その数、100倍
海王拳!
2倍でもメッチャ強い!
「あら、おいしーわね、この肉じゃが!!
あの子、お嫁さんに欲しいわ!!」
「おう、もう食えねぇだろうからよく味わってくれ。」
神は大家さんの差し入れを拾い上げてパクついている。
そこに世界神たる威厳は皆無。
何人の人間からロリコン扱いされなければならないのか。
もう大家さん、差し入れなんてくれないだろうなぁ…
「…どうしてもウチじゃだめですか…?
お嫁さんに、してくれませんか…?」
「いや、素子ちゃんが悪いって訳じゃないんだよ…
知り合ったばっかだし、法律もあるし…」
俺はいったい15歳に何言ってるんだ…
「わかりました。( 一一)」
おお、聞き分けが良い。
「もう適当なロリコン探して夫婦になることにするの。( ;∀;)
ねっとで私のパパになってくれる人!!
って聞いてみることにするの。
遅くにすいませんでした。
失礼しました。」
立ち上がって外に出ようとする素子。
「待て待て!!
きっと邪悪なパパが来ちゃう!!」
「じゃあ、お巡りさんに何とかして欲しいな。(´Ⅲ`)」
この娘、卑怯な…
きっと俺よりもインターネットに精通してやがる。
「…わかった。
とにかく親御さんと話しよう。」
明日話をすることを約束し、ひとまずローラに素子は預けることとした。
さて、2人を女神団地まで送っていかなくては。
と、思っていたところ、畳の上に浮かんだ輪っかが全てを解決した。
ポータル。
見た感じ大きな姿見みたいだ。
テレビに映る砂嵐のような縁の中に、薄い赤色のつやつやのガラス板みたいなものがはめ込まれている。
「さぁ!行くの!!(*^^)v」
素子はローラと手をつなぐと、ズブズブとガラス板の中に入り込んでいく。
「キャァー---!!怖い!!怖い!!!
その中息はできるのかしら!?
1人じゃ死にたくない!!」
そう言いながら空いた片手で俺の腕を掴む女神。
「お前本当は死神かなんかなんじゃねえのか!?
離せ!!」
抵抗空しく抜群の握力を発揮した女神に屈し、ポータルは俺ごと女神を飲み込んで行く。
その刹那であった。
ガラス板を通り過ぎればもう目の前にはカップラーメンタワーが広がっている。
すごい、拡大縮小にも感動したが、ポータルの力も素晴らしい。
「ウチ、ココに泊まるの…?(;´・ω・)
まだお兄さんのおうちがいいなぁ…」
「チョット!!
素子ちゃんアンタ、ワタシの家より月1万円のトコの方が良いって言うの!?
流石に心外なんだけどっ!!
ウチはアソコの2倍は広いわよ!!」
我が家の100倍はゴミが詰まった住処へのクレームに怒る女神を放置して俺は一人ポータルを帰っていく。
明日は、昼に署長のとこに行って、それから行方不明の話を何とかして…
目が回りそうだ。
あぁ、花木交番での日々がすでに懐かしく感じている。
いや、とくに、戻りたくもないのだけれど。
さぁ、早く寝よう。
そう思っていた俺を待っていたのは隣人からの壁ドンの嵐。
それは、先ほどまで女性を連れ込み騒がしくしていた俺を出迎えるファンファーレ。
そんな隣人の顔を、俺は拝んだことはない。
鳴りやまない隣人からの出迎えをBGMに俺は無理矢理床に就く。
100倍!?




