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異世界おまわりさんの事件簿!  作者: 早川 ゆういち
異世界お巡りさんの休息
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異世界お巡りさんの休息

やっぱり、こちらで

 「おかえりなさい!!( *´艸`)」


 1人暮らしのはずの俺を出迎えてくれるのは強引な通い妻。


 そして、畳の上で寝転ぶ神。


 「アラ、早かったのね!

  とうとう懲戒免職になってしまったのかしら!?」


 「なってたまるか!!」


 「でも、15歳の少女と同棲してるなんて

  明るみになったら、

  それも真実味を増すんじゃないかしら?」


 「それは…言わないでくれよ…」


 そう、現代社会は様々な誰だってコンプライアンスを守らなければならない。


 特に、警察官である俺は一般人より高めのソレを要求される。


 今だって頭の中には、新聞の見出しが躍っているのだ。


 『24歳独身彼女無し警察官、15歳少女への蛮行!!』


 『24歳万年巡査15歳未成年を監禁、調教!!

 「自分好みに育てたかった…」』


 まずい、避けなければならない。


 「お昼ごはんを作りました!(*'▽')」


 食卓に並べられた玉子焼き、さばの塩焼き、みそ汁は、どれもうまそうだ。


 15歳がここまでの物を作れちゃうの?


 「素子は料理が上手なんだな!」


 「えへん!(*^^)v

  ママをよく手伝ってたの!」


 お供のゼンジロウも誇らしそうな表情をしている。


 あぁ、おいしい。


 ここには、ここ数年あこがれていた、『家庭』がある…


 ゴールしても、いいよね…?


 ダメだ!戻ってこい前田一!


 相手は15歳だぞ!!


 もう1人の僕の張り手によって、まともな倫理観が目を覚ました俺は、何とか土俵際で踏みとどまることができた。


 危ないところだった、山ノ中素子、恐ろしい子…!


 気を取り直して、話題を振る。


 目下のところ、俺が1番気になる話題、妹の雫についてだ。


 雫は、数年前、モザイクを纏った人物に刺され、その時から現在に至るまで意識を失っている。


 ローラは、その解決法を知っている。


 それを知って、雫を回復させなければならない。


 「前に言ってた、雫を治す方法ってどんな方法なんだ?」


 「雫ちゃんのことね、いいわよ。」


 まず、雫の意識不明の原因は、外傷が原因ではなかった。


 実のところ、深く貫かれたその傷によって、絶命を免れなかったところ、モザイク人間を追っていたローラがその傷を治療というよりかは、無かったことにしたらしい。


 雫がそれでも意識を失っているのは、雫を貫いた得物の仕業だと言う。


 それは魔道具と呼ばれ、外法によって作り出されしもの。


 殺傷能力を極限まで高められたもの、害した相手に何らかの異常を与えるもの等々、様々なものが存在するらしい。


 「でね、魔道具自体、基本的にムコーでも存在が違法なものなんだけど、

  アイツはそれを売りさばいたりして蔓延させてたの。

  だからワタシはアイツを追いかけてたのよ。」


 「なるほどな。

  治すのは簡単っていう話だったよな?」


 状態異常は、ムコーの世界については、随分昔から研究がなされてきた。


 よって、大体の魔道具による被害は改善されつつある。


 雫に与えられた状態異常は、昏倒とよばれているもので、その名の通り、覚めない眠りに陥ってしまう。


 ムコーでは、割とポピュラーなものらしく、他の状態異常と同様に、研究が進んでいる。


 その治療方法は、


 「治療術師に回復魔法をかけてもらうことが1番の近道ね。」


 「ようするに、回復魔法の使い手にお願いするってことか、

  素子、心当たりはないかな?」


 「うーん、回復魔法の使い手は中々珍しいの。(´-ω-`)

  珍しいというより、人数は居るんだけど、会えないって感じかな。」


 回復術師は、希少性もさることながら、貴重性を見込まれた存在であった。


 回復術師が誕生したという知らせを聞けば、即座に貴族、王族が、誘拐さながらにその子を奪い取って行く。


 回復術の使い手を手元においておけば、自らの病気、外傷、戦争の際の癒し手、様々な事象に対応できるためである。


 「となると、アポとって会わせてもらうしかないか…」


 「うん、知り合いには居ないな、ごめんね(/_;)」


 「謝ることじゃないよ。

  聞いてみただけだから。」


 そこでふと思いつく。


 「なぁ、ローラが治せたりしない?」


 「実はもう治療中なのよ。」


 へ?


 どういうことだろうか。


 「ワタシが雫ちゃんの傷を無かったことにしてから、ずっと、

  継続して私にできる治療はしているわ。

  それでも治らないのは、傷口がずっと浸食を続けているから。

  申し訳ないけれど、ワタシの力だけでは、

  浸食を相殺させるので手一杯なのよ。」


 「神様の力でも治せないほど悪いのか?」


 「かなり高位の魔道具で傷つけられたことは間違いないわ。

  けれど、普通ならすぐに治せているはずなの。

  治療自体を妨害されているわ。

  他に回復魔法をかけてくれる人がいれば、

  私は妨害への対応に集中できるから、雫ちゃんを治してあげられる。」


 「神の力に妨害だって?」


 「ミッドガルって、そんな連中なのよ。」


 俺は想像を絶する存在と敵対しているらしい。


 ひとまず、何をすればいいか。


 方向性は定まった。


 聞き込みを始めよう。


 時間はまだある。

出直します。

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