格を本社とかで一括管理してるんですよ。それにマンガやゲームとかある世界なんですか?」


「ないわよ。武器とか魔道具とか魔法書とか、あとは何か珍しいアイテムとか、そういうのを適性価格で鑑定して市場に流して安定させて欲しいのよ」


「そんなの無理ですよ! それに何で私なんですか?」


「たまたまよ、たまたま。死亡者リストを見てたら向いてるかもって思ったからこの部屋に運んでもらったのよ。それにコスプレも趣味でしていたなら変身魔法も付けてあげるわよ。どう?」


「コスプレは変身とは違うんですけど……それはいいんですけど、武器とか魔法とかある世界で安全なんですか? 私、戦うのとかはやっぱり無理ですって!」


「大丈夫よ。私にできる限りのスキルを付けてあげるわよ。鑑定、変身、それに身体能力もあげてあげるわね。そうそう色んな道具も扱うことになるだろうから一目で何でも使いこなせるようにもしてあげるわね」


「そんなに付けても無理ですって。私、ただのオタク女ですよ?!」


「大丈夫だって。少し前も女の子を二人魔王討伐に送ったから! それに比べたら商人なんて余裕よ」


 女の子を二人も魔王討伐に送らないで欲しい。


「でも、鑑定とか価格設定なんてできないですよ」


「だから鑑定スキルを付けてあげるわよ。真贋の鑑定だけじゃなくて市場の流通量やそれに対しての価格とかも分かるわよ」


「断ったらどうなるんですか?」


「さぁ? まぁ、あなたは悪いことをしてるわけじゃなさそうだし地獄行きとかはないかもしれないけど、天国でゆっくり暮らしたりできるかは分からないわね。虫とかに転生に決まっちゃうかも。そしたらここと違って拒否できないわよ。どうする?」


 虫への転生は嘘のような気がするが、虫に転生するのはちょっと嫌だ。


「あの、本当に危険は無いんでしょうか? それならお願いしま……」


「じゃあ、決定ね! 今回はサービスで私に可能な限りのスキルを付けてあげたから頑張ってね!」


 女神は被せ気味にそう言って私を異世界に転生した。

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