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黒霧行記  作者: 悠希
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四話 イルノアの大津波と海洋巨魔物群

心が落ち着かない。なんだ?この不愉快さは。



それは苛立ち。無欲・傲慢・怠惰が極まっていた今まででは感じなかった感情。

いや、それまでは感情など感じることの方が珍しかったのだが。


面倒で仕方なかった。面倒で面倒で、面倒で。けれど彼方が望んだから考え、そして施しとして答えたのに。


それを聞いていないとは。



コクムは海に潜った。アリエラのいる方に行ってもよかったが、なんとなくそれは嫌だったので反対方向に潜った。

海底でコクムは魔力を一気に撒き散らた。体は少しも動かさなかったが。



過剰すぎる魔力は海の生物を殺し、僅かに適応した生物を魔物として変質・成長させた。多くの範囲で一気に起こったこれは、海中に巨大な魔物を大量に、そして同時に作ることとなった。

一気に増化した体積は津波としてケラノア大陸の反対側の大陸に襲いかかった。


久しぶりに自分から魔力を出したコクムは、ふと苛立つことが面倒になり、海中で眠りについた。




+*+*+*+*+*+*+*+


イルアナの大津波


大樹イルアナができた直後に南北トルビノアス大陸西側を襲った津波。

被害者数は不明。

英雄が死亡し、衰退一途を辿っていた武力大国、リエラ王国の当時の国土の約半分を飲み込んだ。

この津波によって木材を取る森林がダメになったのが以後1000年に渡る文明の暗黒期の一因だとされる。大地に塩が染み込み、農耕もできなくなってしまったのだ。


トルビノアス大陸西側に塩湖が多いのは、この津波によるものが大きい。





海洋巨魔物群


トルビノアス暗黒期初頭から第五次海洋巨魔物群討滅戦までの間、太平洋に生息し、人類の外洋進出を拒んできていた巨大な魔物群のこと。

現在はかつての生物を研究する目的で保護されている。




広義では海に生息する大型魔物群のことを指す。

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