第37話 魔法具
「はい、どうぞ」
「ありがとうリアさん、」
「いえいえ、どういたしまして、」
流石に修復したとはいえ、まだ水浸しだったので修復した服は自然乾燥を待つ。そして、リアの持ってきた服をフォンセは着てくれた。フォンセからしても恥ずかしいだろうが、俺も反応に困っていたからな、、
「そういえば、主様達は何を買ってきたんですか?」
「色々だな、、服とか食材とか武器とかな、、まあ、一度ここに出してみるか、」
「そうですね。物凄い量ですし、もう少し大きくしてみますか?」
「そうだな、、、、、、これくらいでいいか?」
「はい、、きっと大丈夫だとおもいますよ。」
真ん中の部屋?に創っていた机を広げて、買ってきた物をそこへ置いていく。リストに纏めると、以下のとおりだ。
━━リスト━━━━━━━━━━━━━━━━
リアの服×4着 フォンセの服×4着
俺の服×4着 色々な肉×34㎏
野菜類×13種 調味料×20種
食器類×9つ ポーション×30個
鋼鉄剣×4本 短剣×20本
槍×6本 杖(魔法補助武器)×2
魔工具×5種
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「主様、こんなにお金もってたんですか?」
「んー、、持ってない。けど、その分の素材を持ってたから売ったんだ。」
「そう言えば主様って、集められる物は全部集めてましたもんね。」
「まあな、、使えただろ?」
「確かに、、、けど、これは何ですか?」
フォンセの指差したのは一番特殊な物。魔工具だった。
「これは俺の物だ。こんな物でも使わなきゃ、魔法具なんて作れないからな、」
「魔法具、、?」
「そうか、フォンセは知らないんだったな。」
「う、うん。魔法具って?」
「魔力を込めた道具のことだ。武器の魔法具とか、食器の魔法具とか、はたまたベースの無い魔法具とかもあるぞ。まあ、武器の魔法具とかなら魔剣とか言われる時もあるが、、」
「されって、、やっぱり特殊なの?」
「そうだな、剣なら炎を纏っていたり、斬れば腐敗するような魔剣もあるらしいぞ。」
「ちなみに、ボクが持ってるこのネックレスも魔法具ですよ。」
「本当か!?」
「エドさん知らなかったんですか!?」
「ああ、、魔法具は魔力を放出しないからな、分からないんだよ。けど、リアはその魔法具を使ったことはないだろ?」
「そうです。ボクも分からないんですよね。これの使い方って、、」
「使い方の分からない魔法具ってどうなんだ、、」
「へへ、、仕方ないじゃないですか。おばあちゃんは教えてくれませんでしたもん!」
「おばあちゃん、、、おばあさんから貰ったのか?」
「はい、、子供の時に、御守りだって渡してくれました。けどその時は、魔法具ってことは教えてくれたけど、使い方とかは教えてくれなかったんですよ。」
「そうか、、、」
俺は既にあの魔法具の能力を知っている。それに、実は常時発動し続けていることも。
「主様、一度魔法具のことは置いといて、これってもしかしてフォンセの服ですか!」
目をキラキラさせて聞いてくる。やっぱり俺達の中では以外とフォンセが一番女子力高いかもな、、
「そうだ、、リアにフォンセにも買っていってあげればって言われてな。これでいいか?」
「うん。リアさんも主様もありがとう。大切にするよ。」
「そんな大袈裟な。まあ、喜んでくれて良かった。」
「そうですね。真剣でしたもんね。」
「まあな、、」
「主様ありがとうね。」
「当たり前だ。俺からしたら、フォンセは子供のような者だ。親として、子を想うのは当然だからな、」
「主様の子供か、、、なら、お父さんだね。」
「そうだな、、、そうなるのか?」
「そうなんだよ!お父さん、」
「はぁぁ、まあいいか。」
「なんでもいいじゃない、お父さん。」
ニコニコと笑顔を浮かべてフォンセはお父さん、お父さんと呼ぶ。特に悪い気はしなかった。