表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/124

第89話 結晶

「ふう、、疲れた、、、、」

「大丈夫か?凄い汗だが、、、」

「大丈夫だよ。この龍の力って意識すると滅茶苦茶凄いものなんだね」

もう既に行使しすぎた影響でフラフラしてる。慣れてなければ体力をけずるんだな。 

「まあな、、だからリアもあれだけ体力を削られていただろ?」

「そうだね。ちょっと、、眠い、かも、、、」

「やっぱりか、」 

バタン、 

「あり、がとう」

「リアといいフォンセといい、ウチの連中は無理しすぎだ。もう少し温存すればいいのに。」

「だって、、」

「疲れたろ、、、少し寝ればいいさ。」

「うん、、」

倒れかかるフォンセを両手で受け止めると、背中に背負う形でフォンセをおぶる。

「、、」

光の世界へ戻った頃には、既にフォンセは静かな寝息をたてていた。やはり体力の消耗が激しすぎたのだろう。

「て、、フォンセがいなきゃ開かないんだよな、、、」

仕方ない。俺は自分の部屋へフォンセを寝かせると、部屋を出て真ん中の机に腰を下ろす。とりあえず紅茶でも淹れて一息つくと、することがないのに気付き、、

「久しぶりに俺の武器を増やすか」

俺は今日まで集めてきていた使えそうな素材を全部並べていく。

「ざっとこんな物か。」 

・背の硬骨(雷馬)

・分刃の牙(乱刃狼)

・蒼光の心臓(怪魚)

・炎猪獣の素材一式

・赤い眼球(炎竜)

・他多数の鉱石

「以外とあるよな、、、」

こんなことを口では言っているが、作るものは決まっている。異界の武器で、科学と言うものが発展している世界の武器だ。その名は銃。筒のような物から弾を飛ばす道具で遠い獲物を殺すときに使われるらしい。これも「真実の根源」の情報だ。

「そうだ!」

籠手を解体して合成すればいい。それに、蒼光の心臓に赤い眼球を埋め込めば良い属性源になる。

「じゃあ早速、、」

俺は籠手を外しその魔法陣を丁寧に外すと、爆散魔法の部分だけを剥がしそれ以外の魔法陣を蒼光の心臓表面へ付け直す。

「あとは筒型の物だよな、」

俺は少量しかないミスリルを混ぜた神力の結晶で筒を作り、その奥に蒼光の心臓を埋め込んだ。そして蒼光の心臓を神力の結晶で包み固定すると筒の中へ魔力を吸い弾丸を作るような魔法陣を刻む。

「これで形は完成だな、、、、あとは、、」

俺は他に魔法陣を発動させる為のトリガーと呼ばれる部分を生成するとゴツゴツした結晶を研磨して形を整える。

「よし、完成だ。」

形は異界で呼ばれる所謂拳銃と呼ばれるような形だ。そして、色はミスリルを混ぜたこともあり薄い蒼色だ。

「早速試し撃ちだな」

俺は闇の隙間を作るとその中へ銃弾を放つ。

ドンッ!

「あ、危ないな、、」

大きな音がして魔力の波が押し寄せた。

「これで属性を選べばそれぞれの属性が使えるのか」

俺は銃にセフィーの斧と同様、結晶化の魔法陣を刻む。これはあとでリア達の物にも刻んでも良いかもしれないな。

「リア達、まだかな?」

フォンセもまだ起きないので、俺は次の武器の作成に取りかかる。やはり俺の闇裂・改は闇だ。だから対である光属性の行使は出来ない。

「材料もあるし、、作るか。」

これ以上変えるのは難しいので、俺は闇裂・改と全く同じ構造で属性だけを変えた刀を作る。光、のオリジナル性はないが、今のベストだな。

「名付けて光裂・改だな。安易、かな、、」

俺はこの二つにも結晶化の魔法陣を刻む。これで俺の武器は三つ。それぞれの結晶に穴を開け、フォンセと買ったネックレスに通した。余談だが、リア達に俺みたいな武器を作らないのは、使いこなせないから。出力が強すぎて、間違えると体を壊しかねない。俺は机に置いているセフィーの結晶化武器を闇のドームで守ると、机の上の工具達を片付けた。

「ふぁぁ、、、眠いな。久し振りの眠気だ、、、、、」

俺は眠気に連れられるまま、机を枕にして目をつぶった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「エド、ただいま、、、、あれ?エド?」

「エドさん?」

私達が戻ってくると、エドが机を枕にして目をつぶっている。フォンセも見当たらなくて、机には二センチ位の透明な結晶が二つ置いてあった。それによく見ると、結晶の表面に魔法陣が描かかれている。でも、その結晶はエドがしたのか闇のドームで囲まれていた。

「エドが寝てる?」

「エドさんが寝るなんて、珍しいですね、、」

「そうなの?」

「はい。エドさんって、以外と作業したり見張りをしたりしてボク達を寝させてくれようとしてくれて、寝てないんですよ。それに、エドさん自身、睡眠は必要ないって、、」

「そうなんだ、、疲れてたのかな?」

「どうでしょう、、、けど、今はそっとしておいてあげましょう。」

「そうだね、、」

「ボク、紅茶淹れてきます。セフィーさんは紅茶でいいですか?」

「うん。紅茶の種類とかは一任する」

「分かりました、待っててくださいね!」

ふと気付いた。エドのネックレスに朝まで無かった結晶が三個ついている。その結晶も透明の結晶で、闇のドームの中にある物と同じだと思う。

「これ、、なんなんだろ?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ