後書き・5
※読まなくてもOKな部分です。
「金昏の遺産」前編、終了です。読んでくださった・評価してくださった方々すべてにお礼申し上げます!
今回のお話に関しては、「めっちゃ苦労したぞ」の一言に尽きますので、その分裏話的な内容で場を埋めようかと思います。
【ペペのソースを細かく書いたわけ】
「6・副校長室へ②」にて。昼食時、優兎が「ペペ」というパスタ料理にどんなソースと付け合わせを組み合わせるか悩んだ際、妙に細かく料理を書き連ねています。
これは読んでる皆さんにも、「自分だったら何を選ぶかな?」と考えてほしいなーと思った結果です。私、小説で食べ物の名前がずらーっと並んでるのを見るのが好きなんです。登場人物がどんなものを食べているのか気になるというのもそうですが……字面がね。何でもないワンシーンでサラッとお出しされるのに、喜びを感じるのです。分かりやすい例でいえば、ハリーポッター第一巻の、生徒全員で食事するシーンはまさに。
現実的に考えると、口に合わない料理が多々存在する方が「ぽい」のでしょうがね……。優兎がおいしいと称賛する料理を出しすぎているような気はしますが、現実に寄せすぎるのも、自己満足が過ぎてよろしくないと思います。「リアルに忠実でいいね!(別においしそうとは思えないけど)」より、「う ま そ う(脳死)」の方を、自分は優先しますかね。
【ロッソ・モア―・クリスティという人物】
「3・優兎の日常編(後編)」の「5・恋のお手伝い①」にて名前が出て来た人物なのですが、前回の後書きの文書量が多すぎた都合でカットしてしまいましたので、この場でちょこっと紹介。
彼女は獣人の女性薬師で、「こんな事が出来たらいいな」をテーマに、「人間になる薬」以外にも、「空を飛べる薬」、「三分間だけ透明になれる薬」、「水の上を渡れるようになる薬」、「水中でも息が出来る薬」など、様々な薬を開発し、書物に書き残しています。薬師の中では有名人で、ミントはクリスティ先生の大ファン。彼女が書いた本はすべて持っています。
一方で、材料費がバカにならなかったり、調達が困難であったり、完成に至る難易度がとんでもない事でも有名。薬師を志す者達の間では、可能性を感じさせてくれるお守りとして本を所持する側面の方が強いとか。
クリスティ先生が新薬を開発出来るのは、無属性の「自己複製」の魔法使いである為です。使える魔力がえらく少ないので、「満月が出ている時」、「体調が良い時」など、条件がそろった時に自身のコピーを作って、体を張って薬を試しているのです。金稼ぎや実績よりも、薬学に命を懸けて取り組むのが好きな人物。
ただ、昨日話した内容を、今初めて聞いたようなリアクションをしたり、年々他者を遠ざけるようになっていて、コピー能力には大きなデメリットもありそうです。




