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イルミスレイル家2


ミレイダの家にアイーシャとクラリスが遊びに来ていた。


アイーシャは背中まであるフワリと広がる黒の髪をしており、瞳は青色の可愛く清楚な感じの女性で、白に近い水色のワンピースがとても良く似合っている。


長袖から出る手首には小さな宝石のついたブレスレットが見えて、一粒の真珠のネックレスもつけていた。


クラリスは小麦色のクセのある髪が肩まであり、小鼻が可愛い素朴な感じのある女性で、着ている服は、首元が白色のレースで、鎖骨より上の辺りから茶色の軽い生地を使った服で、長袖の袖口の部分は同じようなレースがつけられていた。


白色の長いスカートは涼しそうで、端の部分にリボンがつけられている。


ミレイダは上の服は白の長袖で、真っ赤なスカートは足首まであった。


三人は豪華なテーブルと椅子に座って話をしている。

時折、笑い声が聞こえた。


クラリスは楽しそうな顔でアイーシャの方を向いて聞く。


「アイーシャは今度はどんな小説を読んでいるの?」

「スレビアナの小鳥達を読んでいるわ。小鳥達とは少女達の事で、三人の姉妹が楽しく過ごしているお話なの。買い物に行ったり、旅行に行ったり、恋のお話をしたりね」

「ほんとに楽しそう。特に恋のお話を知りたいわ」

「わたくしも読んでみたいから手元に取り寄せますわ」


クラリスもミレイダも小説が気に入ったようだ。


「ミレイダ様のおすすめはありますか?」

「クラリスは冒険と恋愛の小説が好きだったわね。あれがいいかしら?」



そんな話をしながら時間が過ぎていく。



「そうですわ、お二人にお渡ししたいものがありますの」

ミレイダがそう言って、侍女に持ってくるように頼む。

すると侍女が袋に包まれたものを二つ手に持ってやって来た。


「これをお二人に渡したかったの。受け取ってくれると嬉しいわ」

「なんでしょう?」

「楽しみですね」


アイーシャとクラリスが袋を開けて手のひらサイズの箱を取り出す。

そして開けてみると箱いっぱいの小鳥の顔があった。


「まぁ!」

「ええ!なんですか?これ」


二人が驚いているのを見て、ミレイダは説明する。


「箱形の小鳥さんですわ。そのクチバシを少し引くと出てきますの。お二人とも、よろしければお引きになって」


二人は小鳥を箱から出して手に乗せる。

手には四角な頭があり、胴体は小さく浮いていた。きちんと足もついているが手に届かずに空中に浮いている。


二人は声を押さえて笑っていた。


「これは面白くて可愛いですわね。ミレイダ様。とっても気に入りましたわ」

「私も気に入りました。帰ったら妹にも見せますね」

「気に入ってもらえて良かったわ」


三人は四角な小鳥を見ながら楽しんでいた。




学園で四角な小鳥が流行ってしまったナイジェルは、自分がミレイダに贈ったプレゼントだと気づいて、少し気まずい思いをした。


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