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第44話 温度魔法

「真っ暗ですね、、」

「そうだな。けど、この暗闇の中でもリアには俺達が見えてるだろ?」

「はい。不思議ですよね」

「俺がそうなるように調節してるんだよ。」

「そうなんですか?と言うか、フォンセちゃんは大丈夫ですか?」

「大丈夫だよリアさん。元々フォンセの属性は闇だから。むしろ体が軽いよ」

「さ、そろそろ始めるぞ」

「はい!」

「フォンセは向こうで待ってるからね」

「分かった。じゃあリア、、、始めるぞ!」

今回教えるのは前言ってた温度魔法だ。そしてその次に氷魔法。初心者にはやはり氷魔法が一番教えやすいし、これが基本みたいなものだから派生もさせやすい。

「と言っても何をすれば?こないだは温度魔法って考えることくらいしか教えてくれませんでしたが、、、」

「そうだなぁ、、、炎魔法として発動する時、炎を想像してないか?」

「は、はい。その方が分かりやすいと思いますし。」

「まあ、そうだろうな。」

「どういうことですか?」

「温度魔法ってのはな、温度の()()()()を司る魔法なんだ。だから温度を下げる()()を使いこなすには温度を下げる明確な想像が必要なんだが、、、」

「どうしたんですか?」

「リアには温度を下げる想像なんて思い付かないだろ?」

「はい、、、」

「、、、、」

「、、、、」

「そうだ!」

「うわっ!ど、どうしたんですか!?」

「リアは炎魔法が使えるだろ?俺がリアを通して魔法を使えばリアにも分かるんじゃないかなって思ってな」

「そ、そんな方法が!けど、それってどうやるんですか?」

「そんなの簡単だ。俺がリアに体に魔力を流せばいいだけだ。」

「エドさん、一ついいですか?」

「?」

「最近、ボクの体にエドさんってよく入ってきてますよね?」

「ッ!」

「わ、忘れて下さい!」

「あ、あぁ」

「、、、」

「、、、」

「は、早く始めましょう。ボクは何をすれば?」

「あ、あぁ。ここで右手を広げながら立っててくれればいい」

「は、はい」

リアがこちらに来て、俺の言った通りに右手を広げる。俺がリアの右肩に手を置くと、リアがビクッと震えたのが分かった。

「大丈夫か?」

「は、はい、、、」

あからさまに緊張している。意識してしまっているな、、、俺もだけど。

「じゃあ、、いくぞ」

「はい、」

魔力を流し始める。そして一番始めに感じたのはその魔力回路の複雑さだ。それも乱雑という意味ではなく量だ。回路の数や分かれ道の数が多すぎて操作も大変だ。しかし、回路の数が多いということは、より複雑な魔法が使えるということだ。

「、、、、、」

俺の意識は半分停止してるのと同じだ。これにも訳があり、俺の魔力は出力が強すぎて、()()の魔力回路なんかはすぐに滅茶苦茶にしてしまう可能性が十分にある。それだからこそ、俺は自分の意識を手放すほど集中していた。それはそうと、魔力回路とはその名の通り魔力の流れる道だ。しかしそれは意識と直結していて、簡単なことで変わることがある。だからこんな数が多い魔力回路もリアが意識するだけで変わる為、瞬時に魔法を発動できる。

「、、、、」

けれど俺の場合は別だ。俺は当然リアじゃない為、回路を操ることはできない。だからこの複雑な回路から目的の回路をさがさなければならない。

「、、、」

この話を聞くだけなら無謀、そうに思えるが救いはある。それは魔力回路にそれぞれ傾向があるからだ。だから、温度魔法の回路を見つける、温度低下の回路をたどる、魔法を発動する、このような順でいけば魔力回路を探す子とができる。と言うことで、始めるか、、、


数分後、

「うわっ!」

回路を探しあてた。もう既に俺は意識を戻しているが、体内で俺が発動させた魔法はしっかりと発動していた。

「どうだ?分かったか?」

「は、はい。少し変な気分になりましたが、魔力の流れは確認できました。」

少し顔を紅潮させながら話す。

「大丈夫か?」

「は、はい。すこし休憩しますね」

「あ、あぁ」

リアは荒い息をはきながら、腰をおろした。

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