第68話 虫!!!!!!
「!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、!、」
「リアごめんな、手伝わせて」
「いいですよ。こんなにいるんですもん。流石に裁ききれませんよ、」
「ありがとな、」
俺はあれから全速力でボスの所へ向かったのだがそこには無数の小さな虫型の魔物が飛び回っていた。それに、それの真ん中には虫達で見えないがボスがいる。
「主様、この魔物達ってみんな同じ種族だよね?」
「そうだと思うぞ。でも、それがどうしたんだ?」
「フォンセ達がこの魔物達になって従えれば簡単に勝てるんじゃないかなって、」
「あー、、、やってみるか?」
「うん、、、」
「、、、」
「、、、」
「俺がするよ、」
「ありがとう!」
俺はフォンセの提案通り虫型を吸収すると、変化する。俺が変化すると自分の格まで魔物の存在を引き上げられるのだが、龍は生き物の頂点。だから、魔物でも最高位まで引き上げられる。
「見た目悪いよな、」
流石に虫だけにはなりたくなかった。けれど仕方ない。俺はこの魔物の頂点である技である洗脳を使うと他の魔物を手中においた。こうすればもう虫である必要はない。俺はすぐに人の状態に戻った。
「さあ、全員、ボスに向けて総攻撃だ。」
虫型達に命令すると虫型達は一斉に口を開いてボスに向けて毒気を放つ。そしてそのあと虫全員を一ヶ所に集めると自決させた。死骸が邪魔になるからな!
「さあ、さあ、さあ、、二人とも!やるぞ!、、、、てっ、二人共どうしたんだ?」
「だ、だって、、」
「エドさーーん!!!!」
フォンセは数歩後ずさってリアは俺にしがみついている。気持ち悪いのは分かる、気持ち悪いのはわかるんだが、、、、まあいい、許す。可愛いし!
「じゃあ俺がやてくる。リアはここにいてくれ、危ないからな、」
「はい、、、」
相手は十メートルを越えるムカデ、そして蛇のように頭の方は持ち上げていて、前方の足は異様に長い。
「こいつは触れたくないな、、」
全身が固そうな物で包まれてるし、なにより見た目が悪い。硬いのは甲虫の部分か?
「!!!!!!!!」
やっぱり虫だし声帯はないんだな。俺は突進してくる虫に光による大弓を射続ける。しかし、硬い甲羅に弾かれ鏃が届かない。
「ならっ!」
光はこの下界で最速と言われるもの。その加速は凄まじい威力だ!
ブシュ!
俺が光に乗って攻撃しただけ、ただそれだけでムカデは真っ二つに断ち斬られる。しかし、、、
「!!!!!!!!」
「気持ち悪っ!」
斬られた断面から触手みたいなのが生えて体を繋ぎ止めていた。そして、それを元の位置に戻したと思うと完全に再生した。
「どうすればいいんだよ!」
「真実の根源」に頼り調べると弱点は頭らしい。簡単だ、破壊すればいい。俺はさっきと同じように光のスピードにのって闇裂・改を振り下ろすが斬れたのは触手のみ、、
「くっ!」
俺が振り向くとそこにはムカデの口。そしてその口を大きく開けると何かの液体を吐いてくる。咄嗟に左に避けようとしが、、
「っ!」
右手に擦ってしまい煙をあげた。そしてそのまま俺の右手を溶かしきってしまった。
「龍の手を溶かすとは、、」
神力を纏っていなかったとはいえ俺の右手を溶かすとは、、、危険だな。全開でいく!
「はあっ!」
俺は光の権能と闇の権能をフルで使いながらムカデの回りに多くの仕掛けを作っていく。
「最後だ!」
俺が指を鳴らすと始めに地面に仕掛けた闇の鎖がムカデの手足を拘束する。そして拘束した瞬間次の仕掛けが発動する。
「!!!!」
光の仕掛けが無数に発動してムカデの甲羅を破壊し始める。流石に一発では破壊されないが数十発を越える頃には甲羅もボロボロだ。
「じゃあな、」
俺は前のボスと同じように大きな闇球を作り出すとそのボロボロな体へ放った。
ドーーーーーーン!!!!!
「終わったぞ、」
俺はボスの体を吸収すると、リアにそう話しかける。
「やりましたね!」
「ああ、、さ、次の階層へ行こうぜ」
「はい!今度はボクも善戦しますからね!」
「頑張ってくれ!」
俺はそう言うと、階段を下りた。ボスは仲間を呼んでいたようで他の魔物が押し掛けていた。それもフォンセが全て抑えてくれたのだが、それによりフォンセは疲れきっていた。