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第38話 闇裂・改

この光の世界に夜は存在しない。しかし、闇を足せば別だ。今は真夜中、リアもフォンセも各自の部屋でぐっすりと寝ている。

「魔工具、、早速使ってみるか、」 

俺の専用武器である闇裂は一応魔法具に入る。どちらかと言うと神器かもしれないが、、

「追加でいいかな、」

今の俺の闇裂は闇を限り無く適合させた刀だ。しかし、これだけなら魔法具としては弱い。なので、これにもう1つ能力を足すことにした。

「取り合えずは染めなきゃな、」

魔工具を使うと言ったが、闇裂には使わない。いや、使わなくてもいい。何故なら闇を完璧に操れる俺なら魔工具に補助してもらう必要がないからだ。それに、この魔工具なら俺の濃度の高い闇には耐えられないだろうから、

俺は闇裂を手に取ると、闇裂を支配する。武器なのだから、使用者が支配しているのでは?と思う人がいるかもしれないが、それは間違いだ。武器は物質だ。その物質の一つ一つを支配仕切れるのかと言うと、100%無理だ。しかしそれも闇の最上位である俺ならできる。その代わり、「闇」を使わなければいけないが、、

「闇よ刀に加護を与えよ」

今回与える能力は吸収。魔力や神力を問答無用に吸収して、それを放出する反則級の能力だ。それに吸収には吸収されている魔力等を使う為、魔力消費はゼロだ。その代わり、放出する魔力等は微量だが減少する。

「成功、かな、、」

見た目の変化は一切無し。こればかりは試してみなくては分からない。

「試しにいくか。」

俺はこの光の世界から出ると、ダンジョン内に戻る。

「グオオオォォ」

「ガゥゥゥ」

「キシャァァア」

そう言えばこないだ、なんの対策もしていなかったのを思い出した。 

「丁度いい。遊ぼうぜ、」

今回は剣術で戦う。

「ガゥゥゥ、」

右からの爪による攻撃。刀の刃をポンッと当てて爪を弾く。そして次は力を込めて魔物の首をとばす。

「魔法や権能なんて使わなくても、十分殺り合えるな。」

その間も容赦なく攻撃を加えてくるが、それも刀に意識を向けていると捌くことができる。

「はっ!」

大きめのゴブリン、ボブゴブリンだな。相手は棍棒を全身全霊の力で振り下ろしてくるが、それも棍棒に垂直に刃を当てると、()()()()()()の力で棍棒は真っ二つになった。

「グギャァァァ」

「!」

棍棒が無くなっても元々の力が強いせいか、全然危機感を抱いていない。しかし、俺と闇裂相手に武器を失うのは最悪である。殴りかかってきた手首を落とす。血が吹き出して俺の服を汚す。

「ッ!折角リアが選んでくれたのによ、お前なんかの血で汚れただろ!」

未だ血の吹き出す手首を肩から落として、もう片方まで肩から落とす。

「最後だ、」

首を落とした。すでにボブゴブリンの瞳には光が灯っていなかったが、、、

「まだまだいるなぁ、、」

「ゴオオオオオオオオオオオオ」

丁度いい。あの遠くにいる影は竜で、俺に走ってきている。そして走りながら大きな口を開けると、口の中にドンドン魔力が集まっていく。

「さぁ、試さして貰おう。」

「ゴオオオオオオ!!!!」

ブレス。この世界で竜だけが使う技だ。特定の属性で特定の形で特定の効果を及ぼす技。この世界では強力無比な竜の特権である。しかしそれも、闇の最上位が作り出した刀には負けた。

「はぁぁぁ!」

「ゴオオオォォォォオオ!!!」

ブレスは闇裂に触れた瞬間から刀身に吸い込まれていく。そして竜は俺が苦しんでるとでも思っているのだろう。ブレスを止めることなく放ち続ける。しかしそのブレスもやがて止まる。

「!」

竜は驚いたような表情を浮かべる。

「なあ竜。自分のブレスの味、あとで教えてくれよ?」

俺は闇裂を竜に向ける。闇は刀身をグルグルと回って切っ先に集まっている。

「じゃあな、」

ブレスの魔力が一気に放出された。闇の光線という悪魔に変わって。

「ふぅ、、帰るか!」

跡地は闇の余波で真っ黒に変色していた。恐らく数ヶ月は生き物は立ち入れないだろう。俺達を除いて、、

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