第3章 血に染めた現場
そして、遂に声掛け事案が殺人事件に発展した。
「お母さん、お母さん。」
と、真帆は慌てて家に入った。
「何、どうしたの。」
「今ねピエロに追いかけられてる男子がいてね、私と幸香ちゃん命からがら逃げ出してきたんだよ。」
「まぁ大変、何処もケガしなかったんでしょうね。」
「うん、途中で本屋さんに逃げ込んだんだ。」
「よかった、でその男の子はどうしたの?。」
「そのまま、遠くへ追いかけられたまま走って行ったよ。」
「まぁ、どうなったのかしら?。」
母は、心配そうに言った。
「わからないよ、無事だといいけど。」
「そうね、心配ね。」
「はっ、お母さん叫んでるよ。」
と、真帆は母に抱きついた。
「大丈夫、大丈夫。」
午後16時55分、事件が発生した。
ファオンファオンファオンファオンファオン
と、パトカーはサイレンが出町地区に鳴り響いた。
「緊急指令、緊急指令警ら中の各移動、砺波市陸上競技場付近にて殺人未遂事件発生、付近警ら中の警察官は至急現場へ、現場へ急行せよ。」
と、パトカーの無線が鳴った。
「出町2了解。」
現場にはパトカーが2台到着していた。
ピーポーピーポーピーポー、ウーウーウーウーウー
現場には救急車と応援のパトカーが到着した。
「まぁ!。」
「何だ何だ。」
「何事だよ。」
「何かしら、これ。」
現場には多くの野次馬が集まってきた。
「おい、あっちだぞ。」
明石は図書館の帰りに砺波陸上競技場へ行って見ることに。
「何があったの。」
「小学生が血まみれになったんだって。」
「えっ、誰に。」
「きっと、ピエロが襲ったんだよ。」
「何、ピエロが。」
ウーッ、キキキィーッ!。
そこへ、機動捜査隊の覆面パトカーが到着した。
「ご苦労様です。」
「機捜の遠藤です。」
「同じく早川です。」
現場には所轄の出町警察署が到着していた、捜査は開始されていた。
「よし、搬送準備完了。」
「それでは、お願いします。」
「では、被害者の小学生は直ちに砺波総合病院へ搬送します。」
ピーポーピーポーピーポー
と、ピエロに襲われた小学生は救急車で病院へ運ばれた。
「重傷か、これは病院での事情聴取は難しいな。」
そこへ、1人の刑事が私に声を掛けた。
「ああ、明石さんじゃないですか。」
「おお、笠岡警部。」
明石に声を掛けたのは富山県警捜査一課の強行犯捜査第1班長の笠岡康次郎警部である。
「それで、被害者の小学生は。」
「今、病院へ運ばれて行きました。」
「そうですか。」
「警部、被害者の小学生は出町かもめ小学校の4年2組の出水竜也です。」
「この手口からすると、昨日の手口ですね。」
「これで、2件目やな。」
「いや、4件目です。」
「4件ってどういうこと。」
「先週にも津沢と鷹栖でも襲われたそうです。」
「なるほど、恐らく犯人はキラークラウンと見て間違いないでしょう、その2件に事件についてお話させていただけないでしょうか。」
「1件目は津沢の児童公園です、下校中の女子高生がトイレに入ってたら、そこへピエロが入って来たんです、そのピエロは「どうも、お邪魔します。」と言ってたそうです。」
「それで。」
「被害者の女子高生は慌てて逃げだし、近くの民家へ逃げ込み、ピエロはその場へ逃げ去った。」
「なるほど、そして鷹栖の方は。」
「ええ、2件目は新鷹台公園、友人と遊んでいた小学1年の男の子がピエロに話しかけたところ、「一緒に遊ばない。」と言って連れて行かれそうになったと。」
「うん、二件とも未遂で、そして出町の事件と似ていますね。」
「一昨日起きたのは小学三年が襲われて軽傷させて逃走したそうですね。」
「どうして、その事件を。」
「私は昨日、駄菓子屋で小学生に話を聞いたんです。」
「そうですか。」
3時間後、病院に運ばれた小学4年の出水竜也は2時間後に死亡が確認された、連続して起きた声掛け事案が
この日殺人事件に発展してしまった。
「それで、凶器は。」
「恐らく、ペーパーナイフではないかと。」
「なるほど、そこで顔を見られてナイフで刺されたって事か。」
明石はこの事件を推理してみることにした。
そして、殺人ピエロの正体は誰なのか?