おんぼろ月夜
お「ん」ぼろ、です。
こりかたまった肩をぐるぐるしても
頭はさっぱり まわらねえ
疲れってなんだっけ? 眠気ならわかるから
いつもより濃いコーヒーを淹れて
いつになく神妙な顔をする
風にあたりたくなって 席をはずしたら
満天には遠いけど 星たちと満月
虫喰いだらけの闇夜に おおきな風穴
くたびれた襟元を正してみる
虫喰いだらけの闇夜に まあるい風穴
こぼれた ため息も おれなりの深呼吸と
苦笑いですます おんぼろ月夜
わかりきってる問いをあれこれしても
こたえはまったく かわらねえ
おまえってだれだっけ? 名前ならわかるけど
いつもなら飲まない酒をあおり
いつとなく沈痛な顔になる
会話 つづかなくなって 窓を覗いたら
満点には足らずとも 星たちと三日月
虫喰いだらけの闇夜に きれいな爪痕
窮屈な胸元をはだけてみる
虫喰いだらけの闇夜に まあるい爪痕
もれてく ため息も おれなりの息継ぎだと
照れ笑いで隠す おんぼろ月夜
こうゆうのなら、いくらでも描けそうな気がします。