表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/38

素敵な学園生活



ダンッ、とナイジェルは机を叩いた。


「駄目だ、やはりどうしても好きになれない」


「おいおいおい、やめろナイジェル。ここは教室だぞ」


「俺たちの仲の悪さは周知の事実だ。いまさら隠すものなどない」


「自信満々に言うなよ」


呆れたように言うのは伯爵家の令息、ソランド。


あれから七年。二人は学園に入学していた。


二人は愛を育むどころか憎しみを育て、互いに仲の悪さを隠す事もないほど順調に嫌い合っていた。


「今度のプレゼントは何にしよう。人間の手に見える流木はどうだろう?」


「この前、ナイジェルが貰ったプレゼントは首から上の肖像画だったからな」


本人そっくりの人物画で、王家御用達の有名画家が特別に描いてくれたという絵だから捨てたら失礼にあたる。


ああ、燃やしたい。


「嫌がらせについてはあちらの方が上だ。何故、女と言うものは、こうもくだらない事を次から次へと思い付く。そんなに俺の首を切り落としたいか」


ギリリ、とナイジェルは奥歯を噛み締めた。


「婚約解消はできないんだよな?」

「できないじゃない。絶対にしないだけだ」


互いの家の利益は上々。婚約程度で得られるならば誰でもするだろう。


金は金を生み、領地に還元される。それを手放す者など貴族をやめるべきだ。


「それに俺は相手のイルミスレイル侯爵家を裏切る事はしない。二つの家の架け橋となるなら本望だ」


だが、相手を好きになるかは別だ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ