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第86話 買い物

「んっ?」

眠い。体を起こすと、毛布がかけられている。

「エド?」 

誰もいない?エドの気配もフォンセの気配も感じない。私より強い二人だ、、何かある筈はない。

「、、、」

毛布を畳み机の上へ片付ける。机の上には茶色の袋があって、その中には金属らしき物や宝石らしき物が沢山入っていた。

「何処行ったのかな?」

ここにいないのは確実だった。それに今は明け方、、妙に不安。

「、、、」

色々な考えが頭を巡った。色々と言ってもマイナスな意味じゃないけど、、一人ぼっちだし。

「ふわぁぁ、、、エドさん居ますか?」

「あっ、リア。」

「ふぇ、セフィーさん。エドさん達は?」

「私もいま起きた所なんだ、、調子は大丈夫?」

「はい。少し疲れちゃってたんですよ。」

「そうなんだ。エド、何処行ったのかな?」

「エドさん、居ないんですか?」

「うん、、、」

「きっと買い出しですね。エドさんのことだし、セフィーさんの分で何か買い足すものでもあったんだと思いますよ。」

「私?」

「はい。フォンセちゃんがいないのも考えると、少しブラブラとしてるかもしれませんけど、」

リア、はそう言いながら笑うと、台所へ向かう。しばらくして戻ってきたリアの手にはカップが二つ。

「フォンセちゃんの淹れたのには負けるけど、これでも飲んで待ちましょう」

私はカップを受けとると、一口。

「美味しい、」

普通に美味しかった。私、料理苦手なんだけどなぁ、、、、、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「これで一通りは終わったね♪」 

「そうだな、、野菜類も調味料類も買い足したしな」

「じゃあ、そろそろ帰る?」

「言ってた所はよらなくていいのか?」

「あっ、、、」

「忘れてたのか?」

「うん、、覚えててくれたんだ」

「まあな、、どうだ、行くか?」

「勿論♪」

フォンセはご機嫌で、前を歩いていった。その先は言わずと知れた商業街だった。


「あら、小さな御客さんだね。お兄さんの妹かい?」

「へ?」

「はい。私の妹で、買い物の付き添いです。」

「そうかい、そうかい。ゆっくり見ていくといいよ。お兄さんもね、」

店長らしいおばさんは、そう言うと中へ入っていった。

「主様、妹って、、」

「仕方ないだろ。他人から見たら誰でもそう思うさ。この俺の体もフォンセも俺が創ったんだから普通に似てるしな。」

「そうだけど、、、でも、少し嬉しいかも!」

「そうか?」

俺が連れらるまま来たのは大きめの商店街だった。

「で、ここに来たのはいいんだが、何を買うんだ?」

「色々と♪」

フォンセはおばさんの店に入る。そして小走りで出てくると、

「主様来ないの?」

「あ、あぁ」

「あっ!間違えた、、お兄ちゃんだったね」

フォンセは笑みを浮かべると中へ入っていく。

「少しくらい、つきあってやらないとな」

俺はフォンセの後を追って中へ入る。


「ふう、、色々買ったな。」

「そうだね。フォンセの買い物、長かった?」

「いや、、俺もいつもと違う感じで買い物できて楽しかったしな、」

「そう、、最後にあそこによっていい?」

「あぁ、」

フォンセが入っていったのは、いわゆるアクセサリーショップと言う所だ。

「やっぱり一番かもしれないな、」

リアも鈍感とは言わないが、やはりフォンセには敵わない。なんせ今日この朝方だけでファッションに関する物を数点は買っていた。

「んー、、こんなのもいいかな?」

「ん?どれだ?」

「これだよ」

フォンセが悩んでいたのは黒の控えめな鉱石のついたネックレスと同じ鉱石のついた腕輪だった。特徴的なのは、ネックレスの鉱石は半分で割れていた。そしてそれの片割れだけが隣においてあった。

「腕輪かネックレス、か?」

「うん。どっちも精巧な物なんだけど、、、」

「じゃあ、両方買えばいいんじゃないのか?」

「んー、、、そんなことしたら、どっちかが着けなくなっちゃうと思うんだよね。」

「そうか、、、なら、ネックレスにすればいいと思うぞ?」

「ん?なんで?」

「フォンセは戦闘で以外と手を動かすだろ。それのせいで壊れたら勿体無いと思ってな、」

「そう言うこと、、じゃあ、ネックレスにする!」 

「なら、俺はこれを買おうかな、」

俺は片割れの鉱石とそれの隣にあったフォンセと同じ型のネックレスを手に取る。

「!」

「早く行こう、」

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