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夜会ダンスパーティー3



「ソランド様、貴方の大の親友、ナイジェル様がここにおりますわよ」


ソランドが後ろを振り向いて見たのは二人の微笑む姿だった。


「やぁ、ソランド。声もかけずに悪かったね。夜会は楽しんでいるかい?そちらの方は」


猫なで声のナイジェルに気持ち悪さを感じたが、ソランドは聞かれた事に答えた。


「あ、ああ、すまない。こちらの令嬢は従兄の婚約者のジュディリーカ・ムセッカナド。こちらは、ナイジェル・リグロスシス様とミレイダ・イルミスレイル様だ。ジュディリーカ、ご挨拶を」


「ジュディリーカ・ムセッカナドにございます。よろしくお願いします。リグロスシス様、イルミスレイル様」


「今日はジュディリーカがこの夜会に来る友人に会う為に付き添いで来ていたんだが、その友人がなかなか来なくてな。一人で待つと言って聞かないから離れていたんだが絡まれたらしい」


「そうかそうか!大変だったな!」


急に元気になるナイジェル。


良かった。第二の放置男じゃなくて良かった。


「そうですの・・・」


残念。実に残念ですわ。


「お騒がせさせてしまって申し訳ありません」

「ジャックディは悪くありませんよ」

ソランドが庇った。


「いいえ主催者といたしまして申し訳なく思っております。ジュディリーカ様が無事で良かった」

「庇っていただけて感謝いたします。ジャックディ様」

「先程の家には抗議しておきます。それで溜飲を下げていただけたならこちらとしても助かります」

「もちろんです。大ごとにはしたくはないので、これ以上は気になさらずに」


「では、これで終わりだ。ミレイダ、向こうに戻ろう」

「ええ」

ナイジェルがミレイダをエスコートする。満面の笑顔だ。

ツーンとしているミレイダ。





ーーーー


一週間後、イルミスレイルには新しい侍女が入った。

やる気に満ちており所作も美しい女性なので、直ぐに侍女仲間と馴染み楽しげに仕事をしていた。


夜会の時、放置男に強引に連れていかれた女性だった。


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