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第32話 好き

「なんですか?」

「、、、」

俺は無言のまま頭を下げる。

「何か言って下さいよ。」

俺は頭を上げると、リアの目を見ながらこたえる。

「ごめん。」

「それだけですか!?」

「リアの気持ちも考えず、自分のことばかり考えて、、ごめん。」

「エドさん、、ボクの気持ち、知ってたんですね?」

「そうだ、、」

「じゃあ、何故、何故答えてくれないんですか!」

「俺が弱いから、、弱くて誰も守れない、裁けない、自分をも守れないから、、答えたくても答えられない!」

俺が下を向いて答えると、走る音がして俺に誰か抱きついてきた。

「もういいじゃないですか?エドさんが弱い?全然弱くなんてありませんよ。誰も守れない?ボクを守ってくれるじゃないですか。自分をも守れない?確かに、エドさんはボク達とか、他の人の為に自分を犠牲にしてますね、、、、ねえ、もういいじゃないですか。もう、神とか、そんなんは全部考えないで、」

「リア、」

俺の心の内の納得できない部分を全部教えてくれた。リアが全部、言葉にしてくれた。

「エドさんの、ホントの気持ち、教えてくれますか?」

「ああ、俺はリアが好き。なんとしても、守りたい大切な相手だ。」

今度は俺から抱き締めた。

「エドさん、それが聞きたかった。ボクの気持ち届いてた。」

「ふう、、なんとか収まったかな?」

フォンセが場を冷ますようなことを言ったが、今はそんなこと関係なかった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「主様達が仲良くなるのはいいんだけど、フォンセは寂しいんですよね」

主様達はリアさんの部屋でイチャついてるし、フォンセ一人だけ取り残されたみたいでなんか寂しい。

「ねえ、、、なんでフォンセだけ、」

真ん中のいつの間にか作られていた机に座ってそんなことを呟いていると、ホントに空しくなってきた。

「紅茶でも飲もっかな?」

自分の部屋から紅茶を淹れてくると、また机に座って紅茶を啜る。

「美味しい、」

、、、、、、、

「空しい、」

寂しいよ、、、フォンセが一人寂しく紅茶を啜ってると、リアさんの部屋から人が出てくる気配がした。フォンセは急いで自分の荷物を片付けようとするけど、流石に間に合わなかった。

「お、フォンセ、どこ行ってたんだ?」

「あ、主様、ちょっと、」

「ねえ、エドさん、エドさーん、」

主様は心のつかえが取れて素直にリアさんに笑顔をみせていたし、リアさんなんて、相思相愛と知ってあからさまに甘えている。

「はぁ、、」

そんな中に入ることもできず、かといって離れることもできない、、、

「エドさん、今度、二人で買い物にでも行きませんか?」

「いいなそれ、、どうせなら、今度二人で町でもまわるか!」

主様の気持ちを知る前まではあんなに奥手だったのに、相思相愛って知った瞬間こんなにも積極的になるなんて人って不思議だなと思います。


そして数時間後、主様達はその間もずっとイチャついていて、フォンセからしたら嬉しいけど迷惑です。

「リア、」

「エドさん、」

もう嫌!フォンセはもう限界です!

「リア、」

「エドさん、」

無言で机を立つと、外へと出ていった。もう無理だよ。あのラブラブ感はちょっとキツイよ。

「そうだ、、出れないんだった、、、」

ここは光の世界、主様と一緒じゃなきゃ出れないのを忘れてた。

「逃げ道が、、ない、」

仕方無く()()に戻って本日二杯目の紅茶を淹れる。

「ふぅ、、」

荷物に入れていた茶菓子を取ると口に運ぶ。そして一気に紅茶を飲みきると、ベッドに飛び込んだ。

「もう、、暇だなぁ、」

主様もリアさんも二人でイチャついてて、フォンセに構ってくれないんだもん。眠くなっても仕方ないよね、、

「zZ、zZ、」 

あれからはすぐに寝ちゃった。それから次の日の朝まで寝ていたのは秘密ですよ。

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