第24話 何か
すこし、いえ、凄く長くなってしまいました。
すいません、、、
「あれ、リアは、、、まだなのか?」
「あっ、主様。そうなんですよ。リアさんったら何してるんでしょう?」
「んー、、見に行ってみるか!」
「そうですね。ホントに何してるんでしょう?」
その時、大きな音がして地面が揺れた。
「!」
「!」
「フォンセ、今のは、」
「竜です。強敵ですね。」
「ああ、それも、リアが行った方だ!」
「!、主様、急がなければ!」
「そうだな、、フォンセ、行くぞ!」
「はい!」
二人とも変化を解くと、左側へ飛んでいった。
「リアー、いるか?」
「リアさーん!?何処ですか?」
叫びながら飛んでると、岩影に誰か倒れていた。
「リア!?」
顔だけ確認できて飛んで行こうとしたのだが、、
「ストープ!主様はここに居ててください!」
俺の前を全速力で飛んでいくと、人影の周りを闇の壁で覆った。余談だが、当然暗龍であるフォンセは闇の魔法も使えるし、〔変化の術〕も使える。ブレスも、闇系統に関しては使える。それはそうと、待っててと言われたので、ゆっくりと降りていくと、フォンセが両手を広げて人影を隠していた。
「主様、服って持っていますか?」
「服、必要なのか?」
「見てないんですか!そうです。服を上下お願いします」
「持ってるけど、、、これでいいか?」
毎回、テント等の全員の荷物はアイテムポーチに入れてあるので服も持っていた。
「はい。主様は後ろでも向いててください!」
言われた通り後ろを向いて待っていると、後ろで物音が聞こえた。
「もういいですよ」
「どうしたんだ。急に服なんか、、?」
「そうなんですよ。服が破れてたんです。と言うか、服がありませんでした」
「何があったんだろな、、けど、竜は?」
「そうでした。竜は、、、見当たりませんね。」
「そうだな、、と言うことは、、さっきの威圧感は、、、」
「リア、さんですかね?」
「どうだろうな?そんな状況になったのか?」
観察してみるに、体の所々には擦り傷。そして、一つだけ大きな切り傷がある。これはリア自身の治癒能力で既に塞がりかけていた。
「ん、、ぅ、、!?」
体に服をかけて隠した頃、リアが目を開けた。
「起きたか?それより、何があった?」
「へ、何の事ですか?」
「だから、リアはここに倒れてたんだぞ!それも全裸で。」
「へ、倒れてた、、全裸、、て、エドさん見たんですか!?」
「いや、見てない。フォンセは全部してくれた。安心?してくれ。」
「そう言うことなら、、分かりました。エドさん、向こうに向いててくれませんか?」
「分かった。」
俺は素直に後ろを向いて待つ。するとまもなく、、
「エドさん、もういいですよ」
そう言われたので、後ろを向くと、、
「はい。着替え終わりましたよ。」
「じゃあ、、改めて聞きたいんだが、何があった。」
「そう言われましても、、ボク自身、何も覚えてないんです。エドさん達と分かれてから、大きな蛇みたいな魔物に会って、それからちょっとここを切られちゃって、、」
そう言って、さっき俺達の言っていた胸元の傷痕を見せる。
「あれ、だいぶ治ってる?」
「どうしたんだ?」
「いえ、切られた時は、もっと深くて、正直重症でした、、、」
「そうなのか、、魔法か何か使ったか?」
「いえ、、、、、けれど、この傷で意識が飛んじゃった時、不思議な夢みたいなのを見ました。」
「夢?」
「そうなんですよ、、周りが真っ暗なんですけど、目の前にある鱗、みたいな物だけは白く輝いていて、、それに思わず触ったら、眩しくなって、目が覚めたらエドさん達がいました。」
「そうか、、、」
俺が一人で考えていると、フォンセに裾を引っ張られ、一度しゃがむ。
「主様、その夢って、」
「恐らくはそうだろうな。そろそろ伝えるべきかな?」
「いえ、まだ止めておきましょう。勘違いだったら収拾がつきませんから」
「そうだな、、まだだな、」
「二人とも、何を話してるんですか?」
不思議そうにそう言うので、俺達はたって話を続けた。
「いや、、リアが無事でよかった。少し、変な魔波を感じたからな」
「魔波?」
「そう、、高い魔力を保有する者は、体から魔力が漏れ出してるんだ。その漏れ出した魔力が魔波。それが感じられたってことは、強力な魔力を保有した者がいたってことだ。まあ、その魔波は人に限らず魔物にも放つ種はいるが、、」
「強い何かがいたってことですね?」
「そうだ、、けれど、、」
俺は危険な気配も感じたが、懐かしく感じていた。