素敵な学園生活18
「ソランド・・俺の心の中は土砂降りの雨だ・・」
教室の窓辺に手を置いて、青空を見上げるナイジェル。
その顔は憂いに満ちていた。
「ナイジェル・・そんなに・・キュウリの縫いぐるみの在庫が嫌なのか?」
ソランドが手に持っているのは箱で、沢山の在庫品が入っていた。
キュウリがでろんと飛び出しているのはかなり不気味で、近寄りたくない雰囲気がある。
「先生に見つかったら叱られそうだ」
「大丈夫だ。その時は大人しく没収されよう」
「それが目的か?先生達に強制的にやるつもりかナイジェル」
「いやだなぁソランド。俺がそんな事を考える訳ないじゃないか」
「おい、ナイジェル。先生がこっちを見たけど通りすぎて行くぞ」
クラスの担任が気づいたのに何も言わずに通り過ぎていく。
生徒の目的など、初めから分かっているようだった。
「くっ、在庫品を持って呼び止めるぞ」
「こらこら、目的がだだ漏れで恥ずかしいぞ」
ソランドはナイジェルを止めた。
その時、マイクがやってくる。
「ナイジェルさん。いらないなら全部貰いたいんですけど、いいですか?」
「マイク。気をつかわなくてもいいのに」
「そうじゃないんですよ、ソランドさん」
マイクが歩いてナイジェルとソランドの近くまで来た。
「剣の先生が、回避の訓練用に欲しいって言ってました」
「キュウリを振り回すのか?」
「棒でやるよりも安全らしいですよ」
ナイジェルとソランドは目をパチクリさせる。
全く思い付かなかった使用方法だった。
「あ、ああ。なら持っていってくれ。存分に振り回すといいぞ」
「ありがとうございます」
マイクは在庫品を持っていってしまった。
剣の授業の時、キュウリにしばかれる生徒が続出し、ナイジェルはちょっと恨まれた。




