第78話 説明①
「主様、紅茶淹れてきたよ」
以外とフォンセの淹れる紅茶は旨い。淹れてきた紅茶をそれぞれの目の前に並べると、フォンセも俺の横に腰を下ろす。
「じゃあ、何処から話すかな、、」
「何処からでもいいんじゃないの主様。」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!もしかして、フォンセちゃんは全部知ってるんですか?」
「知ってるよ。リアさんについてもね、」
「!」
「まあ、順番に話していこう。」
フォンセも知っていると驚いているリアと何がなんだか分からないセフィーは静かに耳を傾ける。
「まずは、手近な所から言うもフォンセの主様って言う呼び方だが、これは俺がフォンセを創ったからだ。」
「つ、創った!?」
「そうだ、、俺がフォンセを創った」
「創ったってどう言うこと!フォンセってもしかしてゴーレムってやつ?」
「違う、ちゃんと生きてるし感情もある、」
「じゃ、じゃあ、」
「ここからは俺の正体だが、なんだと思う?」
「しょ、正体?」
まあ、普通は分からないだろう。気付けば相当感が良いんだろう。
「正体って竜じゃないの?私達よりは上って言ってたから竜帝とか?」
「違うな、、もっと上だ」
「っ!」
「エドさん、それじゃあ流石に分かりませんよ。竜と言っても今はって感じです」
「今は?」
「そうだな、、今は!」
「ますます分からないよ」
「ぶっちゃけると俺は神だ。まあ、元々だけどな、」
「神!って冗談だよね?」
「いや、本気だ」
「本当に?」
「本当だ!」
「、、、」
「、、、」
「し、失礼しました。私のような者が神様を呼び捨てにするなど、、」
「まあ、、こうなるかな」
「そうですね、、、フォンセからすると、それをすんなり受け入れたリアさんの方が驚きですよ」
「ま、安心してくれ。今の俺は神でも何でもない龍だ。まあ、龍と言ってもセフィー達が言っている竜じゃないが、」
「っ、」
やはり驚きが強すぎたのだろう。セフィーはまだビクビクしている、、どうにかならないか、
「そんなに恐れなくていいですよ。エドさんはとっても優しいですし、それに、セフィーさんだって迎え入れてくれたじゃないですか」
「!」
「だから、そんなに恐れなくていいですよ」
「、、、そ、そうだね。う、うん、エドは私を迎え入れてくれた、、それに、着いてきていいって言ってくれた、」
「そうですよ!」
「エドが神なのは分かったけど、、今は竜ってどういうこと?」
「んー、、、創世記って知ってるか?」
「知ってるよ。確か、神々の中の一人が非道を尽くすから、他の神がその神を封じて世界を作れるようになったから、創造を始めたって物だよね、」
「そうだ、、、やはり、伝わり方が違うんだな、けど、俺が悪者には変わりないか、」
「?」
「俺がその封じられた神、エンドルトだ。略してエドって訳だ!」
「じゃあ、、エドさんは邪神?」
「そうだな。まあ、邪神っていうのも他の神が勝手に付けた名前で、本当は最高神ってやつだな、」
「さ、最高神!」
「知ってるのか?」
「うん!最高神って言ったら神々の中で一番強くて一番頂点に君臨する神だって、」
「ちょっと待て!セフィー達竜人は何処まで神について知ってるんだ?」
「そうですね、、、まずは神には多くの階級があり、それの最上位が最高神、、そして、世界を創った神もいればその神々さえも創った神がいる。それに、神々は魔法なんかと比べ物にならない位の技を使ったり、魔力の比でもない位の神力というものをつかうとも、」
「驚いたな、、そこまで伝わっているとは」
「人には伝わってないの?」
「そうだな、、創世記の一部しか伝わっていないらしい。まあ、俺から言わせてみればどちらも間違いだらけだがな、」
「そうなの!?」
「ああ、、創世記って言ったら、まずは俺が封印される前も既に世界は創られていた。それに人も少数だがいた、」
「じゃあ私達に伝わっていた創世記は間違ってたの?」
「まあな、あと、俺はセフィーの言う世界を創造した神であり神々を創った神でもある」
「!」
「まあ、それでも結局は一人を除いた友達に裏切られ封印されたが、、」
「、、、」
「まあ、、そのおかげでリアやセフィー達に出逢えたし、良かったかもしれない。」