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第45話 氷魔法

「ホントに大丈夫なのか?」

「は、はい、、、」

俺が意識を戻した時、既にリアはその場で座り込んでいた。

「主様、いまはそっとしといてあげて、」

俺の知らない間もフォンセはリアを見ており、そのフォンセが言うんだからと俺は言葉を飲み込む。今もリアは顔を伏せて荒い息をはいていた。

「フォンセ、何があったんだ?」

「え、えーと、、それは、、」

「、、、、!」

少し視線を感じて振り向くと、リアが顔を紅潮させたまま静かに俺達を見ていた。どことなく恥ずかしそうにも見える。

「やっぱりいい。それはそうと、俺は服を着替えてくる。だいぶと汗をかいたからな、、」

「うん、分かった。じゃあ、リアさんはフォンセが見とくから、」

「頼むぞ、、、」

俺はそう言うと一度闇の隙間を潜って自分の部屋に行った。


「どうしたんだろな、」

俺はただリアの回路を弄っただけ。それが()()には害だったのか?

「ま、答えは考えてもでないな」

さっと服を着替えても戻ろうと闇を潜ると、さっきの体調の悪さを感じさせないいつも通りの元気なリアの姿があった。

「おっ、リア治ったのか?」

「はい、落ち着きました。何だったんでしょう?」

まだほのかに頬が赤いが誤差の範囲だろう。それよりも明らかにリアの魔力が上がっている。さっきの回路侵入の影響か?

「どうだ、まだ続けられるか?」

「はい!感覚もつかめましたし、」

「そうか、なら早速試してみてくれ」

「はい!」

覚えたての魔法のせいなのか、リアは深呼吸をしてから両手を前にだし包むような形をとる。

「これが、()()()()()ですよね?そしてこれに、水魔法の水分ですね。」

両手に間に冷たい冷気がうまれる。そしてその中に水、、いや、氷の礫が作られ始めた。

「その調子だ。それを放つことはできるか?」

「はい。頑張ってみます」

小さな礫が少しずつ大きな礫に変わっていく。もうそれは礫では無く、氷塊だった。そしてそれが完成すると、勢いよく撃ち出された。

「上出来だ。これくらいの大きさが作れたら、あとは慣れだ上達する筈だ。」

「は、はい。ありがとうございます」

「前から約束だったしな。あと付け足すなら、温度魔法の低下も使える魔法だってくらいだな。」

「温度の低下がですか?」

「そうだ、、例えば急激に相手の温度を下げてみろ、、ほぼ即死だぞ。それに氷属性は氷を使った技だが、温度の低下は凍らせる魔法だからな。そう考えたら凶悪だろ?」

「た、たしかに、、、」

「まあそれはそうと、修行ってしてみないか?」

「修行ですか、、、やっぱりエドさんかフォンセちゃん相手だすよね、、、」

「いや、違うぞ」

「えっ!?ち、違う。どういうことですか?」

「こう言うことも出来るんだよなあ、」

俺は地面に手を置くと、その場を中心に闇が広がる。そして再び俺の手に戻ってきた。

「ほいっと。」

手の中に収まった闇を再び地面に投げると、弾けとんでそこから一匹のゴブリンが這い出てきた。ただし、全身がいように黒いが、、、

「これは、、なんですか?」

「闇で形作ったゴブリンだ。闇の魔法も少しは使えるし、力なんかも普通の奴よりは強い。これが修行相手でどうだ?」

「いいですけど、、、、エドさん達は?」

「フォンセにはリアにしたみたいに魔物を出す。俺はもしもの時に対応できるようにするよ」

「は、はい。分かりました」

「そう来なくっちゃな、じゃあ行くぞ!」

俺は次々に闇を展開しては、ゴブリンをうみだした。その数計12体。

「頑張れよ、」

俺はそう言うと、フォンセの方へ向かった。

「じゃあ始めよっか。」

「あぁ、」

今回は闇を両手で押し込めると、それに次々と闇を注ぐ。

「これくらいでいいか、」

一気に闇を地面に叩きつけると、その中から禍々しい姿が現れる。全長7メートル、真っ黒な鱗に四足の力強い脚。そして怪しく光る眼に長い角。

「主様酷いよ、、ドラゴンなんて!」

その正体は、ドラゴンだった。

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