第52話 再び町へ
「ふう、、一段落。」
群れのリーダーらしき一匹を倒してから、群れはバラバラに散りながら戦っていたのもあり、既に残っている魔物は数少ない。
「エドさーん、どうですか?もう通れますが、、」
「もう面倒だ。こいつらは残して、襲い掛かってきた奴だけ仕留めるか、」
「はい!けど、少し待っててください。」
リアは周辺に落ちている魔物の体を解体し始めた。
「どうしたんだ?」
「いえ、素材が無いまま出たら怪しまれるでしょ?だから少しぐらいは、」
「そう言うことか、なら俺も手伝おう、」
俺は適当に落ちている魔物の死体を拾うと、「真実の根源」を使いながら採れる素材は全て回収しながら集めていく。
「これくらいでいいか?」
「はい、、はっきり言うと多すぎますが、、、」
そのなのか、、、魔物60匹ぐらいなんだが、、、
「終わったの?早く行こうよ」
「じゃあ行こうかリア、」
「はい。」
手に持ちきれない素材はアイテムポーチに仕舞って、ダンジョンを出た。すると、こないだと同じように検問所に重い鎧を着込んだ数人の騎士達が槍を手に眼を光らせていた。
「そこの者達、止まれ。ダンジョン産の素材はここでしか買い取りを行っていない。素材はここで売るように!」
「はい。何処に出せばよろしいのでしょうか?」
「んっ?そんなにあるのか、、なら、奥の倉庫に運んでもらおう」
騎士の一人がそう答えると、検問所の扉を押し開けてついてくるように促す。
「ここに出してくれ。素材は量の多い場合、ボーナスとして報酬が上乗せされることがある。量によってだがな、」
「はい。では、」
俺達が解体したのは次の通りだ、
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・ラブルレイスの上腕骨×3本
・ラブルレイスの耐炎ローブ×2枚
・アームズレイスの耐炎ローブ×12枚
・ボブゴブリンの魔石×3個
・ボルケーノスライムの触手×8本
・飛幼竜の片翼×9枚
・飛幼竜の鱗×69枚(一枚一枚で数える)
・紅眼狼の魔眼×3個
・紅眼狼の長爪×14本
・溶蜘蛛の強酸袋×5個
・溶蜘蛛の鉤爪×32本
・炎窟蝙蝠の片翼×21枚
・ゴブリンの魔石×12個
・赤狼の魔石×11個
・赤狼の毛皮×8枚
・炎スライムの粘液×3本(一瓶一本)
・オークのモモ肉×12kg
・オークのむね肉×6kg
・炎天馬の角×6本
・陽雀の羽根×16本
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「!!!」
「で、値段はどうなりましたか?」
流石に驚くのか?素材の全体の重量は既に50kgを越えているとはいえ、、、
「少し待っていてくれ。計算には時間がかかるのだ」
騎士は素材鑑定士らしき人を数人連れてくると、早速鑑定にとりかかった。
数分後、汗水を滴ながら鑑定していた鑑定士達は騎士に鑑定額を伝えてから戻っていった。その時、騎士は驚愕の表情を浮かべた。
「すまぬが、少し鑑定額の準備に時間を貰っても構わぬか?すぐに用意出来るような額ではないのだ。」
「そうなんですか?では、直ぐに準備出来ない分は寄付しますよ。」
「っ!いいのか!?」
「はい。」
「感謝する。それよりも責任者はお主でよいのか?」
「はい。」
「そうか、、なら少し着いてきてくれ。」
騎士は置いていた槍を拾うと、奥にある扉に俺達を促す。騎士自身はその扉の横にたった。
「入ってくれ。くれぐれも、失礼の無いようにな!」
何に失礼なのかは知らないが、俺は扉を開けると中に入る。その時に、リアとフォンセは騎士に止められていた。
「おぬしら二人はここで待っていてくれ。中にはいるのは責任者だけにしてくれ」
「分かりました。じゃあ二人とも待っていてくれ」
「うん、」
「気を付けて下さいね」