第33話 仲間
「ん、、ふぁ、ちょっと眠いな、、」
昨日は良かった。色々と思ってたことをさらけ出せたし、お互いに嬉しかったし、、
「リアとも和解できたしな、」
横に寝てるリアの髪を撫でると、俺はベッドを出る。取り敢えずは紅茶でも淹れて一息、
「ふわぁぁ、、、おはようございます、エドさん♪」
「おはようリア。どうだ、紅茶でも、」
「是非!」
リアはベッドを飛び出すと、俺の横に座る。当然ベッドは整えてから、
「ほら、」
「ありがとうございます♪」
差し出したカップを両手で受け取って、口をつける。
「今日は何する?昨日言ってた買い物にでも行くか?」
「はい!まだ町もまわってませんもんね、」
「そうだな、、なら、早速支度しようぜ」
「はい!」
紅茶を飲み干すと、リアは部屋を出ていった。
「俺も用意かな、」
用意と言ってもすることなんてないのだが、するのは一つ、
「!」
権能で一つアイテムを作った。これはフォンセの為の物。昨日、俺自身ちょっと嬉しくて忘れてたけど、フォンセが一人だった。きっと寂しかっだろう。
コン、コン、
「誰?」
「俺だ、」
「主様?入って、」
「邪魔する、、」
「うん、、」
やっぱり元気がない。昨日の昼も少し様子が、おかしかった。
「これ、フォンセにあげようと思ってな、」
「何これ?」
さっき作ったアイテムをフォンセに渡す。
「これは、光の権能で作ったアイテム。この世界から出たり入ったりするアイテムだ。」
「!」
「まあ、見た目はこんな真ん丸な白色こ味気もない感じなんだが、一応アイテムとして作用するしな!それと、フォンセに害がないようにちゃんと闇の神力で包んでるしな!」
「あ、ありがとう主様。もしかして、昨日のことも知ってたの?」
「ん、昨日のこと?」
「知らなかったんだ、、けど、ありがとう主様。」
「ん、、あ、あぁ」
フォンセは大事にアイテムをカバンに仕舞うと、俺の方へ向いて、
「主様、フォンセのことも考えてくれてありがとう。もしかして、フォンセは邪魔になるのかなって心配になっちゃった。」
「そんなことないよ、、ボクはエドさんにホントの気持ち伝えられたけど、フォンセちゃんのことを邪魔に思うなんてありえないよ。エドさんの言葉を借りる訳じゃないけど、仲間じゃないですか。」
「リアさん、、」
「分かったかフォンセ、そんなに心配する必要は無い。フォンセだけ仲間外れにするなんて絶対無いから、」
「、あ、るじ、様、、」
「そんな泣かなくて良いじゃないか、、」
フォンセは涙を拭う。
「はい。フォンセは主様の従神。ずっと主様についていきますからね!」
「そうだな、、頼りにしてるぞ。」
「はい!」
「これで解決ですね。早く行きましょう。まだ一度もまわってないんです、面白い物が見つかるかもしれません!」
「そうだな、、俺は外で待ってるからな」
「はい、、ボクも待ってます。フォンセちゃんも早く準備してくださいね。」
「はい!」
俺は昨日作ったままの机に座ると、隣に座ったリアの方へ目を向ける。
「どうしたんですか?」
「ん、ああ、何でもない。ちょっとな、」
俺は自分の右手を見つめる。
「エドさん、エドさん、どうしたんですか?」
気が付くとリアが心配そうに俺を見つめていた。
「いや、何でもないんだ。それより、リアのおばあさんって高ランク冒険者とは聞いたが、何者なんだ?」
「どういうことですか?」
「きっと俺が人じゃないって気付いてると思う。」
「えっ、、ほ、本当ですか!?」
「ああ、、だいぶ鋭い視線を向けられた。」
「けれど、何故今そのことを?」
「いや、、ふと気になってな、」
「そ、そうですか。」
会話が一旦途切れた頃、図ったようにフォンセが部屋から着飾って出てきた。以外とオシャレか?まあ、創った俺でも性格までは知らないからな、、
「主様もリアさんもお待たせ!」
「お、良いじゃないか、じゃあ行くか」
「はい。それと、ボクのは誉めてくれないんですね」
「言わなくても分かってるくせにな、」
「っ!」
「リアさんの負け、」
俺は少しリアをからかいながら、頭を撫でる。
「さ、行くぞ」